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2010年1月10日 (日)

文句なしのカッコよさ!!

Title:THEE GREATEST HITS
Musician:THEE MICHELLE GUN ELEPHANT

THEE GREATEST HITS

90年代の日本のロックシーンにおいて、圧巻のサウンドとパフォーマンスによって、絶大な人気を誇ったロックバンド、THEE MICHELLE GUN ELEPHANT。昨年7月にギターのアベフトシの急逝というショッキングなニュースが届いたのは記憶に新しいところでしょう。そして、昨年12月より、「FOREVER MICHELLE」と名づけられ、彼らのライブDVDが発売され、ライブ映画も公開されました。そして、その一環として発売されたのが、このオールタイムベストアルバムです。

2003年の解散から、既に6年以上の月日が流れました。しかし、このベストアルバムを聴くと、ミッシェルが、いまなお唯一無二のバンドであることを、あらためて実感させられます。

彼らの曲を聴くと、4人の強烈な個性を持ったメンバーが、対等にわたりあい、かつ、バンドとしての統一性も取れている・・・と感じます。これは、おそらく4人が20代前半の若い時期から一緒にバンド活動をしてきたからこそ得ることができた一体感ではないでしょうか。それゆえに、メンバーの1人でも欠けたら、それは既にミッシェル・ガン・エレファントというバンドではなくなってしまいます。アベフトシ急逝の折に、雑誌やブログ等で「これでミッシェルの再結成はなくなった」という感想を述べる方も多く見受けられましたが、それはやはり、この4人以外でのミッシェルはありえないということを、多くの方が実感しているからではないでしょうか。

また、今回のベスト盤で感じたのは、ミッシェルというバンドが、思った以上にポップなメロディーを持っていたんだな、ということを再認識しました。このベスト盤を聴いていると、ついついミッシェルの曲を口ずさんでしまうんですよね。

さらに、硬派な曲の隅々に感じるユーモアセンスもまた、彼らの大きな魅力に感じました。例えば、「吐いちゃいな」とのゴロをひっかけた「ハイ!チャイナ!」だったり、「G.W.D.」という一見かっこいい略称が、実は「がなる われる だれる」の略だったり。硬派なスタイルの中のユーモアセンスがまた、彼らの良さなのでしょう。

初回盤には、彼らのテレビ出演の模様を収録したDVDがついています。テレビ出演の時の映像って、なかなか後になって見ることができないので、こういう企画はうれしいなぁ。テレビの映像なだけに、撮影スタイルは至ってオーソドックスで、それだけに彼らのライブを純粋に堪能することが出来ます。未放送の映像もあって、お得感も。ライブDVDとはまた違った、魅力あるDVDになっていました。

ただ、ミッシェルでテレビ出演といえば、2003年6月27日の「ミュージックステーション」。例のt.A.T.uドタキャン騒ぎのため、急遽、追加で演奏した「ミッドナイト・クラクション・ベイビー」を演奏し、話題となりましたが、この時の映像も欲しかったなぁ・・・やはり、この番組だと、他のミュージシャンやタレントも映っちゃうので、商品化するのは難しかったのかなぁ・・・。

あらためて、THEE MICHELLE GUN ELEPHANTというバンドの偉大さを実感したベスト盤であると同時に、今回の企画が、アベフトシ急逝に伴う追悼企画という事実が、本当に辛い・・・。もし、若い方で、ミッシェルを聴いたことない方、是非とも一度、これを機に、こんな素晴らしいバンドが、日本にかつていたことを、知ってほしいです!本当に、カッコよかったなぁ、彼らは。

評価:★★★★★

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