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2009年12月17日 (木)

耳なじみある曲がたくさん

Title:15周年ベスト
Musician:栗コーダーカルテット

15周年ベスト

栗コーダーカルテット、このバンドについては、以前からアルバムを何枚か取り上げたこともありますし、ご存知の方も最近では増えてきたか、とは思います。栗原正己をリーダーに活動する4人組バンド。バンド名通りのリコーダーや、ウクレレなどでポップなメロディーを奏でるインストバンドで、ほんわかとした暖かみのあるアコースティックな音が持ち味の、独特の味わいを醸し出しているバンドです。

NHKの「おかあさんといっしょ」の挿入歌や、アニメソングなども手がける彼らなだけに、その名前は知らなくても、その曲を聴けば「ああ、あの曲ね」と思う方も多いかもしれません。

そんな彼らが結成15周年を記念してリリースしたベストアルバム。そのまんまのタイトルも実に彼ららしいのですが(笑)。

おそらく、このアルバムを聴いて、「ああ、あの曲!」と思うのは、「小組曲『ピタゴラスイッチ』」ではないでしょうか。そう、あの話題となった「ピタゴラスイッチ」のテーマ曲を手がけたのは彼らなのです。

その他にもユニークなのが、ネット上で話題となった「帝国のマーチ」。あの「スター・ウォーズ」の「ダースベイダーのテーマ」なのですが、不気味で威厳のある「ダースベイダーのテーマ」をウクレレ&リコーダーでカバー。不気味さも威厳もどこへやらといった感じの、脱力系カバーになっていて、その原曲とのあまりのイメージのギャップがとてもユーモラスなカバーになっています。

もちろん、その他にも「遠くの友達」のように、メロディアスで暖かみのある楽曲や、「純な賛美」のような、哀愁たっぷりのアコギでしっかり聴かせる大人の雰囲気満載の楽曲など、リコーダーやウクレレメインながらも、その音楽性の広さに、彼らの実力を感じさせてくれます。

ポップな作風のインストナンバーなので、かなり広い層に支持されそうなアルバムだと思います。ただ、随所随所に感じユーモアさや、独特のポップスセンスが彼らは持っていて、そのため、単純なイージーリスニングとも一線を画しているのも魅力的。これからの寒い季節にピッタリの、心が温かくなるような1枚です。

評価:★★★★★

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