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2009年12月15日 (火)

美しいメロディー

Title:空気人形オリジナルサウンドトラック
Musician:world's end girlfriend

空気人形 O.S.T.

world's end girlfriendの新作は、映画「空気人形」のサントラ盤。WEGというと、ピアノやストリングスの美しい音に、歪んだ電子音などを絡ませて、美しいんだけど、強烈に毒気を帯びた独自のサウンドを作り出しています。

今回の作品は、映画のサントラということもあって、いわばWEGの音を、ろ過して、「美しい音」の部分だけを抽出した、といった印象を受けました。とても美しくクリアな、ピアノやストリングスのメロディーが楽しめます。

・・・という書き方をすると、毒気が抜けた音って、全然よくなさそう・・・という感想を持つかもしれません。しかし、そうじゃないんですよね。ピアノとストリングスの美しい音色の中に、忍び込むような独特なメロディーラインや音が、強烈なインパクトを持っています。

いわば、ろ過されても取れなかった、こびりついたWEGの毒気とでもいうべきでしょうか。こんなこと言うと、あまり良くない印象に取られがちなのですが、WEGの個性の強さをあらためて感じました。

評価:★★★★★

で、そんなworld's end girlfriendが、かつて、world's end boyfriend名義で発売したクリスマスアルバムを無料配信するというニュースが飛び込んできました。

world's end boyfriendの名作クリスマスアルバムを無料配信 (「ナタリー」より)

もちろんさっそく聴いてみました。

Title:Xmas Song
Musician:world's end boyfrined

Web_xmassong

こちらはまさにWEGらしさ満載といった感じの作品。1曲目から「ジングルベル」のカバーなのですが、基本的にはクリスマスらしいハッピーでポップなメロディーが流れていながらも、サイケデリックなエレクトリックサウンドがそれに絡んで、一種独特の狂気ともいうべき世界観をつくりあげています。

ベルの音を入れるなど、クリスマスの雰囲気は全編に流れているのですが、かな~りひねくれたクリスマスアルバム(笑)。ただ、それがまた彼ららしいといったところでしょうか?その世界についついはまってしまう作品。ただし、クリスマスパーティーで流すのには全く向きません(^^;;

評価:★★★★★

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