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2009年12月18日 (金)

キリンジ×1/2

Title:River
Musician:馬の骨

River

ミュージシャンの名前としてはかなり突飛に思えるのですが・・・「馬の骨」の約4年ぶりとなるニューアルバム。って、ご存知の通り、キリンジの弟、堀込泰行によるソロユニットです。

キリンジとしても、良質なソフトロックの名曲を数多く手がけてきた彼。それだけに、このソロアルバムも、そんな「大人のポップス」とでもいうべきでしょうか、良質なポップソングが数多く収録されています。

アコースティックテイストなソフトロック「Fine day」からはじまり、馬の骨流クリスマスソング「Carol」は、とても鐘の音がかわいらしい逸品。アコーディオンの音色がちょっと悲しげな「遠い季節」や、のんびりと聴かせる「River」をはさみ、ラストは「To Be Continued」。明るい雰囲気で終わるこの曲は、馬の骨としての活動が、今後も続くであろうことを示唆している・・・ということでしょうか??

そんな良質なポップソング揃いの作品なのですが、正直、ちょっと物足りなさも覚えました。

キリンジの場合、堀込泰行のポップソングに挟まって、兄堀込高樹の、ファンタジックながらも口語文を多用する、独特の歌詞の世界が繰り広げられるポップソングが入ってくるわけです。

そういう2人の個性のぶつかりあいが、キリンジの曲のバリエーションを広げていたのですが、正直、このアルバムは、そんなキリンジに比べてしまうと、ちょっと物足りない。結局「キリンジ×1/2」なのかなあ、ということを感じてしまいました。

もちろん、1枚のポップスアルバムとしてはクオリティーの高い作品なのは間違いないと思います。ただ、これならキリンジとしての新作を早く聴きたかったかも。

大人向けのポップスアルバムとして、お勧めはできる作品だと思います。でも、次はキリンジとして、是非。

評価:★★★★

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