あのWARPのミュージシャンなれど
Title:Quicken The Heart
Musician:Maximo Park
テクノシーンで著名な、WARPレーベル初のギターロックバンド。・・・としてデビューしてから、既に3作目。着実に、そのキャリアを築きつつある彼らの新作です。
WARPといえば、Aphex TwinやらAutchreやら、最近デビューしたロックバンドBATTLESやら、一癖も二癖もあるミュージシャンを多くかかえています。
そんな他のWARP勢に比べると、彼らのサウンドは、ビックリするほどポップで聴きやすい内容。パッと聴いた感じでは、ブリットポップの正統な継承者、なんてことを言い出しかねないような、シンプルなギターロック路線を貫いています。
「Overland,West Of Suez」あたりはまさに正統派ともいうべき、ノイジーなギターサウンドが心地よいロックチューン。他も、「A Cloud Of Mystery」は4つ打ちのリズムがテンポよくダンサナブルですし、「In Another World(You Would've Found Yourself By Now)」など、気持ちよく踊れるロックチューンも並んでいます。
ただ、その一方、シンプルそうな楽曲の裏で、シンセがおもしろい音を響かせて、曲に奥行きをあたえていたり、微妙なひねりがはいっていたりするあたりが、やはりWARPレコード所属のミュージシャンかな?とも。単純なポップとはちょっと異なる側面も見せていたりして、一筋縄ではいかない部分など、実に魅力的なバンドとも言えるでしょう。
その一方で、3作目となるこのアルバム、インパクトという面で、核となるような曲がなく、アルバム全体としては物足りなさも感じました。いいアルバムだとは思うけど、傑作か、といわれるとちょっと惜しい内容でした。
評価:★★★★
ほかに聴いたアルバム
And Winter Came.../ENYA
あいかわらずのENYAワールドが展開される1枚。まあ、彼女の場合、大いなるマンネリって感じだよね(^^;;そういうマンネリさに感じて、とやかく言うのも野暮ってもので・・・。
評価:★★★★
| 固定リンク
「アルバムレビュー(洋楽)2009年」カテゴリの記事
- 今の時代の音(2009.12.11)
- ジャズとロックの狭間で??(2009.12.08)
- 衝撃、走る!(2009.11.28)
- あのWARPのミュージシャンなれど(2009.11.23)
- 偉大なるエンターテイナー(2009.11.19)
コメント