予想以上によかった!
Title:LOVE LOVE LOVE
ビートルズのリマスター盤がリリースされ、音楽シーンにはちょっとしたビートルズブームが巻き起こっていますが、そんな中発売されたビートルズへのトリビュートアルバム。椎名林檎や忌野清志郎、GLAYやユーミン、異色派としては坂本冬美といったミュージシャンが、ビートルズの名曲を、それぞれの解釈でカバーしています。
ただ、このアルバム、今回の企画にあわせて作品を提供・・・ではなく、基本的に、過去に発表している曲の寄せ集め的な作品。また、いかにもビートルズ作品のリマスターに伴うブームにのっかかったようなアルバム。そんな訳で、正直なところ、あまり期待していませんでした。
が、想像以上によかったんですよ、これが。
まず特筆すべきは、GLAYやTHE ALFEEといった、正直、音楽ファンからは、「J-POPのミュージシャン」として軽く見られているような彼らのカバーが、これまたよかったんですよね。
GLAYの「MOTHER NATURE'S SON」も、じっくりと情感あるボーカルを聴かせてくれますし、THE ALFEEもまた、ハードなギターリフが予想以上にカッコよく、また、「TICKET TO RIDE」のハードロック風カバーが、これまたピッタリと決まっていて、原曲とはまた違った魅力を感じさせてくれました。
もちろん、それ以外にも、椎名林檎の「YER BLUES」は、ブルージーに、かつどこか艶っぽいボーカルが魅力的でしたし、忌野清志郎とチャボが組んだ「DON'T LET ME DOWN」も、キヨシローのボーカルとチャボのキターの絡みが文句なしにカッコいい!吉井和哉の「HELP!」も、原曲とは違い、バラードに仕立て上げていて、これもまた、原曲とは違った魅力を聴かせてくれます。
なんといってもどの曲も、THE BEALTESへの愛情を感じられるんですよね。決しておざなりのカバーではなく、人によっては原曲に忠実に、人によっては大胆な解釈を加えて。それでもなく、原曲の魅力を失わないってのは、やはりTHE BEALTESのすごさでもあり、また、ミュージシャンのTHE BEATLESへの愛情があるからなんでしょう。
THE BEATLESへの大いなる愛情を感じさせ、また、思わぬミュージシャンの思わぬ実力も感じさせてくれる理想的なトリビュートアルバムだと思います。THE BEATLESファンも是非聴くべし!
評価:★★★★★
| 固定リンク
「アルバムレビュー(邦楽)2009年」カテゴリの記事
- ハードなバンドサウンド(2009.12.29)
- 日本から世界へ???(2009.12.28)
- 間口は広く(2009.12.27)
- バランス感覚の良さ(2009.12.25)
- 直系ガレージパンク!(2009.12.24)
コメント