予想よりよくない・・・。
Title:くるり鶏びゅ~と
くるり初のトリビュートアルバム完成!今回、この企画に沿って、数々の実力派ミュージシャンがくるりの名曲をカバー!奥田民生や曽我部恵一といったミュージシャンから、9mm Parebellum BulletやMASS OF THE FERMENTING DREGSといった若手実力派、さらには矢野顕子や松任谷由実といった大御所まで、くるりの楽曲をそれぞれの解釈でカバーしています。
が。これが予想していたほどはよくなかったんですよね・・・・・・。
それだけの実力派が、一堂に会している割には、聴いてみて、いまひとつピンと来なかったんです。
確かに、1曲1曲聴いてみると、それぞれのミュージシャンが、それぞれ持ち味を出していて、「よく出来ているなぁ」とは思うのですが、アルバムを通して聴くと、いまひとつ印象に残らなくて。
なんでだろう、と思ったんですが、下手に原曲をこねくりまわしすぎているんじゃないかな、という結論に至りました。妙にいろいろな音をサンプリングしてきたり、妙にメロディーをいじくってみたり、必要以上にボーカルを強調してみたり。もともと、くるりの曲って、淡々とシンプルな曲を、岸田が淡々と歌い上げるのが魅力的だったのですが、それにあまりにも手を加えすぎたのかなぁ、という印象を受けました。
一方、9mm Parebellum BulletやMASS OF THE FERMENTING DREGSといった若手勢は、素直にくるりの曲を自分の土俵に引きずり込んできたようなカバーを聴かせてくれるのですが、ちょっと物足りないというか、まだまだ成長の余地を感じるカバーでした。
ただ、そんな中でずば抜けていたのが、松任谷由実の「春風」のカバー。荒井由実時代を思い出させるような、シンプルなカバーに、ユーミンの癖はあるけどさわやかで、芯の通ったボーカルが実に魅力的。あらためてユーミンのすごさを実感できる名カバーに仕上がっていました。
他も、矢野顕子の「Baby I Love You」や、奥田民生の「ばらの花」とかは、比較的いいカバーには仕上がっていたとは思うけど・・・並んでいる面子と、くるりの曲ということから、かなり出来のいいトリビュート盤になるんじゃないか、と期待していたのですが、ちょっと物足りなさを感じてしまうカバーでした。
昨日から2日連続、トリビュートアルバムを紹介してきましたが、ある意味、対照的な結果になっちゃったなぁ。このアルバムに関しては、ちょっと残念でした。
評価:★★★
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