小室先生が輝いていた時代
Title:TM NETWORK THE SINGLES 2
Musician:TM NETWORK
TM NETWORKデビュー25周年を記念してリリースされたシングルベストの第2弾・・・・・・だったのですが、例の小室先生の事件が発生してしまい、発売が10ヶ月遅れてしまいました。そのため、デビュー25周年に間に合わず・・・(^^;;
まあ、例の事件から発売まで早すぎやしないか、だとか、それ以前にまたベスト盤??とかいう声は、とりあえず置いておいて・・・
1曲目「COME ON EVERYBODY」から、とにかく聴いていてワクワクしてしまいました!
ってことは、以前、マイケル・ジャクソンのアルバムの時も同じことを書いたのですが。ポップなメロディーに、ちょっと近未来的な打ち込みのサウンド。そしてハードなギターの音。ベタといえばベタなのですが、とにかくリスナーの壺を突くような音を詰め込んだ作品が、次々と展開されていきます。
正直、TM NETWORKの活動の中で、この時期の曲の評判は、決して芳しくはありません。実際、この時期の楽曲は、リズムと、ある種の「勢い」に頼った曲が多く、メロディーに関しては、初期の作品に比べると劣っていていまひとつ、と思ってしまいます。
それでも聴いていて、なんかワクワクしてくるんですよね。マイケル・ジャクソンにしてもそうなのですが、ちょっと時代の先を行っているように感じさせる(実際に先を行っているかは微妙ですが)サウンドと、ベタベタな、でも絶妙なポップスセンスがこのワクワク感の源じゃないでしょうか。
良し悪しは別として、最近の曲って、妙に必要以上に凝っていて、こういうポップソング特有のワクワク感を覚える曲って少ないと思うんですよね・・・・・・・単なる年齢のせいかもしれませんが(^^;;
いまでも時々、TMの曲って聴きたくなってしまうんですよね。そんな中、やはり久しぶりに聴いたTMの曲にはまってしまいました(笑)。なんだかんだいっても、この音は、自分のルーツのひとつなんだろうなぁ、間違いなく(^^;;
ただ、それでも苦言を。
まず、ありきたりな意見なのですが、ベスト盤出しすぎ(苦笑)。一応、初回盤として、レア音源とシングルのカップリングをまとめたボーナスディスクがついているのですが、ファンズアイテムとして、こういう音源のみをまとめて1枚のアルバムにしてほしいなぁ・・・。
あともうひとつ。復帰早すぎ(苦笑)。いやね、個人的に覚せい剤にしても詐欺にしても、きちんと罪をつぐなって、更生したなら、復帰してもいいと思うんですよ。でも、少なくとも、執行猶予の期間は活動を自粛すべきでは?なんか日本の音楽業界って、逮捕された時は、CDをすぐに販売中止にしたり、過剰なまでに反応するくせに、短期間で、何事もなかったかのように活動を再開させるんですよね。まあ、小室先生の場合、稼がなくてはいけない理由があったのかもしれないけど・・・ちょっと違うと思うんだけどなぁ。
下の評価はそんな2つの理由から。ただ、昔TMにはまっていた方、久しぶりにTMの過去の名曲を聴いてみてはいかが?
評価:★★★
| 固定リンク
「アルバムレビュー(邦楽)2009年」カテゴリの記事
- ハードなバンドサウンド(2009.12.29)
- 日本から世界へ???(2009.12.28)
- 間口は広く(2009.12.27)
- バランス感覚の良さ(2009.12.25)
- 直系ガレージパンク!(2009.12.24)
コメント
こんばんわ。日本はアメリカに比べたら全然早すぎでないですよ。あと初め騒ぎすぎの所はあると思いますが。まぁ。どちらがいいかはわ正直わからないです・・・^^;
投稿: yama | 2009年11月27日 (金) 00時55分
>yamaさん
うーん、ただアメリカは(というか欧米は)本人が犯罪おかそうと、CDの販売が規制されることはない(はず)です。日本は、そういう意味で、バランスが悪いような感じがします。つかまった時は自粛しておきながら、すぐに復帰するというスタンスでは、たんなるその場しのぎで、形だけの反省といった感じで、それならむしろ、本人と作品は無関係として、CDの発売自粛なんて方針は取らないほうがいさぎよいと思う・・・。
投稿: ゆういち | 2009年11月29日 (日) 17時48分
こんばんわ。この前も書いた者です。
たしかにTMはベスト出しすぎですが、これらはほぼすべて勝手に出ているものですから仕方ないと思います。
このBESTはソニーリリースですが現在TMは吉本所属ですからね。
そもそも彼自身もa-nationに一回出て本を出した以外何も動いていませんし。
投稿: 通りすがり | 2009年11月29日 (日) 19時30分
ベスト盤の乱発にうんざりしているというのは、「1」が出た時に書きましたが、改めて思うと1984年のデビューから1994年のTMN終了の勢いのあった10年間の財産の使い回しばっかりのようにも思えてならなかったりします。今年はもう完璧にお流れになってしまいましたがデビュー25周年であると同時にTM NETWORKとして再結成してからも10周年にあたりますが、過去の財産頼みというのを見ると再結成以降の活動は一体なんだったんだとも言いたくなります。10年間にオリジナルアルバム3枚というのは少ないかどうかは別としてもあまり顧みられていないような感すらあります。
自分がTMの事を知ったのが、この「2」の時期、TMNに改名した頃(TM的には「リニューアル」という表現を使っていますが)であり、ただ単純に格好いい音楽をするグループと思っていた所がありますが、ゆういちさんがお書きになられたこの時期の楽曲の評価が芳しくなかったか否かについても無関係に聴きまくっていたという印象があります。評価が芳しくないという点に関しては、TM NETWORKからTMNへの「リニューアル」という所だったりするのでしょうか?今思うと「一体どこがリニューアルだったの?」と疑問符を付けたくなりますが、やはり90年代前半頃のTMは迷走状態にあったという事なのでしょうか。
小室先生の復帰の件については、前にも書きましたがいささか疑問ある所ですが、最近のテレビの音楽番組の懐かしの名曲のようなコーナーやラジオにてTMの映像が流れたり楽曲がかかる機会がめっきり少なくなっているように思えてならなかったりします。執行猶予付きとはいえ罪を犯したミュージシャンの映像や楽曲の取り扱いは難しいものがあるという事なのでしょうね。これから社会復帰しようとしているのだから少しは緩和するなりしてもいいと思うのですが。
投稿: MoTo | 2009年12月 1日 (火) 01時21分
>通りすがりさん
というか、ソニーが出しすぎですね(苦笑)。
マッキーの時も、復帰後、すぐにベスト盤をリリースしたのがソニーだったし(確か)・・・・・・。
>MoToさん
TMN時代の楽曲は、ロック色が強く、HIP HOPが普通になった今ではさほど違和感がないのですが、メロディーよりもリズムを主体とした曲づくりになったため評判があまり芳しくありませんでした。「迷走」というよりも、ネタがつきてきた感じがします。もっとも、デビュー10周年で解散というのは、以前からの既定路線だったということですが・・・。
>最近のテレビの音楽番組~
話題になったばかりなので、流しにくいのでしょうね・・・まだ本格的復帰という訳にはいかなさそうです。ここらへん、普通にPVが流れるのには、もうちょっと時間がかかりそうですね。
投稿: ゆういち | 2009年12月 2日 (水) 00時41分