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2009年10月28日 (水)

アキバ系ヒットチャート

今週のシングルチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/js/w/

今週のシングルチャート1位は、AKB48「RIVER」が獲得。初動17万8千枚で、前作の初動9万枚から、ダブルスコアに近いペースで、初の1位獲得となりました。特に大きなタイアップがあった訳じゃないのに、なぜ??と思うのですが、購入者特典として、各所での握手会がついていたり、様々な特典がついていたりと、ファンの複数買いを露骨に狙ったみたいで、それが功を奏したってことなのかなぁ?

この手法、AKB48商法みたいに呼ばれ、賛否がわかれている(というよりも、批判するか、個人の趣味なんだからほっとけ、みたいな両論なんですが)、それ以上に、個人的には、80年代のおにゃん子クラブの亜流みたいな商法が、いまだに秋元康プロデュースの元、成り立ってしまうヒットシーンの進歩のなさが、正直どうなのかなぁ・・・と思ったりします。

で、AKB48といえば、ご存知おたくの聖地、東京の秋葉原がその活動の中心なのですが、今回のチャートは、いわゆる「アキバ系」と呼ばれる曲が並んでいます。

まず5位。シェリル・ノームstarring May'n「pink monsoon」がランクインです。映画「劇場版 マクロスF 虚空歌姫~イツワリノウタヒメ~」の挿入歌。菅野よう子作曲による作品で、ちょっと色っぽい、R&B風の楽曲に仕上がっています。出来としてはアニソンという枠組みにとらわれないポップソングになっていて、ここらへん、さすが菅野よう子作品といった感じでしょうか?

8位、9位には、TBS系アニメ「けいおん」キャラクターソングが2曲。8位に「『けいおん!』イメージソング 平沢憂(Lovely Sister LOVE)」が、9位に「『けいおん!』イメージソング 真鍋和(Coolly Hotty Tension Hi!!)」が、それぞれランクインしています。こちらはどちらも、いかにもアニソンといったイメージの楽曲。あくまでもファン向けといった感じでしょう。

そして10位にテレ東系アニメ「極上!!めちゃモテ委員長」のオープニング曲、北神未海withMM学園合唱部,MM3(東條潮・西崎青・南雲波人)「大好きになれっ!」がランクインしています。こちらは、北神未海役の小川真奈というアイドルを前面に押し出しているので、アニソンというよりもアイドルソングという枠組みかな?楽曲も、いかにもアイドル歌謡曲といった感じでした。

一方、アキバ系シングル以外では、2位にAAA「Hide-away」がランクイン。いまひとつ、彼らのターゲットがどこなのかわかりずらいのですが、固定ファンを確保しているみたいで、初動は4万3千枚と、前作の4万4千枚からほぼ横ばいになっています。

3位にランクインしてきたのが平井堅「僕は君に恋をする」。映画「僕の初恋をキミに捧ぐ」の主題歌で、平井堅らしいバラード。初動は前作の1万枚から大きくはねあがり3万枚を売り上げました。彼は相変わらずバラードシングルの時だけ売れますね・・・。「楽園」のブレイクから、もう9年も経過するのに、いまだにいまひとつ固定ファンが定まらず、シングル毎に売上が大きく変動するのに、ちゃんとヒット曲を出せる、というのは脅威かも。普通、この手のシンガーは、何曲かヒットを出した後、早い段階で消えちゃうので・・・。

そしてもう1曲。6位に西野カナ「もっと・・・」がランクイン。自身初のベスト10ヒットです。例によって着うたからのヒットみたいです。で、例によって着うたヒットにありがちな、しんみり聴かせるR&B風ラブバラードになっています。


今週のアルバムチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/ja/

アルバムチャート1位は、GLAYのベストアルバム「THE GREAT VACATION VOLUME 2.~SUPER BEST OF GLAY~」がランクイン。15周年を記念してリリースされたベストアルバムの第2弾。6月にリリースした第1弾が初動13万2千枚だったのに対して、こちらは初動12万2千枚と若干ダウン。なんだかんだいっても1位獲得は立派ですが、1997年にリリースしたベスト盤「REVIEW」が、初動200万枚を売ったことを考えれば、時代が変わったとはいえ、かなり寂しい結果ですね・・・。

2位は、また出ました!フジテレビ系バラエティー「クイズ!ヘキサゴンII」から生まれたユニットの曲をあつめたオムニバス盤「WE LOVE ヘキサゴン 2009」。ただ、初動は7万8千枚と、第1弾の初動27万枚に比べて大幅ダウン。そろそろここらあたりが限界か?

5位には、ソニーが必死で売り出しているギャルバン、SCANDALの初のフルアルバム「BEST★SCANDAL」がランクインしています。彼女たちってやはり、Hysteric Blue→Whiteberry→Zoneの流れ、なのか??

そして8位には、あのくるりへのトリビュートアルバム「くるり鶏びゅ~と」がランクインしています。正直、まだトリビュートされるのは早すぎやしないか??とも思うのですが、松任谷由実や矢野顕子、奥田民生といったベテラン勢から9mm Parabellum BulletやMASS OF THE FERMENTING DREGSといった若手まで、実力派がズラリと並んだこのアルバム。さすがはすごいぞ、くるり!といった感じでしょうか?ミュージシャン勢への根強い人気も感じられます。

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