CDでもハイテンションを聴かせます
Title:Absolute POLYSICS
Musician:POLYSICS
デビュー10周年で、ついに武道館ライブかよ!!
ビックリしたなぁ。「3回みたら飽きる」っていわれたバンドだよ。隔世の感があるなぁ(しみじみ)。
まあ、「3回みたら~」というのはジョークとしても、ハイテンションなライブバンドで、正直、決してポップという範疇で語られるようなバンドじゃなかっただけに、武道館レベルにまでファンを集められる、という事実はちょっとビックリです。どちらかというと、マニア向けに近いバンドだと思っていたのですが。
しかし、そんなインディー時代から彼らが確実に成長しているのは事実。だからこそ、一部のマニア向けバンドに留まらず、武道館レベルの人気バンドにまでにファンを増やすことが出来たのでしょう。
そして、そんな成長を感じられるのが、彼らのオリジナルアルバム。
デビュー当初の彼らのアルバムは、ライブのテンションの高さは垣間見られるものの、ライブそのままの内容は、CDで聴くと少々辛いものがあり、「ライブは最高だけどアルバムが・・・」という典型例のライブバンドでした。
ただ、ここ何作かは、あきらかにライブで見せるというモードと、CDで聴かせるというモードを使い分けてきている感じがする彼ら。前作「We ate the machine」も、そんな中で産まれた傑作でしたが、続く本作も、半分セルフタイトルのアルバムタイトルが自信のほどを感じられる傑作になっていました。
全体的にエレクトロでパンキッシュな作品が並んでいるのはいつも通り。ただ、その中でも、ポップなメロディーを聴かせる作品が何作も並んでいて、メロディーを聴かせるというのをかなり意識しているように感じます。
そのメロディーも、「Cleanng」はどこか80年代風だったり、「E.L.T.C.C.T.」のサビは、プリプリを彷彿とさせたりと、かなりベタな部分も。ここらへんは、パンキッシュなサウンドに、あえてベタなメロディーを対比させる、というユニークさを狙ったのかなぁ??
ただ、それらの曲以外も、全体的にポップスさを感じるんですよね。決してわかりやすいメロディーラインが流れていなくても、ライブと同じピコピコ音とギターの組み合わせだとしても、妙にポップで聴きやすいんです。
わかりやすいメロディー主体の曲でポップな作風に仕上げる一方で、いままではCDではポップとして聴けなかったようなパンキッシュな曲からもポップスさを感じることが出来る作品でした。
そういう意味で、さらなる成長を感じる作品でした。武道館という大きな舞台がしっかり似合うようなバンドになってきたなぁ。今後のさらなる活躍も楽しみです。
評価:★★★★★
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