21世紀のQUEEN
Title:The Resistance
Music:MUSE
もともとから、いろいろな音を取り込んで壮大に仕上げた・・・といい方すると言葉の響きはいいけれど、早い話、仰々しいアレンジがある種の魅力的なMUSE。しかし、この作品は、これまたロックやクラッシック、ある種のオペラすら思い起こさせるような音世界に圧巻とされます。
なんか、聴いていて、おなじイギリスの大人気ロックバンド、QUEENを思い出したんですよね。
あまりにストレートで脳天を直撃するような壮大な音の世界は、QUEENの名曲「Bohemian Rhapsody」や「WE ARE THE CHAMPIONS」あたりを彷彿とさせます。
特に「UNITED STATES OF EURASIA」は(また、タイトル自体も「壮大」だなぁ・・・)、ピアノとストリングスでゆっくり聴かせ、徐々に盛り上がっていく雄大なアレンジは、まさにQUEEN風。ロックにクラッシック的要素を融合させ、さらに東洋風のフレーズなども見え隠れする、重厚なナンバーに仕上がっています。
最後は「EXOGENESIS:SYMPHONY」の3部作になっていて、完全に管弦楽風の構成。一方では、打ち込みのリズムを入れてきたり、ヘヴィーなギターを入れてきたりと、ロック的な要素もたくさん。本当にこれでもか、というほど盛りだくさんの音の世界を楽しめます。
すっかり人気ミュージシャンとしての貫禄がついてきている彼らですが、その音も、すっかりスタジアムバンドレベルのスケール感のある音に仕上がっていますね。デビュー当初はRADIOHEADのフォロワー的な位置で見られていましたが、いまだにインディーな雰囲気を残しているRADIOHEADとは、かなり遠い位置に来てしまいました。
日本ではイギリスほどの人気は見せていないみたいですが・・・QUEENは日本先行で人気が出たみたいに、日本でも熱烈な支持を受けていましたが、彼らも徐々に、日本での人気も出てくるのかなぁ~。
評価:★★★★
ほかに聴いたアルバム
WIRE 08 COMPILATION
ご存知電気グルーヴ主催の屋内レイヴのコンピレーションアルバムの、これは2008年度版。相変わらずセンスのよく、かつポップなテクノチューンがたくさんおさめられていて、WIREに行けなかった方でも、その雰囲気をちょっとだけ味わうことが出来ます。個人的には、DISC TWINSの「B-DAY」やRYUKYUDISCOの「Beyond The Island」の個性的でポップな内容がよかったなぁ。
評価:★★★★★
DEATH MAGNETIC/METALLICA
王道。安心して聴いていられるといった感じ。いわゆるメタルなのですが、ヘヴィーロックに近い雰囲気で、グランジ系に耳馴じみのあるリスナーでも比較的聴きやすい内容かも。いい意味でも悪い意味でも安定感がありますね。
評価:★★★★
One Of The Boy/Katy Perry
同性愛願望をストレートに歌った「I Kissed A Girl」が、全米でヒットし、大きな話題を呼ぶとともに、「良識派」からは大ブーイングをあびた彼女。このアルバムでも、他にもストレートにSEXのことを歌っていたり、かなり過激な歌詞にビックリさせられます。
・・・・・・が、日本人にとっては、そんな歌詞、ただ聴いているだけじゃ気がつかないんですよね(^^;;だから、普通のガールズロックのアルバムとして、アヴィリル・ラヴィーンと同じような感覚で聴けちゃうところが、いい、というべきなのか悪いというべきなのか・・・。ただ、それだと彼女の「魅力」が半分も伝わっていないのが間違いないのですが・・・。
母国語以外で歌われる曲を聴くことの意味を考えてしまった1枚でした。
評価:★★★★
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