余裕も出てきたかな?
Title:SA-KA-NA ELECTRIC DEVICE
Musician:VOLA&THE ORIENTAL MACHINE
元ナンバガのアヒト・イナザワ率いるバンドの、フルアルバムとしては2作目となる作品。
フルアルバムとしては、2年3ヶ月ぶりとなるのですが、昨年の10月にミニアルバムを発売しているので、比較的、新譜の販売スパンとしては短め、ということになるでしょうか。
その昨年リリースされたミニアルバムあたりから、VOLA&THE ORIENTAL MACHINEとしての個性が前に出てきた印象を強く受けたのですが、さらに一歩進めて、バンドとしての余裕も感じられる作品でした。
基本的にニューウェーヴの影響の強い、エレクトロ路線に、パンキッシュでエキセントリックなバンドサウンドが加わった彼らの楽曲。タイプ的にはPOLYSICSに近いものを感じますが、POLYSICSよりもポップで、疾走感のあるギターロックの要素も強く見受けられます。
そんな路線を貫きつつも、「The sea of the sand」のような、ディスコ風の作品を作ってきたり、「No Dream」の冒頭のように、ちょっとオーガニックテイストのパーカッションを入れてきたりと、曲に幅を持たせています。
そしてラストの「キラキラ★Future Days」などは、タイトルからしてそのまんまなのですが、まさにアイドルポップ(笑)。彼らの遊び心と余裕がひしひしと感じられます。
こういった余裕や遊び心は、バンドとしてのまとまりが出来てきたからでしょう。元ナンバガの・・・なんて肩書きはそろそろ不要・・・なのですが、傑作というには、バンドとしての迫力も、音の新鮮味もちょっと物足りなさも。もう一歩、ガツンとくるような傑作が欲しいところ。次のアルバムあたり、傑作を聴かせてくれるかな?
評価:★★★★
| 固定リンク
「アルバムレビュー(邦楽)2009年」カテゴリの記事
- ハードなバンドサウンド(2009.12.29)
- 日本から世界へ???(2009.12.28)
- 間口は広く(2009.12.27)
- バランス感覚の良さ(2009.12.25)
- 直系ガレージパンク!(2009.12.24)
コメント