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2009年9月13日 (日)

新時代のフォークミュージック

Title:Fleet Foxes+Sun Giant EP
Musician:Fleet Foxes

Fleet Foxes + Sun Giant EP(フリート・フォクシーズ + サン・ジャイアントEP)

最近、フォーク・ミュージックを現代によみがえらせたようなミュージシャンたちが、ひとつの潮流として話題になっているみたいですね。

一方では、エレクトロポップ系のミュージシャンもひとつの潮流となっていて、ある種真逆のジャンルがヒットシーンの大きな流れとなっている、というのはおもしろいなぁ、と感じます。

今回紹介するFleet Foxesもそんなフォーク・ミュージックを現代のよみがえらせたバンドのひとつ。このアルバムが昨年リリースされ、大きな話題を呼び、年末のベストアルバムなどでも上位にランクインされたアルバム。日本では、「Sun Giant EP」をおまけとしてつけて、今年にはいって国内盤の販売となりました。

フォーキーなサウンドや、時には哀愁も感じるメロディーラインで、てっきりイギリスのバンドかと思ったら、アメリカはシアトル出身のバンドなんですね・・・ちょっと意外でした(^^;;アメリカのイメージとはちょっと違っていて・・・。

そんな訳で、遅ればせながら聴いてみたわけですが・・・素晴らしい!!まず1曲目「Sun It Rises」は、アカペラからスタート。その後も美しいコーラスラインが魅力的なのですが、そのメロディーとコーラスのクリアで瑞々しいこと・・・。

その後も、とことん美しいメロディーラインと、美しいサウンドが展開されるこのアルバム。聴いていて、心があらわれるような、とでも言っちゃっていいでしょうか。音楽の美しさ、ここに極まれり!・・・・・・・・・うーん、ちょっとおおげさな物言いかなぁ。でも、それだけ聴きいってしまう世界が展開されています。

ただ、おもしろいのは、フォークミュージックの影響を受けた、といっても単純なフォークとはちょっと違うんですよね。

特に感じるのは、その重厚なバンドサウンド。積み重ねられた美しい音のサンドイッチは、いわばTHE BEACH BOYSの「Pet Sounds」を思い起こさせます。「White Winter Hymnal」などはストレートにブライアン・ウィルソンからの影響も感じさせてくれます。

他にも、「Meadowlarks」などは重低音のドラムスが魅力的。フォークというよりはむしろロックの影響が強い曲調で、彼らの独特な個性も感じさせます。

フォークをベースに様々な音楽の影響を感じるあたりが、かつてのフォークミュージックとの大きな違いを感じさせます。ただ、そこらへんを差し引いて、とにかく美しいメロディーとサウンドが魅力的なんですよね。あ~音楽ってやっぱいいよなぁ、そんなことを純粋に思わせてくれる、素晴らしい傑作でした。

評価:★★★★★

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