はじめての寄席
実は、ここ最近、落語に興味を持っていまして。まあ、ぶっちゃけ、以前からちょっと聴いてみたいなぁ、と思っていたところ、こんな本が発売されたのをきっかけに、CDで聴き始めた訳です。
で、それ以来、一度寄席に足を運んで、生で落語を聴いてみたい、と思っていたところ、このたび、所用で東京に行ったことから、寄席にはじめて足を運びました。場所は新宿の末廣亭。←な感じで、昔の風情を残したつくりになっています。
この日は、柳家小団治師匠をオオトリに、五街道雲助師匠、桃月亭白酒師匠、古今亭志ん駒師匠などの落語を聴くことができました。
いままでずっとCDで聴いてきたのですが、やはり生での落語は違いますね。当たり前ですが(^^;;落語家の一挙手一投足が、場の空気をなごませるというか、生だからこそ感じられる微妙な間が、笑いを誘って、予想以上に楽しい空間でした。
で、なんで音楽サイトでわざわざこんな話をするのかというと、寄席の出し物のひとつに、俗曲という出し物がありまして。いわば江戸時代のポップソング。この日は柳家小菊師匠が出演し、三味線を片手に、色っぽい歌声を披露してくれました。
江戸時代の三味線音楽・・・というと、今の時代、少々聴きにくいかも、という印象も受けるかもしれませんが、曲は長くても3分程度のまさにポップソングで、歌っている内容も、ラブソングがメインの、庶民の心境を歌ったような歌詞。合間合間に、観客を笑わせるMC(?)が入り、肩肘はらず、ポップソングを聴くような感覚で楽しめました。
でもって、ちょうど最近聴いたアルバムがこれ。
Title:うめ吉玉手箱~寄席うた俗曲集
Musician:うめ吉
彼女も寄席にも出演しているらしいのですが、このアルバムは、まさに寄席で歌われる俗曲を集めた作品集。
上にも書いたとおり、決して肩肘のはった内容ではなく、江戸時代のポップソングともいえる内容。それに加えて、うめ吉のかわいらしい声で歌われるので、三味線音楽に全く縁がなくても、すんなりと聴けて、楽しめる内容になっています。
「寄席俗曲集」ということで、寄席で演じられる内容をそのまま収録したような内容で、ある意味、今風の新鮮な解釈が入ったようなアルバムではありません。ただ、このタイプの曲って、テレビやらで無意識のうちに聴いていて耳なじみがあっても、きちんと聴いてみたことがない、という方がほとんどではないでしょうか?
ある意味、日本人の原点ともいえるこれらの曲。日本人なら、どこか琴線に触れる曲もあるかも。是非、このCDで、一度じっくり聴いてみることをお勧めします。意外や意外、はまってしまうかも??
評価:★★★★
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