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2009年9月25日 (金)

個人的にはドンピシャな年代

Title:CLIMAX 90's~Fantastic Songs

クライマックス 90’s ファンタスティック・ソングス

個人的に、最近のオムニバス盤ブームには正直うんざり気味で、この手の過去のヒット曲集も聴き飽きてきた感も否めないのですが、それでも思わず聴いてしまいました(^^;;

というのは、この作品がターゲットとしている90年代って、私が中学生から大学生にかけての年代で、ちょうどこの手のヒット曲を一番熱心に聴いていた時代なんですよね。それだけに思いいれの深い曲が並んでいます。

ただ、90年代のヒット曲を概観して思うのは、この時代ならではという「色」が薄いなぁ、ということでした。

80年代のヒット曲なら、例えばレベッカにしてもBOOWYにしても渡辺美里にしても尾崎豊にしても、どこか安っぽい打ち込みのサウンドやニューウェーヴやニューロマテイストのメロディーが時代を感じさせてくれますし、それ以前のヒット曲にも、時代を色濃く感じさせるメロディーやアレンジがあります。

しかし、この時代の曲って、90年代ならでは、という色が薄いように感じるんですよね。

例えば、この作品に収録されている曲が、そのまま「今」にヒットしても不思議じゃないような。

これって、90年代以降、HIP HOPやR&Bという流れがあっても、ドメスティックなシーンの変化というのが少ないからじゃないでしょうか?90年代の代表的なミュージシャンであるB'zやドリカム、ミスチルなどが、いまだにヒットシーンの最前線にいる事実が、シーンの変化が少ないという裏づけとなっているのではないでしょうか。

そして、このドメスティックなシーンの変化のなさが、シーンの閉塞感に結びつき、今の音楽不況の要因のひとつのような感じがしました。

・・・・

で、個々の曲についてみていくと・・・

「90年代」といって一言にいっても、90年のヒット曲「恋しくて」と、98年のヒット曲「つつみ込むように・・・」が並べられていると、同時代に生きてきた身としては少々違和感も・・・。ただ、「つつみ込むように・・・」のヒットからもう10年も経つんだ・・・と時代の流れの残酷さを感じたりもしました。

B'zもミスチルもドリカムも収録されていないし、チャゲアスも収録曲がなぜか「SAY YES」でも「YAH YAH YAH」でもないし、90年代のヒット曲を網羅、という感じには到底いかないのですが、それでもビーイング系も小室系も一応押さえられていて、それなりに90年代のヒットシーンの雰囲気は感じられるかな、とは思います。

個人的には「KNOCKIN' ON YOUR DOOR」や「ほっとけないよ」が大好きだったんですよね。特にL⇔Rはもっと売れると思ったんだけどなぁ。

MISIAとか奥田民生とかブリグリとか、現在でも第一線で活躍しているミュージシャンに関しては、懐かしさよりも「もう、ヒットしてから10年以上経っちゃうんだぁ」という驚きが先に立ちました。

一方、大事MANやらGAOやら、「あの人は今?」的なミュージシャンの曲って、妙な懐かしさを感じますね(^^;;THE 虎舞竜のボーカルも、いまではすっかりバラエティータレントですしね。時代を感じます。

私と同じくらいの30代前半の世代には、たまらない懐かしさを感じる曲たちではないでしょうか?積極的に薦められるアルバムではないのですが・・・同世代の方は、思わず手にとってしまいそう。久しぶりに、この時代の曲を聴きなおしてみる、というのも悪くないかもしれませんね。

評価:★★★★

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