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2009年9月

2009年9月30日 (水)

またもや新譜ラッシュ。

今週のシングルチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/js/w/

シングルはまたもや新譜ラッシュ。10曲中9曲が初登場というランキングになっています。

まずベスト3。

1位 ヒカリひとつ/滝沢秀明
2位 YELL/いきものがかり
3位 Rem_/ナイトメア

1位タッキーは初動4万3千枚と1位とはいえ低水準。ジャニーズ系としてはかなり寂しい結果に・・・。

いきものがかりは、グリコポッキーのCMソングという影響か、初動売上が前作の2万5千枚から3万6千枚に大幅にアップしています。物憂げなマイナーコードのバラードナンバーで、徐々に寒くなっていく季節にピッタリ、といった感じでしょうか。彼女たち、着実に人気を伸ばしていますね。

3位ナイトメアはご存知ビジュアル系バンド。前作の初動2万2千枚から、1万8千枚にダウン。少々頭打ち気味、といった感じでしょうか?楽曲も、一昔前のビジュアル系らしいビートロックで、インパクト薄といった感じ。

続く4位はEarly Morningというグループの「かみさまでもえらべない。」がランクイン。誰だ?と思ったら、フジテレビの女子アナ高島彩と中野美奈子のユニット。かつての女子アナブームの時は、似たようなアイドル風ユニットがたくさんCDを出しましたが、意外なことに、アナウンサー史上初のベスト10だそうです。ただ、前作も初動1万3千枚で、売上枚数的にはほぼ横ばいで、今週の低水準の売上に助けられた感じ。ちなみに作詞作曲はマッキーなのですが・・・なんか教条的なきれいごとソングで、いまひとつ。マッキー、大丈夫か??

6位7位はベテラン勢がランクイン。6位はEvery Little Thing「DREAM GOES ON」、7位に平井堅「CANDY」がそれぞれ入ってきています。

ただ売上的には、どちらも初動1万枚で、ELTは前作の初動2万2千枚から大幅ダウン。平井堅も、前作はアルバムからのリカットだったので、前々作と比べると、初動2万4千枚からの大幅ダウンとなっています。ELTはドラマ主題歌ということを考えると、ギリギリの位置にいる感じ。平井堅は、ちょっと怪しげでエロチックな雰囲気のアップテンポなナンバー・・・・・・ってタイプの曲って、昔から彼の場合、売れないんだよなぁ。ノンタイアップだし・・・。まあ、彼の場合、大幅減も仕方ないのか?

続いて・・・

8位mihimaruGT「アン・ロック」、9位にはビジュアル系バンドD「Tightrope」がそれぞれランクインしています。

で、注目は10位!TOKYO NO.1 SOUL SET+HALCALI「今夜はブギー・バック」がランクイン!!小沢健二とスチャダラパーのコラボによってヒットを飛ばし、日本のHIP HOPの黎明期を飾る名曲として有名なこのナンバーを、TOKYO No.1 SOUL SETとHALCALIがカバー。日産キューブCMソングとして流れた時から、大きな話題となっていましたが、なんと、(7千枚という低水準ながら)ベスト10ヒットです!

けだるい雰囲気だった原曲と比べると、アップテンポでリズミカルなカバーに仕上がっています。ハキハキとしてかわいらしいHALCALIのボーカルも、スチャダラ&オザケンのイメージとは異なるものの、これはこれでとても魅力的なカバーに仕上がっていました。

名曲はいつまでも歌い継がれるのかなぁ。ちなみに原曲はベスト10入りしていないので、順位的には原曲を上回るヒットとなっています。


今週のアルバムチャート
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アルバムチャートの1位は絢香のベスト盤「ayaka's history 2006-2009」がランクイン。初動34万枚は、今年の女性ミュージシャンの初動売上では最高記録だそうです。このアルバムで活動休止に入る彼女。活動休止については、いろいろな憶測が語られたりもしていますが、あらためて人気を見せ付ける結果となりました。

あれだけにぎやかだったシングルチャートと比べて、今週のアルバムチャートはかなり寂しいチャートに。初登場はあと1枚。9位にmihimaru GT「The Best Selection of ASIA」がランクインしています。アジア向けに発売されたベスト盤の逆輸入版らしいです。

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2009年9月29日 (火)

ちょっとベタさが魅力か?

Title:Box Emotions
Musician:Superfly

Box Emotions

Superflyの2枚目となるニューアルバム。

Superflyに関しては、以前からどうもしっくり来ないところがありまして・・・。思いっきり「ロックンロール」という部分を前面に出している割りには、いまひとつ、「ロックンロール」を感じないんだよなぁ・・・ということを感じていました。

そんなことを漠然と思いながら、このアルバムを聴いていたのですが、なんだかんだいっても、Superflyって正統派ロックというよりも歌謡曲なんですよね、いい意味でも悪い意味でも。

確かにロックンロールらしいエッジの効いたバンドサウンドを要所要所で聴かせてくれる一方、「Alright!!」とか「恋する瞳は美しい」とか、ビートロック風な側面が聴けますし、「やさしい気持ちで」とかは、むしろベタっとした色合いは、歌謡曲風。「アイデンティティの行方」などは、中森明菜あたりが歌っていても不思議ではない感じも・・・。

「How Do I Survive?」のギターリフとか、ロックンロールとしてカッコいいなぁ、と思う場面もちらほらあるのですが、全体的には、ポップの要素を加えたロックンロールというよりも、ロックンロール風に色づけされた歌謡曲といった印象を受けました。

同じ女性ボーカルという点で、Love Psychedelicoとかに近いのかなぁ、と思っていたのですが、むしろ本質的には、相川七瀬とか、渡辺美里あたりに近いタイプなのかもしれません。

このベタな歌謡曲さも、ある意味彼女の魅力なんでしょうし、また、そういう要素があるからこそ、このアルバムは1stを上回る人気を見せ、1位獲得となったのかもしれません。

ただ、個人的には、彼女のロックンロールの装いには、少々違和感を覚えてしまいます。ちょっとロックとしての側面も、歌謡曲としての側面も中途半端というか・・・まあ、こればかりは、好き嫌いのレベルになってしまうのかもしれませんが・・・。

評価:★★★★

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2009年9月28日 (月)

今を輝く

Title:FLASH BEST
Musician:capsule

FLASH BEST

Perfumeでの活躍は言わずもがな。今を輝く中田ヤスタカのユニット、capsule初のベストアルバムです。

収録曲は、半分「黒歴史」扱いされている(^^;;最初期の作品は除き、CMソングともなって、capsuleを知らない方でもメロディーは聴いたことありそうな「レトロメモリー」をはさみ、前半は、ヘヴィーでテンポのよいリズムを楽しめるバキバキのインストメインのチューン。後半は、渋谷系の影響色濃い、メロディー主体のポップチューンが並ぶ構成になっています。

前半に関しては文句なし!「JUMPER」「グライダー」といったビートの強いナンバーは、ロックリスナーでも楽しめそうな、迫力があるナンバー。知らず知らずのうちに身体が動き出してしまうような、ダンスチューンの連続です。

ただ、後半の渋谷系に影響を受けたようなナンバーは、個人的には、ちょっといただけないなぁ、と思います。つーか、完全に「なんちゃって小西康陽」なんですよね(^^;;遅れてきた渋谷系といった感じで、さほど個性も感じられません。

確かに、ポップなメロディーは十分にインパクトがあって、楽しめるナンバーばかり。そういう意味では、中田ヤスタカの実力は感じさせます(まあ、私自身も、だからこそ、「いまひとつ・・・」と思いながらも、アルバム毎にチェックはしてきたわけで・・・)。しかし、ここ最近のナンバーに比べたら、物足りなさは否めません。

で、今回のベスト盤を聴いて感じたのは、中田ヤスタカの魅力は、そのメロディーセンスなんだなぁ、ということでした。

これは、いつの時期の楽曲を通じても同じなのですが、彼の楽曲はとてもメロディアス。しっかりとリスナーの壺についてくるような曲を書いてきます。インストのテクノ系ナンバーにしても、そのリズムの裏には、しっかりとしたポップなメロディーが流れています。

一方で、彼って、決して時代の先端を行くような、斬新な音を出している、とも思わないんですよね。

だからこそ、なんちゃって渋谷系の作品に関しては、「音」で勝負できる小西康陽とかと比べちゃうと、少々物足りなさも感じるなかなぁ・・・。

ともかく、そこらへんを差し引いても、capsuleの入門編としてはしっかりと魅力を伝えられるベスト盤だったと思います。少々旬は過ぎてしまったかな?でも、今を輝く中田ヤスタカの魅力を知るには十分の1枚でしょう。

評価:★★★★★

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2009年9月27日 (日)

爽やかなポップチューン

Title:Sunshine
Musician:Captain Funk

Sunshine

Captain Funk久しぶりの新作は、ビックリするような透き通るようなポップで爽やかなアルバムに仕上がっていました。

1曲目「Endless Days」から、いきなり爽やかなシティーポップ風の作品からスタート。続く「Weekend」は、80年代を思い出すようなディスコチューン。続く「Rise」「Girlfriend」も、どこかまだ日本がバブルに酔っていた80年代風の、とても明るい、でもどこか軽薄な空気を感じました。

その後の曲もそんな感じ。爽やかでメロディアスなチューンに、テンポのよいトランシーなリズムはとても心地よく、耳障りもとてもよかったです。高速道路を軽快に走るドライブのお供にピッタリといった感じでしょうか?

中には「Sunshine」のような、ギターロックテイストの作品もあったり、「Hey Boy,Hey Girl(Digikid84 Remix)」あたりは今風のエレクトロアレンジであったりと、要所要所にひねりはあったものの、アルバム全体としてはポップで、とても聴きやすい作品でした。

徹底的にリスナーの耳に馴染むような作品をつくってきた印象もある今回のアルバム。ただ、そのため、特にメロディーに関しては「どこかで聴いたような」感は否めず、新しさのようなものは感じませんでした。

特に、ここ最近のエレクトロブームの流れからは、ちょっと離れた位置にいる印象も受ける作品。それが良いととるのかいまひとつ、ととるのかは微妙なところなのですが・・・。個人的には、メロディーにもうひとひねり欲しかったかなぁ、と思う、微妙に惜しい作品でした。

評価:★★★★

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2009年9月26日 (土)

様々なリズムが響き渡ります。

Title:HI HEEL
Musician:THE BEACHES

Hi Heel

元THE JERRY LEE PHANTOMの・・・という肩書きはもう不要ですかね。そもそもTHE JERRY LEE PHANTOMも、さほどヒットしたバンドじゃなかったし(^^;;

THE BEACHESの特徴。それは、様々なリズムがアルバム全体にわたって響き渡っている、ということでしょう。

1曲目「HI HEEL」はラテン風、「MIDARA」はインド音楽の匂いを感じますし、「FURATI」はアフロビートの影響ってことになるのかな?「LA RAINBOW」などは、レゲエに中国音楽の要素もぶっこんだ感じですし、ラスト「GANBA」はサンバのリズムと来ています。

どれも共通して、中南米やアフリカ、あるいは東南アジア系の音。つまり熱帯系の音ということで、情熱的でリズミカル。そしてどれも純正というよりは、THE BEACHESなりにいろいろな要素の音を混ぜていて、アルバム全体としても混沌として雑多な印象も受けました。

それでも、この「狂乱」ともいえるビートのきいたリズムの連続は、素直に気持ちいいですね。特に、ライブは気持ちいいんだろうなぁ・・・ということを感じさせてくれる内容でした。

ただ一方、ライブはいいだろうなぁ、と感じても、CDでは、いまひとつ物足りなさも感じました。結局、リズムはカッコよくても、メロディーがいま一歩なんですよね。だから、リズムを全身で感じられるライブでは素直に気持ちよくても、じっくりと聴くスタイルのCDだと物足りなさを感じてしまいます。

この傾向って、THE JERRY LEE PHANTOM時代と全く一緒。うーん、そろそろもう一皮むけてほしいんだけどな。惜しいと感じさせる1枚でした。

評価:★★★★

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2009年9月25日 (金)

個人的にはドンピシャな年代

Title:CLIMAX 90's~Fantastic Songs

クライマックス 90’s ファンタスティック・ソングス

個人的に、最近のオムニバス盤ブームには正直うんざり気味で、この手の過去のヒット曲集も聴き飽きてきた感も否めないのですが、それでも思わず聴いてしまいました(^^;;

というのは、この作品がターゲットとしている90年代って、私が中学生から大学生にかけての年代で、ちょうどこの手のヒット曲を一番熱心に聴いていた時代なんですよね。それだけに思いいれの深い曲が並んでいます。

ただ、90年代のヒット曲を概観して思うのは、この時代ならではという「色」が薄いなぁ、ということでした。

80年代のヒット曲なら、例えばレベッカにしてもBOOWYにしても渡辺美里にしても尾崎豊にしても、どこか安っぽい打ち込みのサウンドやニューウェーヴやニューロマテイストのメロディーが時代を感じさせてくれますし、それ以前のヒット曲にも、時代を色濃く感じさせるメロディーやアレンジがあります。

しかし、この時代の曲って、90年代ならでは、という色が薄いように感じるんですよね。

例えば、この作品に収録されている曲が、そのまま「今」にヒットしても不思議じゃないような。

これって、90年代以降、HIP HOPやR&Bという流れがあっても、ドメスティックなシーンの変化というのが少ないからじゃないでしょうか?90年代の代表的なミュージシャンであるB'zやドリカム、ミスチルなどが、いまだにヒットシーンの最前線にいる事実が、シーンの変化が少ないという裏づけとなっているのではないでしょうか。

そして、このドメスティックなシーンの変化のなさが、シーンの閉塞感に結びつき、今の音楽不況の要因のひとつのような感じがしました。

・・・・

で、個々の曲についてみていくと・・・

「90年代」といって一言にいっても、90年のヒット曲「恋しくて」と、98年のヒット曲「つつみ込むように・・・」が並べられていると、同時代に生きてきた身としては少々違和感も・・・。ただ、「つつみ込むように・・・」のヒットからもう10年も経つんだ・・・と時代の流れの残酷さを感じたりもしました。

B'zもミスチルもドリカムも収録されていないし、チャゲアスも収録曲がなぜか「SAY YES」でも「YAH YAH YAH」でもないし、90年代のヒット曲を網羅、という感じには到底いかないのですが、それでもビーイング系も小室系も一応押さえられていて、それなりに90年代のヒットシーンの雰囲気は感じられるかな、とは思います。

個人的には「KNOCKIN' ON YOUR DOOR」や「ほっとけないよ」が大好きだったんですよね。特にL⇔Rはもっと売れると思ったんだけどなぁ。

MISIAとか奥田民生とかブリグリとか、現在でも第一線で活躍しているミュージシャンに関しては、懐かしさよりも「もう、ヒットしてから10年以上経っちゃうんだぁ」という驚きが先に立ちました。

一方、大事MANやらGAOやら、「あの人は今?」的なミュージシャンの曲って、妙な懐かしさを感じますね(^^;;THE 虎舞竜のボーカルも、いまではすっかりバラエティータレントですしね。時代を感じます。

私と同じくらいの30代前半の世代には、たまらない懐かしさを感じる曲たちではないでしょうか?積極的に薦められるアルバムではないのですが・・・同世代の方は、思わず手にとってしまいそう。久しぶりに、この時代の曲を聴きなおしてみる、というのも悪くないかもしれませんね。

評価:★★★★

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2009年9月24日 (木)

オールマイティーな美声

Title:VOICE~WORKS BEST~
Musician:土岐麻子

VOICE ~WORKS BEST~

今回のアルバムは、土岐麻子が、他のミュージシャンとコラボレーションしたり、トリビュートアルバムに参加したり、またはCMソングを歌ったりという、「声」をつかったお仕事をまとめた企画盤です。

それだけに、楽曲のタイプはバラバラ。ディスコ風の曲からミュージカル風、80年代風にジャズにフォーク、童謡風の曲に、Cymbalsを彷彿とさせるネオアコチューンまで、様々なタイプの曲がしっちゃかめっちゃか収録されています。

それだけ、彼女の「声」がいろいろなタイプの曲と合うという証拠なんですよね。彼女の声は、とてもクリア。「美声」といってもいいでしょう。しかし、一度聴いたら忘れられないような癖は薄く、誰が聴いても「いい声だなぁ」という、いい意味で無個性的だったりします。

それだけに、土岐麻子という名前で曲は売りにくいのかもしれませんが、他のミュージシャンとのコラボやCMソングにはうってつけ。コラボ相手のミュージシャンの個性を生かしたまま、彼女の美声で曲に彩りをつけることが出来ます。

ま、それだけに今回の企画も、全体的には薄味な印象が強く、土岐麻子の作品として聴くと、少々物足りなさも感じてしまうのも事実なんですけどね。

それだけバラバラな作品を、バカリズムとの架空のラジオ番組というスタイルで進んでいきます。で、そのラジオ番組が非常に寒い(^^;;つーか、これ、FM番組にありがちなビミョーなノリを、誇張してネタにしているんだよね??

評価:★★★★

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2009年9月23日 (水)

女性シンガー、がんばる。

今週のシングルチャート
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シングルチャートは今週、初登場が5曲という比較的おとなしいチャートに。ただ、そのうち4曲が女性ソロシンガーという、女性シンガーが目立つチャートになりました。

まず1位が、倖田來未「Alive」。前作が2位だったのでソロ名義では2作ぶりの1位獲得。今回はじっくりと聴かせるバラードです。ただ、初動は3万2千枚と、前作の初動6万2千枚から半減・・・かなり厳しい結果となっています。

2位は今回で唯一の女性ソロシンガー以外の初登場。アイドルグループ℃-ute「EVERYDAY絶好調」がランクインです。チャートの谷間の影響か、2位というのは自己最高位。ただし、初動売上は前作の2万7千枚から2万3千枚と若干ダウンしています。

続く3位は柴咲コウ「ラバソー~lover soul~」が入ってきました。ドラマ「オトメン(乙男)」の主題歌で、ロック風のアップテンポなナンバーになっています。前作は、初動9千枚でベスト10入りも出来なかっただけに、初動1万7千枚で大幅アップ。ドラマ効果といったところでしょう。

6位にはCoccoが入ってきました!「こっこさんの台所CD」という4曲入りのシングルで、エッセイ集「こっこさんの台所」と同時発売となりました。シングルとしては、約2年ぶり。久々の新作となりました。前作は残念ながらベスト10入りできなかったので、2作ぶりのベスト10ヒットとなります。ただ、初動売上は1万枚と前作から横ばい。まあ、どちらかというと、固定ファン向けのアイテム的な要素が強い作品だからなぁ・・・。

で、シングル初登場最後は7位にアンジェラ・アキ「愛の季節」がランクインです。NHKの連続テレビ小説「つばさ」のテーマ曲ですね。ロングヒットを記録した「手紙」以来のシングルなのですが、NHKの連続テレビ小説のテーマ曲を担当ということは、今年も紅白でこれを歌うのでしょうか?


今週のアルバムチャート
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シングルチャート同様、アルバムチャートでも女性ソロシンガーが1位を獲得しました。A.I.のベスト盤「BEST A.I.」が1位獲得です。オリジナルとして前作「VIVA A.I.」は初動1万8千枚でギリギリベスト10入りという状況だったのですが、さすがはベスト盤といったところでしょうか、初動8万1千枚と大幅アップで見事1位獲得となりました。

2位はつるの剛士の2枚目となるアルバム「つるのおと」がランクイン。さすがに初動10万枚超えした前作の売上は下回ったものの、初動8万枚と人気を見せ付けています。

7位には斉藤和義「月が昇れば」が入ってきています。初動売上は2万1千枚で、前作オリジナルアルバム「I LOVE ME」の初動1万5千枚からアップ。ここ最近、再び人気が伸びてきている印象がありますが、それが反映された結果となりました。

続く8位には「m-flo TRIBUTE~maison de m-flo~」がランクイン。タイトル通り、m-floへのトリビュートアルバムで、青山テルマやBENIという面子がm-floの曲をカバーしています。ただ・・・うーん、あれだけ幅広い層とコラボをしているm-floにしては、参加ミュージシャンがいまひとつ、というよりも似たタイプのミュージシャンばかりが集まってしまっている印象が・・・・・・。

そして10位にはLGYankees「MADE IN LGYankees」が入ってきました。ランク的には前作が最高位8位で今回が10位とダウン傾向なのですが、初動売上は1万4千枚から1万7千枚とアップとちょっと意外な感じが。着実に人気を集めているようです。

 

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2009年9月22日 (火)

カバーは絶品。されど・・・。

Title:Interactive
Musician:SALT&SUGAR

Interactive

SING LIKE TALINGの佐藤竹善と、サルサバンド、オルケスタ・デ・ラ・ルスなどで活躍していた塩谷哲によるユニット。「さとう」と「塩」なので、SALT&SUGARだそうです(笑)。

活動歴は既に10年以上なのですが、オリジナルアルバムとしては2枚目となる作品になります。先日出かけた「情熱大陸」のライブでのステージが素晴らしかったので、このアルバムも楽しみにしていました。

今回の作品は、前半3曲がオリジナル、後半7曲がカバーとなる作品になっています。

まず、後半のカバーに関しては、絶品の一言。佐藤竹善の爽快で聴かせるボーカルに、塩谷哲の軽快なピアノのリズムのからみが実に見事。時にはしんみりと聴かせ、時には楽しく歌い上げる。ジャズやクラシックの要素も加味したカバーは、原曲の雰囲気を大きく逸脱するものではありませんが、「大人によるカバー」とでもいうべきでしょうか、どの曲も上質なポップソングに仕上がっています。

個人的には特に、軽快なピアノのリズムが楽しめる「チェリー」のカバーがよかったかなぁ。原曲の持つ「楽しい」という要素が、より強まっていたカバーになっていました。

ただ一方、前半のオリジナル曲に関しては、いまひとつだったなぁ・・・。

いや、決して駄作ではないですよ。「ココロ スタート」は軽快なシティーポップ、「軌跡」は爽やかなポップチューン、どちらも魅力的な大人向けのポップチューンに仕上げています。

でも、その後に続くカバーの名曲に比べるといまひとつ。また、彼ららしい音楽性の幅広さもあまり感じられない「普通の」ポップチューンという印象をぬぐえませんでした。

彼らは2人とも、作家としても演奏家、ボーカリストとしても優れているミュージシャンばかりなのでちょっと残念。惜しいアルバムだったと思います。カバーは文句なしに絶品なんですけどね。

評価:★★★★

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2009年9月21日 (月)

岐路に立つブーム

以前から、このサイトでもたびたび取り上げている音声合成ソフト初音ミクをつかったCD作品なのですが、このたび、動画サイトなどで投稿された作品をまとめたベスト盤が発売されました。

インパクトのある作品をまとめたこちらと・・・

Title:初音ミクベスト~Impact

初音ミク ベスト~impacts~

メロディアスな作品をまとめたこちら。

Title:初音ミクベスト~Memories

初音ミク ベスト~memories~

初音ミクの作品として話題となった(らしい)これらの曲を聴いてまず思うのは・・・

やはり、コンピューターの人工合成の歌を1時間にわたって聴くのは厳しい・・・

ということ。

ネット上ではさかんに「すごい」とか「人間のボーカリストがいらなくなる」みたいな論調もあったのですが、正直、全く知らない人に聴かせたら、10人中10人、コンピューターの音と言うと思うよ、これは(^^;;

インストメインの曲で、ボーカルを楽器のように使う楽曲なら、大いに「あり」だとは思うのですが、歌メインのボーカル曲で使うには、特に初音ミクに何ら思いいれのない層にアピールするには、まだまだかなり厳しいレベルだと思います。

で、それにつれて感じるのですが、どーも異常なまでも内輪的なノリが気になります。

特に「Impact」の方の前半なのですが、ネットコミュニティーを知らない人には、何を歌っているか、すらわからない曲が続きます。

ネット上の動画投稿サイトなどで盛り上がる分には、こういう内輪のノリも全く構わないと思うのですが、CD化して、メジャー流通で載せる作品で内輪ノリというのは、かなり違和感があります。

ただ、今回のこのアルバムに限らず、一歩ひいたところから見ていて、初音ミク近辺の内輪的な盛り上がりって、ちょっと残念に感じるんですよね。せっかく、ネット主導のシーンの盛り上がりはおもしろい現象だと思っているのですが、一部のユーザー層から一歩も外に出ないのでは、結局、時代の徒花に終わってしまうと思うんですよ。

なんてことを思いながら2枚のアルバムを聴いていたのですが、うーん、アレンジに関しては、ちょっといまひとつな曲も多いなぁ。あくまでも素人による投稿作品だからかもしれないけど、音自体に安っぽさを感じる曲も少なくありません。

メロディーや歌詞に関しても、「よくありがちなポップソング」の枠組みを超えていなくて、初音ミクという要素を除くと、「悪くはないけど、やはり素人レベルだよね」と思ってしまいます。

ただ、一方では、キラリと光る作品も随所にあって、例えば「Impact」収録の「方向音痴」なんかは、哀愁を感じるメロと、恋人とわかれた喪失感を、「方向音痴」というキーワードを用いて展開する歌詞は見事。他にも「Memories」収録の「ハジメテノオト」など、名曲も少なくありませんでした・・・・・・が、なら、もっと上手い「人間の」ボーカリストに歌って欲しいなぁ、と思ってしまうんですよね(^^;;

また、以前にここでも初回したsupercellの作品に関しては、正直、頭ひとつどころか、頭ふたつくらい突出している印象が。特にアレンジに関しては傑出していますね。売上面で、既にヒットを続けているのも納得がいく感を受けました。

で。総じていえることは、一時期のようなブームも一段落した今、「初音ミク」という文化は岐路に立っているのかなぁ、と思います。ネットコミュニティーの枠組みを超えるような作品をリリースできれば、一気におもしろいムーブメントになると思うし、以前のような内輪受けにとどまれば、一気に終息する可能性もあると思います。

せっかく、ネットに生じたおもしろい文化であるだけに、もっとがんばってほしいところなのですが・・・さらなる実力のあるクリエーターの登場に期待といった感じでしょう。

評価:
「Impact」★★
「Memories」★★★

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2009年9月20日 (日)

キヨシロー個展

Kiyoshirokoten1_2今日は、名古屋パルコのパルコギャラリーで行われている「個展 忌野清志郎の世界」に足を運びました。

忌野清志郎が自ら書いた油絵の他、ステージ衣装、各時代のポスター、その他彼が書いたイラストや、学生時代のノートなど、キヨシローにまつわる様々なものが展示されていました。

彼の書いた油絵ははじめて見たのですが、とても色使いがやさしく、暖かく感じられ、彼の人柄が伝わってくるような素敵な絵だったと思います。闘病中の自画像なども展示されていて、ちょっと胸にくるものもありました。

今日は、シルバーウィークのど真ん中ということもあり、会場はかなりの賑わい。最初から最後まで人が連なっていて、行列に並びながら展示物を見ていくスタイルに、あらためてキヨシローの人気の高さを感じます。

Kiyoshirokoten2

→はその時のチケットの半券。ちなみに、名古屋では「土日エコキップ」をつかうと半額になるそうです(笑)。

その後、同じ名古屋パルコにあるタワーレコードに寄ったのですが、こちらも休日ということでかなりの賑わい。こういうレコード屋の賑わいを見ていると、いまのCD不況が嘘のような気すらしてしまいます。

ただ、店内でにぎわっているのは、ビートルズのリマスター盤の企画や、マイケル・ジャクソンの追悼企画、また、今回の個展開催にあわせた忌野清志郎の企画など、いずれも「過去のミュージシャン」に関する企画ばかり・・・。

結局のところ、いまのCD不況の原因のひとつって、時代を代表するようなスーパースターがいまひとつ出てきていないってのも大きな理由のような感じがするんですよね。

若い世代でも、どちらかというとアイドル系やらアニソンやらビジュアル系やら、リスナー層を選ぶジャンルばかりが盛り上がっているのも、そういうスーパースターが出てこない要因かも。

いつまでも過去のミュージシャンたちに頼るもの、ちょっと寂しいなぁ、なんてことを考えつつ、MUSEのニューアルバム「THE RESISTANCE」を買って、家路につきました。

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2009年9月19日 (土)

原始の音楽??

Title:ARMONICO HEWA
Musician:OOIOO

ARMONICO HEWA

意味不明な、ともすれば「奇声」とも捉えられるスキャットに、アグレッシブなパーカッション。OOIOOのニューアルバム、前半に関しては、そんな雰囲気。

はっきりいって、聴いていてちょっと辛かった(^^;;

こういう言い方しちゃうと失礼なのかもしれないのですが、原始人が、自らの感情をそのまま発したような音楽、とでもいうのでしょうか。

でも、正直、こういうタイプの音はちょっと苦手なんですよ。基本的に、楽曲にメロディーが流れていないと、辛いなぁ、と思ってしまうんで・・・・。これはこれで、こういう音楽、といわれるとそうなのかもしれないのですが・・・・。

・・・と思って聴き進んでいたのですが、後半になるにつれ、ちょっと雰囲気がかわってきました。

まあ、民俗音楽的なパーカッションのリズム+意味不明で異常にアグレッシブなスキャット、という構造はかわらなかったのですが

もっとロックの要素が、具体的にはサイケデリックロックやプログレッシブロックといった要素が強くなってきたんです。また、しっかりとしたメロディーが流れている曲も増えてきて、アグレッシブなパッションだけが先行しているように感じられた前半の曲にくらべると、しっかりとした構造を持った楽曲がメインとなりました。

そうなると、パーカッションの響きやアグレッシブなリズム、空間的な広がりを感じさせるサウンドが、とたんに魅力的に響いてきます。

前半は少々抵抗があったのですが、アルバム全体としては、独特な世界観が魅力的なアルバムになっていました。もっと後半みたいな曲が多ければ、傑作だったと思うのですが・・・。

評価:★★★★


ほかに聴いたアルバム

14 SOULS/ART-SCHOOL

14SOULS

ART-SCHOOLの新作は、いろいろな意味で、「いつものART-SCHOOL」らしい作品。それだけに、少々マンネリ気味な印象も否めません。彼らもそれを意識してか、ホーンセッションを取り入れたり、ストリングスを取り入れたりと、バリエーションを増やそうとはいているのですが・・・。

ファンなら満足のいく作品だと思うし、出来も決して悪くはないけども、そろそろ、次の一歩が欲しいなぁ、と感じてしまう作品でした。

評価:★★★★

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2009年9月18日 (金)

デビュー10周年。でもまだ23歳(^^;;

Title:BEST of CRYSTAL KAY
Musician:Crystal Kay

BEST of CRYSTAL KAY

デビュー10周年を記念してリリースされたベストアルバム。でも、デビュー10年といっても、彼女の場合、デビューした歳が13歳だったので、まだ23歳です(^^;;若いなぁ~(←オヤジ的発言)。

さて、彼女の10年に及んだミュージシャンとしての活動をまとめて聴くことが出来る今回のアルバム。まず、彼女の大きな魅力として感じられるのは、その受け入れる音楽性の広さ、包容力でしょう。

一応、R&Bという枠組みで語られることの多い彼女ですが、単純にR&Bの一言で言えないのが彼女の音楽。デビュー曲「Eternal Merodies」は、菅野よう子作曲(!)による作品で、ブラックミュージックというよりは、和風の色合いが感じられるバラードナンバーになっています。

同じく「帰り道」なども和風の色合いの強いナンバーになっていますし、「涙のさきに」はロックテイストの感じられるナンバー。また、R&B風のナンバーにしても、HIP HOPを入れてきたり、歌い上げるソウルフルなナンバーだったり、シンプルなピアノバラードだったり。また「恋におちたら」のような、むしろ歌謡曲のテイストの強いナンバーもあります。

しかし、どの曲もちゃんとCrystal Kayのナンバーになっているのは、やはり彼女のボーカルの力による部分が大きいのでしょう。決して圧倒する歌唱力や、一度聴いたら忘れられない声を持っているわけではありません。シンプルながらも十分な力強さを持ち、かつ、クリアな彼女の歌声は、多くのリスナーの心を奪います。

R&Bというジャンルにこだわらず、多くの音楽ファンに聴いて欲しいベスト盤です。お気に入りのポップソングがひとつは見つかりそうな、そんな作品だと思います。

・・・・・・・

とまあ、Crystal Kayの楽曲に名曲が多いのは間違いないと思うのですが・・・。ここ最近、少々人気が下降気味な彼女。ただ、その理由も正直なところ、わかっちゃうんですよね(^^;;

確かに彼女の曲は名曲揃いなのは間違いない一方、ある種シンプルで、癖のない彼女のボーカルだからこそ、「売れる」というのを意図してか、突き抜けたような傑作がないというか、優等生的な無難な楽曲が多いのも事実。楽曲を提供する作家陣の選択がいまひとつ、なのかもしれないのですが、もうちょっと遊びや余裕みたいなものを楽曲から感じたいなぁ~なんてことも思ってしまいました。

ちなみに、初回盤には、未発表曲が収録されたレア音源集が収録。中田ヤスタカプロデュースの曲なんかも入って話題を呼んでいるのですが、中田ヤスタカプロデュースの「Step by Step」は、フツーのテクノポップ風チューンという感じでいまひとつ面白味がありません(・・・つーか、事前の情報がなければ中田ヤスタカプロデュースと気がつかないかも。彼も、プロデューサーとしては最近、いまひとつ突きぬけきれてないような・・・)。ただ、3曲目「Private Dancer」は、ビートの強いリズミカルなテクノチューンの名曲。こちらは、かなりの出来の良さでお勧めです。

評価:★★★★★

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2009年9月17日 (木)

はじめての寄席

Yose_2 ちょっと音楽とは直接関係ない話題を・・・。

実は、ここ最近、落語に興味を持っていまして。まあ、ぶっちゃけ、以前からちょっと聴いてみたいなぁ、と思っていたところ、こんな本が発売されたのをきっかけに、CDで聴き始めた訳です。

で、それ以来、一度寄席に足を運んで、生で落語を聴いてみたい、と思っていたところ、このたび、所用で東京に行ったことから、寄席にはじめて足を運びました。場所は新宿の末廣亭。←な感じで、昔の風情を残したつくりになっています。

この日は、柳家小団治師匠をオオトリに、五街道雲助師匠、桃月亭白酒師匠、古今亭志ん駒師匠などの落語を聴くことができました。

いままでずっとCDで聴いてきたのですが、やはり生での落語は違いますね。当たり前ですが(^^;;落語家の一挙手一投足が、場の空気をなごませるというか、生だからこそ感じられる微妙な間が、笑いを誘って、予想以上に楽しい空間でした。

で、なんで音楽サイトでわざわざこんな話をするのかというと、寄席の出し物のひとつに、俗曲という出し物がありまして。いわば江戸時代のポップソング。この日は柳家小菊師匠が出演し、三味線を片手に、色っぽい歌声を披露してくれました。

江戸時代の三味線音楽・・・というと、今の時代、少々聴きにくいかも、という印象も受けるかもしれませんが、曲は長くても3分程度のまさにポップソングで、歌っている内容も、ラブソングがメインの、庶民の心境を歌ったような歌詞。合間合間に、観客を笑わせるMC(?)が入り、肩肘はらず、ポップソングを聴くような感覚で楽しめました。

でもって、ちょうど最近聴いたアルバムがこれ。

Title:うめ吉玉手箱~寄席うた俗曲集
Musician:うめ吉

うめ吉玉手箱~寄席うた俗曲集

彼女も寄席にも出演しているらしいのですが、このアルバムは、まさに寄席で歌われる俗曲を集めた作品集。

上にも書いたとおり、決して肩肘のはった内容ではなく、江戸時代のポップソングともいえる内容。それに加えて、うめ吉のかわいらしい声で歌われるので、三味線音楽に全く縁がなくても、すんなりと聴けて、楽しめる内容になっています。

「寄席俗曲集」ということで、寄席で演じられる内容をそのまま収録したような内容で、ある意味、今風の新鮮な解釈が入ったようなアルバムではありません。ただ、このタイプの曲って、テレビやらで無意識のうちに聴いていて耳なじみがあっても、きちんと聴いてみたことがない、という方がほとんどではないでしょうか?

ある意味、日本人の原点ともいえるこれらの曲。日本人なら、どこか琴線に触れる曲もあるかも。是非、このCDで、一度じっくり聴いてみることをお勧めします。意外や意外、はまってしまうかも??

評価:★★★★

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2009年9月16日 (水)

ビートルズ、強し!!

タイトルはアルバムチャートで・・・。

今週のシングルチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/js/w/

シングルチャート1位は、堂本剛「"RAIN"」。堂本剛名義としては5年ぶりとなるソロシングルです。ちなみに、前作、剛 紫名義でリリースした「空」の初動4万4千枚から6万2千枚にアップ。ただし、244 ENDLI-x名義でリリースした前々作は初動7万6千枚売っているので、彼の人気的には妥当な売上なのかも。

で、2位はポルノグラフィティのニューシングル「この胸を、愛を射よ」がランクイン。彼らも、ここ最近、大ヒットこそないものの、コンスタントに売上をあげていますね。バラードチューンとなった今回の曲も、ファン以外にアピールするにはインパクト薄めなのですが・・・。

3位はDREAMS COME TRUE feat.FUZZY CONTROL「その先へ」がランクインしてきました。FUZZY CONTROLは、ドリカムの2人がプロデューサーをつとめるインディーレーベルDCT records所属のロックバンド。ドリカムらしい爽快なポップチューンで、あくまでも「ドリカムの曲」なんですが・・・なんというか、新人を露骨に売ろうするやり方だなぁ(^^;;吉田美和のボーカルに、うすーく、FUZZY CONTROLのボーカルがかぶさっているあたり、ちょっと中山美穂&WANDSを思い出してしまいました(って、ちょっと違うか)。

7位は超新星なるミュージシャンの「キミだけをずっと」という曲が入ってきました。え?あのお笑いグループの??ってそれは超新塾でしたね・・・。韓国のアイドルユニットらしいです。

で、日本のアイドルグループTHE ポッシボー「Family~旅立ちの朝~」も8位にランクインしています。

最後、10位には福原美穂「LET IT OUT」が入ってきました。デビュー時には大きな話題となり、アルバムもスマッシュヒットを記録したものの、その後は急速にしりつぼみ。そろそろ「あの人は、今?」的な位置に差し掛かったころに、いきなりのヒットで初のベスト10入りです。なんてことはない、TBS系アニメ「鋼の錬金術師」のテーマ曲に選ばれたから、ということなんでしょうが。なんとか息を吹き返した彼女ですが、アニメタイアップは固定ファンにつながりにくいから、まだ厳しい状況は続くんだろうなぁ・・・。


今週のアルバムチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/ja/

今週のアルバムチャートで、なんといっても目立つのはThe Beatlesでしょう。9月9日に、世界一斉発売でリマスター盤が発売となり、渋谷のレコード店では、午前0時に店をあけて販売するなど、異常ともいえる盛り上がりを見せました。で、その結果、The Beatlesのアルバムがすべて収録された「The Beatles Box」が、3万8千円という値段ながらも、3万5千枚売り上げて、6位にランクイン。さらに、モノラルのCDを集めたというマニアックな「The Beatles Mono Box」も、2万枚売り上げて10位にランクインしています。

私ももちろんThe Beatlesは好きなミュージシャンだけに、興味はあるのですが、アルバムも一通り持っているし、熱烈なビートルマニアというほどではないので、「The Beatles Box」は見送ったのですが、聴く話によると、かなり音質がかわっているそうなので、かなり迷っています・・・どうしようかなぁ・・・うーん・・・。

ただ、確かにThe Beatlesは偉大なミュージシャンなのは間違いないのですが、いつまでも彼らで盛り上がっている状況も、今の音楽シーンの閉塞感をあらわしているみたいで、少々微妙な気分にもさせられます。本当は、もっと「今の時代」のスーパースターが音楽界にあらわれてほしいところなのですが。もう、今の時代、The Beatlesみたいなスーパースターの登場は難しいのでしょうか。

で。今週のアルバムチャート1位は、倉木麻衣のベストアルバム「ALL MY BEST」がランクイン。彼女の人気もここ最近、微妙なところなので、このアルバムもそうとう力を入れてきたみたいなのですが、見事1位を獲得しました。

4位はKREVAのニューアルバム「心臓」。発売日は、他のアルバムが9月9日(水)にリリースしているところ、9月8日(火)にリリース。なんでも、この日が「ク(9)レバ(8)の日」だからだそうです。なるほど(^^;;

あと1枚。8位に10-FEET「Life is sweet」がランクインしています。

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2009年9月15日 (火)

注目の新人バンド登場!

Title:ランドリーとワールド
Musician:ウラニーノ

ランドリーとワールド

今回紹介するバンドは、実は、このサイトのコメント欄で薦めてくださる方がいて、my spaceで試聴してみたところ、なかなかよかったので、あらためてCDで聴いてみたバンドです。

ウラニーノは、これがメジャーデビュー作となる3人組のロックバンド。楽曲のほうは、正統派のオルタナ系ギターロック。まあ、イメージ的にはBUMP OF CHICKENみたいなタイプに近いでしょうか?メロディーもポップで、それなりのインパクトもあります。もっとも、彼らより、バンドサウンドは薄い印象を受けましたが。

ただ、彼らのアルバムでもっとも惹かれたのは、その歌詞の世界でした。

現実の社会を、ポエトリーリーディングで、時として残酷に切り取った表題曲の「ランドリーとワールド」、異質なものを排除する社会を徹底的に皮肉った「Wonderful World」、孤独をかかえつつ、必死に生きていこうとする少年少女の姿を歌った「地平線」などなど。

社会派な視点をまじえつつ、厳しい現実世界を切り取り、必要以上に教条的にならず、かつ、ドラマ性を持った歌詞を展開させる山岸賢介の描く歌詞の世界に、グイグイと引き込まれていきます。

この作品は、わずか6曲入りのミニアルバムなのですが、その内容の濃いこと濃いこと・・・。聴いていて、いい意味で疲れてくるような、密度の濃いアルバムになっていました。

あと、ちょっと気になったのは、Wikipediaによると

「『アキバ系』を自称する大橋の前説や、アルバム発売のたびに漫画を書き下ろしてライブ会場で無料配布する小倉などが異彩を放ち・・・」

だそうです(^^;;なんじゃそりゃ(笑)。

実力もあるし、世界観もしっかりと確立しているし、間違いなく今後の成長が楽しみな、注目すべきバンドだと思います。サイトをひらいていると、みなさんからのお勧めで、こういうバンドに出会えるってのも本当にうれしいなぁ~。もしまた、お勧めのミュージシャンがいたら、是非是非教えてください~♪

評価:★★★★★

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2009年9月14日 (月)

あたたかさが伝わってきます

Title:あいのわ
Musician:ハナレグミ

あいのわ

本当にあたたかい音楽だよなぁ、と思います、ハナレグミの曲って。

アコースティックベースのアレンジに、ポップなメロディー。ソウルやブルースなどの影響も感じる、横ノリのまったりとしたリズムもまた、心に染み入るようなやさしさを感じさせます。

決して派手じゃないけど、しっかりと心に残るメロディーを書いてくるのも、彼の実力ですよね。

あと、歌詞が妙にユニークで、そしてあたたかさを感じるんですよ。

まあ、男女の本音を、デュエット形式で綴った「・・・がしかしの女」あたりはストレートなのですが、「大安」「あいまいにあまい愛のまにまに」なんかは、歌詞の内容というよりも、言葉の音感をユニークに利用して、ほんわかとした温かいイメージを作り出しています。ここらへんの言語感覚、独創的だなぁ~。

もっとも、彼の音楽の魅力は、温かさだけではありません。「・・・がしかしの女」「あいまいにあまい愛のまにまに」は、本格的なリズム&ブルース風。カーティス・メイフィールドの名曲「PEOPLE GET READY」を、一部和訳して、自分なりに解釈しているカバーも見事。また、スチャダラパーのBOSEと、ヒューマンビートボックスのAFRAをゲストに迎えた「Peace Tree」では、ラップやヒューマンビートボックスのリズムを取り入れ、その音楽性を広げています。

毎回、アルバムをリリースするたびに傑作を出しつづける彼ですが、この作品についても文句なしの傑作だと思います。ただ、正直、前作「hana-uta」や、前々作「帰ってから歌いたくなってもいいようにと思ったのだ。」に比べると、少々インパクト不足かな?ま、もっとも贅沢な要求なのですが。

評価:★★★★★


ほかに聴いたアルバム

CRYSTALISMO/orange pekoe

CRYSTALISMO

以前、強く感じられたスノッブ臭は比較的薄れて、素直に楽しめるようになってきた反面、よくも悪くも無難なオーガニックソウル風のポップチューンにまとまってきた感じ。ポップソングとしては、素直に聴きやすい内容だとは思うのですが、癖が薄まってしまったかな?

評価:★★★★

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2009年9月13日 (日)

新時代のフォークミュージック

Title:Fleet Foxes+Sun Giant EP
Musician:Fleet Foxes

Fleet Foxes + Sun Giant EP(フリート・フォクシーズ + サン・ジャイアントEP)

最近、フォーク・ミュージックを現代によみがえらせたようなミュージシャンたちが、ひとつの潮流として話題になっているみたいですね。

一方では、エレクトロポップ系のミュージシャンもひとつの潮流となっていて、ある種真逆のジャンルがヒットシーンの大きな流れとなっている、というのはおもしろいなぁ、と感じます。

今回紹介するFleet Foxesもそんなフォーク・ミュージックを現代のよみがえらせたバンドのひとつ。このアルバムが昨年リリースされ、大きな話題を呼び、年末のベストアルバムなどでも上位にランクインされたアルバム。日本では、「Sun Giant EP」をおまけとしてつけて、今年にはいって国内盤の販売となりました。

フォーキーなサウンドや、時には哀愁も感じるメロディーラインで、てっきりイギリスのバンドかと思ったら、アメリカはシアトル出身のバンドなんですね・・・ちょっと意外でした(^^;;アメリカのイメージとはちょっと違っていて・・・。

そんな訳で、遅ればせながら聴いてみたわけですが・・・素晴らしい!!まず1曲目「Sun It Rises」は、アカペラからスタート。その後も美しいコーラスラインが魅力的なのですが、そのメロディーとコーラスのクリアで瑞々しいこと・・・。

その後も、とことん美しいメロディーラインと、美しいサウンドが展開されるこのアルバム。聴いていて、心があらわれるような、とでも言っちゃっていいでしょうか。音楽の美しさ、ここに極まれり!・・・・・・・・・うーん、ちょっとおおげさな物言いかなぁ。でも、それだけ聴きいってしまう世界が展開されています。

ただ、おもしろいのは、フォークミュージックの影響を受けた、といっても単純なフォークとはちょっと違うんですよね。

特に感じるのは、その重厚なバンドサウンド。積み重ねられた美しい音のサンドイッチは、いわばTHE BEACH BOYSの「Pet Sounds」を思い起こさせます。「White Winter Hymnal」などはストレートにブライアン・ウィルソンからの影響も感じさせてくれます。

他にも、「Meadowlarks」などは重低音のドラムスが魅力的。フォークというよりはむしろロックの影響が強い曲調で、彼らの独特な個性も感じさせます。

フォークをベースに様々な音楽の影響を感じるあたりが、かつてのフォークミュージックとの大きな違いを感じさせます。ただ、そこらへんを差し引いて、とにかく美しいメロディーとサウンドが魅力的なんですよね。あ~音楽ってやっぱいいよなぁ、そんなことを純粋に思わせてくれる、素晴らしい傑作でした。

評価:★★★★★

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2009年9月12日 (土)

情熱大陸ライブ その2

Jounetsu2そんな訳で、昨日に引き続き、8月8日に足を運んだ「情熱大陸ライブ」のライブレポートです。

押尾コータローに続いてJOUNETSU STAGEに登場してきたのが、中孝介でした。彼については、以前から名前は知っていたのですが、きちんと曲を聴くのはこれがはじめて。さあ、どんなミュージシャンかなぁ・・・と思いながらまったりライブを見ていました。

まず、スマッシュヒットを記録した「花」を披露。その後、美空ひばりのカバー「愛燦燦」などを聴かせてくれたのですが・・・これが予想以上の素晴らしいステージでした!もともと、奄美の民謡歌手として出てきたみたいなのですが、ほどよくこぶしを聴かせたボーカルが、とても心地よく、かつ、切ない雰囲気を産み出していました。わずか4曲のステージだったのですが、その歌声にすっかりと聴きほれてしまいました。いままでCDも聴いたことなかったのですが、これは素晴らしかった!また、是非、彼の歌声を生で聴いてみたいです。

続いてBONANNZA STAGEに登場したのが一青窈でした。ステージは、いきなり葉加瀬太郎が登場し、ヒット曲「ハナミズキ」からスタート。これには会場もかなりの盛り上がりを見せました。

その後は、ブレイクした「もらい泣き」も聴かせてくれました。イメージとしてはあまり強く残らず、卒ないステージだったと思います。お目当てのファンも多かったみたいで、たくさんの人が立っていて、会場も盛り上がっていました。

で、次に登場してきたのがBONANNZA STAGE藤井フミヤ。うーん、今回のステージの中では、少々ファン層もかぶらなかったみたいで、彼の知名度からすると、盛り上がりはそこそこといった感じ(^^;;ただ、アコースティックギターをかかえて、しっとりと歌を聴かせるステージは、藤井フミヤのイメージとはちょっと違うような印象を受けました。

個人的には、藤井フミヤに関しては、「TRUE LOVE」を聴ければうれしいなぁ~と思っていたのですが、やってくれました!葉加瀬太郎と共演で、ステージの後半に!これは素直にうれしかったなぁ。あらためて、「TRUE LOVE」は名曲ですね~。ラストは、奥田民生が提供したという新曲を聴かせてくれた・・・のですが、こちらはそのまんま奥田民生という曲調にちょっと笑ってしまいました(笑)。

お次は、JOUNETSU STAGE土岐麻子が登場。個人的には、ちょっと楽しみにしてきたミュージシャンの一人だったのですが・・・この比較的広い野外のステージでは、ジャジーな雰囲気の彼女のボーカルは、ちょっと印象薄だったかなぁ?楽曲も3曲のみで、あっさりと終わってしまった印象も。ちょっと残念でした。

Jounetsu3

そしてBONANNZA STAGE森山直太朗が登場。このあたりでは、陽もどっぷり暮れて、心地よい、最高の雰囲気になってきました。

正直言うと、ここ最近の森山直太朗って、どうも好きになれなかったんですよね。なんか、妙にバラードばかりに頼って、無理に感動を押し売りさせようとする・・・そんな雰囲気が目立っていたような印象がありました。

ただ、久しぶりに見たこの日のステージ、彼のことを見直してしまいました(笑)。とにかく、MCがユニークでおもしろい。ステージを盛り上げようとする茶目っ気もたっぷりで、とても楽しいステージでした。ちょっとまだ早すぎるようなイメージもする「夏の終わり」からスタートし、途中、葉加瀬太郎とのコラボをはさんで、ラストはおなじみの「さくら」で締めくくり。もちろん、これらの曲も、彼のファルセットをしっかり聴かせるボーカルで楽しませてくれます。うーん、個人的に、かなりイメージアップしたなぁ(笑)。いいステージでした。

JOUNETSU STAGEのラストには、一十三十一(ひとみとい)が登場。ちょっとかわいそうだったのが、おそらく既にお目当てが終わった人たちが、ぞろぞろと帰りはじめてしまったこと。この日は、東京湾の大花火大会もあったので、そちらに移動する人も多かったかも。そんな中でのステージは、ちょっとかわいそうでした。

ステージ自体も、何度も歌いなおすシーンがあったりして、調子はいまひとつ。CMソングとしてよく流れている「ダイヤモンドレールウェイ」なども聴かせてくれたのですが、全体的に間延びした感があっていまひとつ。ちょっと残念なステージでした。

そしてこの日のラスト、BONANNZA STAGE葉加瀬太郎が登場です・・・といっても、この日、何度も会場には登場していたのですが(^^;;

ぶっちゃけ、トリ前に何割かの人が帰ってしまったのは、少々寂しかったのですが、ただ、会場に残ったファンたちで、一気に盛り上がります。個人的にも特に熱烈なファン、というわけではないのですが、彼の情熱的なバイオリンは、かなり弾きこまれるものがありました。

楽曲も、どこかで聴いたことあるナンバーがメイン。もちろん、「情熱大陸」で使用している「エトピリカ」も登場。予想以上にアップテンポで盛り上がるステージで、とても楽しかったです。ラストは、この日の参加メンバーが全員舞台上に登場し、「情熱大陸」で盛り上げます。葉加瀬太郎もステージ上でノリながらバイオリンを奏でていて、雰囲気は最高潮に。個人的には、どちらかというと聴かせるステージなのかなぁ、と思っていたのですが、ちょっと意外な印象。おもいっきり盛り上がって、楽しいステージでした。

そんな訳で、昼過ぎからはじまって、終わったのが8時前。芝生にのんびりとすわりながら、まったり、あるいは立って盛り上がりながら見れる、楽しいライブでした。

イメージとしては、夏フェス・・・というよりも普通に野外ライブだったのですが、ブロック指定とはいえ、自由な場所で見れるスタイルとか、屋台がいろいろ出ていて、エスニック料理などの屋台もたくさん出ているところとか、夏フェスの影響がこんなところにも出ているなぁ、なんてことを感じました。

ライブは、全体として、ポップミュージシャンメインの聴かせる「大人の」ライブといった感じ。個人的には、Salt&Sugarがベストアクト、といった感じでしょうか。あとは、中孝介、Crystal Kayあたりもよかったですね。久しぶりの野外ライブだったのですが、途中、ビールを飲みながら、のんびりと休日の1日を楽しむことの出来た素晴らしいステージでした。また、機会があれば足を運びたいです。

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2009年9月11日 (金)

情熱大陸ライブ

Jounetsu1_3ちょっとすっかりアップするのが遅くなってしまって、1ヶ月以上前の話になってしまうのですが・・・・・・(^^;;

夏休み真っ盛りの8月8日、久しぶりにライブイベントに足を運びました。それは、「情熱大陸SPECIAL LIVE SUMMER TIME BONANZA '09」。テレビ番組から派生したライブイベントで、葉加瀬太郎が主催するライブイベントです。

会場は東京の夢の島公園陸上競技場。陸上競技場、ということで、当然、周りはスタンドで・・・と思っていたのですが、トラックの周りは芝生席。全体的にこじまりとした会場で、野外ライブにはちょうどよいスケールの会場でした。この日は、Cブロック、周りの芝生席での観戦となりました。

さて、この日はちょっと遅れて会場入り。そのため、ちょうど会場についたころに演奏していたのが、JOUNETSU STAGEというサブステージでDewという女性2人組のユニット。この日出演していた秦基博は、残念ながら終わってしまっていてみれませんでした・・・。

Dewは・・・実は場所取りなどしていたり、ビールを買っていたりしたうちに終わってしまったので印象に残りませんでした(^^;;

で、続いてメインステージであるBONANNZA STAGEに登場したのが柴田淳。こんなに早い時間からの登場というのはちょっとビックリです。「幻」や、新曲「Love Letter」を披露。途中、「隣の部屋」では葉加瀬太郎が登場し、会場を盛り上げます。彼女が登場した時間帯は、昼、もっとも暑い時期で、ちょっとばてそうになりながら見ていたのですが、彼女の爽やかでしんみりとした曲が、心に癒されたステージでした。

シバジュンに続きBONANNZA STAGEに登場したのがSALT&SUGAR。まず、懐かしい「Diary」からスタート。かなり懐かしいナンバーで、ちょっと感動してしまいました。続く、シェリル・クロウのカバー「All I Wanna Do」のジャジーなアレンジにも感動し、聴きほれてしまいます。ラストは、葉加瀬太郎と共に、MICHEAL JACKSONに捧げるということで、「Heal the world」をカバー。こちらも佐藤竹善の美しい歌声に聴き入ってしまいました。いやぁ、ボーカルのすばらしさといい、演奏の素晴らしさといい、楽曲・選曲の良さといい感動のステージ。個人的に、この日のベストアクトだったと思います。

で、続いてはJOUNETSU STAGEにピアニスト西村由紀江が登場しました。彼女の曲の他、「別れの曲」など、メジャーなクラッシックナンバーも多く披露。インストの、それもピアノ1本だけのステージだったので、少々地味な印象は拭えなかったのですが、まだまだ暑いこの時間帯の、一服の清涼剤のようなステージでした。

西村由紀江のピアノ演奏が会場を爽やかにした後は、BONANNZA STAGECrystal Kayが登場。会場で立ち上がる人が出てきて、一気に会場は盛り上がります。

「恋におちたら」で会場がヒートアップした後は、なんとデビュー曲の「Eternal Memories」へ。この頃の彼女って、今の彼女とちょっとイメージが異なる曲を歌っていただけに、ちゃんとライブで披露してくれるところに意外な印象を受けました。その後も、葉加瀬太郎がまたもや登場し「こんなに近くで」を披露し、ラストは「Dream World」で締めくくり。最後は会場を思いっきり盛り上げヒートアップ。暑い会場がますます暑くなったステージでした。

そして、同じステージにCHEMISTRY登場。Crystal Kayに続き、お目当てにしていたファンも多いのでしょう。会場にはまたもや立ち上がるファンが続出し、盛り上がりを見せました。

「Point of No Return」や「So in Vain」、最後にはまたもや葉加瀬太郎も登場するなど、そのきれいなハーモニーで会場を盛り上げた・・・のですが、ちょっといまひとつ印象に残っていないんですよね(^^;;いまひとつインパクトに欠けるというのか、薄味のステージでした。

次にJOUNETSU STAGEに登場してきたのがChoro Clubという、インストバンド。アコースティックギターで爽やかなメロディーを奏でるバンドで、ちょっと涼しくなってきた会場に、またもや爽やかな空気が駆け抜けるような演奏でした。

で、BONANNZA STAGE押尾コータロー登場。名前はずっと前から知っているのですが、ライブを見るのはこれがはじめて。勢いのあるポップなギターインストサウンドが見事。アコギの音を重ねたサウンドがとても心地よく、かつ迫力もあり、彼の演奏自体にも見入ってしまったステージでした。

・・・そんな訳でライブはまだまだ続いたのですが・・・続きは明日!

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2009年9月10日 (木)

なんとthe pillowsが2曲も!

すいません。1日遅れてのヒットチャートです(^^;;

今週のシングルチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/js/w/

タイトル通り、今週のシングルチャートはかなりビックリ!なんと、the pillows名義の曲が2曲ランクイン!7位にthe pillows名義の「雨上がりに見た幻」が、10位にthe pillows&Ben Kweller名義の「Lightning Runaway~No Music,No Life~」がそれぞれランクインしました。

「雨上がりに見た幻」は初動1万で、前作の初動1万1千枚から微減。ここに来て、固定ファンが徐々に固まってきた、といった感じでしょうか?一方、もう1枚は、アメリカのミュージシャン、Ben Kwellerとのコラボシングル。タイトルからもわかるように、タワーレコード限定発売のシングルで、それでもベスト10入りというのは見事。the pillowsの人気をうかがわせるチャートとなりました。

で。今週1位は、V6「GUILTY」でした。初動6万3千枚。前作は初動6万5千枚なのでほぼ横ばい。ここはやはり固定ファンの強さを感じます。

それに続く2位はゆず「虹」。初動は3万8千枚と、前作の4万9千枚より若干下がってしまいましたが、まだまだ強さを見せ付ける順位となっています。

今週の初登場はあと2枚。6位に清木場俊介「JET」が、8位にカーディアンズ4「School Days」がそれぞれランクインしています。

カーディガンズ4は、ハロープロジェクトのアイドルユニットだそうです。本当に、次々出てくるなぁ(^^;;一応、それでもベスト10入りしちゃうところ、ファンの熱烈さが感じられますが・・・。


今週のアルバムチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/ja/

今週は、アルバムチャート、全10枚中8枚まで新譜という混戦模様になりました。そんな中、1位を獲得したのが、Superflyの2ndアルバム「Box Emotions」でした。2作連続の1位で、初動売上も21万枚と、前作の初動12万枚を大きく上回りました。

以下、女性ボーカルの新譜が目立った今週のチャート。3位にはCrystal Kayのベストアルバム「BEST of CRYSTAL KAY」、5位はBENI「Bitter&Sweet」、そして6位に平原綾香「my CLASSIC!」がそれぞれランクインしています。

Crystal Kayは、ここ最近、低迷気味なのですが、ベスト盤でも3位止まりでしたか・・・。ちょっとこの動向は気にかかります。平原綾香は、クラシック曲のカバーアルバム。「Jupiter」「ノクターン」とクラシック曲のカバーでしか大ヒットを飛ばせないため、ついにこういう企画が出てきちゃいましたね・・・。もう、クラシックのカバー歌手として、突き進むのでしょうか?(一応、「最終企画」みたいなうたい文句にはなっているみたいですが・・・)

あと今週の新譜は・・・

4位にNe-Yo「Ne-Yo:THE COLLECTION」がランクイン。アメリカのR&Bミュージシャンの、日本限定企画のベスト盤だそうです。

8位に「TVアニメ『けいおん!』オフィシャル バンドやろーよ!」がランクイン。ヒットチャートではおなじみのテレビアニメ「けいおん!」のバンドスコア付のサントラだそうで、タイトルからして、思いっきり80年代バンドブームの時代を彷彿とさせるタイトルですね・・・企画者側の年齢がよくわかる気がします(^^;;

製作者側の意図としては、これを機に、バンドブームよ、もう一度、といった感じなのかなぁ?さてさて、その効果は??

9位にBase Ball Bear「(WHAT IS THE)LOVE &POP?」がランクインしています。アルバムとしては2作目のベスト10ヒット。初動売上も、前作の8千枚から1万1千枚6千枚とアップ。アニメタイアップとしてのタイアップ人気が先行していた感もありましたが、着実に人気がついてきているみたいですね。今後も楽しみです。

最後は10位にAK-69「THE CARTEL FROM STREETS」がランクイン。なんか某アイドルグループと微妙に名前が近い気がするんですが、楽曲的には大違い。こちらは名古屋(正確には小牧だそうです)出身の、正統派ギャングスタラップユニットだそうです。名古屋は、なぜかHIP HOPグループがよく出てきますね。地元民としては、活躍を期待したいところです。

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2009年9月 9日 (水)

世界の音

Title:Tai Rei Tei Rio
Musician:高木正勝

タイ・レイ・タイ・リオ【文庫本付き】

高木正勝の、久しぶりとなるニューアルバム。昨年の秋から、このアルバムを軸にプロジェクトとして立ち上がっているそうで、このアルバム発売に続き、本人出演・音楽による、ドキュメンタリー映画「或る音楽」も公開されていたりします。

なんか、いろいろと詳しい説明が必要になりそうな作品なのですが、説明は公式サイトの「概要」を見ていただくとして・・・。

そんな訳で、世界の音を広いあつめたような、ちょっと不思議な感じのアルバム。

ただ、単純に世界の民族音楽を集めてきました・・・という雰囲気ともちょっと違います。「Ceremony」は、ボリュームのある男女ボーカルはどこかオペラ風だったり、「Laji」は尺八(?)とパーカッションという不思議な組み合わせから、ピアノや笛、コーラスなどがごっちゃになる色合いにかわったり、「WAVE」では、西洋クラッシックのようなピアノの調べと、民俗音楽のようなパーカッションのリズムのからみがユニークだったり・・・と、世界各地のいろいろな「音」を取り入れながらも、高木正勝の世界に染め上げようとしています。

しかし、それらの「音」を使いあげて、全く新しい音の世界を組み立てられていたか、といわれると、少々微妙な雰囲気も。聴いていて、まるで何かの映画音楽か、ミュージカル音楽のような感想を持ってしまう曲もちらほら。

むしろ、今回のアルバムで、特に心に響いたのが、「Watch the World」「Omo Haha」のような、フォーキーなメロディーラインがのった作品。とても美しいボーカルに、これまた澄み切ったメロディーラインがマッチした、透き通った泉のようなクリアな雰囲気を楽曲がかもしだしている名曲になっていました。

高木正勝の素晴らしさって、やはりメロディーセンスなのかなぁ、なんてことをあらためて思いました。このアルバムを含め、ひとつのプロジェクト、ということで、意図する方向性はとてもよくわかります。ただ、ちょっと意図が先走っちゃった部分も否定できないかな?

もっとも、音の使い方はとてもきれいで美しいし、彼らしいメロディーの良さも随所に光る作品。高木正勝というと、エレクトロニカやポストロックというイメージがあるのですが、比較的、広いリスナー層が聴いていて素直に楽しめる作品だと思います。興味があれば、是非。

評価:★★★★

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すいませんm(_ _)m

本当は今日は、「ヒットチャート」をお送りする予定の日なのですが、ちょっと仕事の都合で、後日になってしまいます。どうもすいません。今週中には、なんとかアップさせる予定なので、よろしくお願いしますm(_ _)m

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2009年9月 8日 (火)

青盤・赤盤

青盤・赤盤・・・といっても、リマスターアルバムがリリースされて話題のあの歴史的大物バンドのことじゃなくて、良質なポップソングを長年聴かせてくれるこのバンド。

Title:BLUE STARDUST
Musican:スターダストレビュー

Blue Stardust

こちらは、しんみりと聴かせるバラードをメインとしたナンバー。で。

Title:RED STARDUST
Musician:スターダストレビュー

Red Stardust

こちらはライブで盛り上がる、アップテンポなチューンを集めたナンバー。

楽曲として断然おもしろかったのは、「RED STARDUST」の方。正直、スタレビって、典型的な「歌謡曲風ポップス」を書くJ-POPバンドというイメージが良くも悪くもあったのですが、このアルバムを聴いてみると・・・

フュージョンライクなギターを聴かせる「トワイライト・アベニュー」に、ちょっとEARTH,WIND&FIRE風な「と・つ・ぜ・ん Fall In Love」。昔のロックンロール風の「Goin' Back To 1981」「KEEP ON ROLLIN'」に、シンセのイントロが、80年代のハードロックテイストを感じる「AVERAGE YELLOW BAND」など実にユニークかつ、多彩な音楽性が楽しめます。

また、「シュガーはお年頃」「銀座ネオン・パラダイス」など、古き良き日本歌謡曲のムーディーな雰囲気を、上手く楽曲に取り込んでいる曲もあり、彼らの懐の深さを感じることが出来ました。

それに対して、「BLUE STARDUST」に関しては、良くも悪くも特に癖のない普通のポップソングといった印象。

「木蘭の涙」なんか、確かに傑作だとは思うんですが(でも、「RED STARDUST」にも収録されているんですよね、これ)、はまれば泣かせる名曲だけど、はまらない時は、平凡なJ-POPという印象が強いんですよね・・・。

いかにも山下達郎、大滝詠一系統のシティーポップ(まあ、THE BEACH BOYSの影響といえばそうなんだけど)も、あまりにひねりもないし、それなりに聴かせるし、それなりに楽しめるのですが、様々な音楽性を見せて、彼らの実力を感じられる「RED STARDUST」の曲に比べると、物足りなさを感じてしまいました。

熱烈なファンじゃない方が、最初の1枚として聴くのなら、「RED STARDUST」で十分かな?「木蘭の涙」も入っているし。良くも悪くも、スタレビの様々な側面がよくわかった2枚のベストアルバムでした。

評価:
BLUE STARDUST ★★★★
RED STARDUST ★★★★★

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2009年9月 7日 (月)

アットホーム

Title:3LDK
Musician:BEGIN

3LDK

BEGINといえば沖縄。というイメージが強いですよね。

まあ、彼ら、正真正銘の沖縄県民なので当たり前なのですが・・・。そのため、いままでの彼らのアルバムでも、沖縄というイメージを前に出した曲が何曲かあったような印象を受けます。

しかし、今回のアルバムは、沖縄の印象は、特に音楽的な側面では、少々薄いように感じます。

わずかラスト「イチャリバオハナ」で沖縄民謡の要素が入っている程度でしょうか。

むしろ、今回のアルバムでかなり強く感じられたのがブルースの要素。特に前半、「愛してる」「パナマ帽をかぶって」などではかな~り渋い、ブルージーなギターを聴かせてくれています。

他にも、「パカラ」のようにギターインストの曲が入っていたり、BEGINというミュージシャンは、音楽的な要素でもかなりの本格派なんだぞ、ということをアピールしているような、ミュージシャンBEGINの実力を聴かせてくれるアルバムだったような印象を受けました。

で、アルバムタイトルは「3LDK」。

そんな本格的な音楽の要素とは一転、歌詞の世界は、BEGINらしい、アットホームな世界が繰り広げられていました。

特に、ありふれた恋人との喧嘩の模様を歌った「笑って僕を許して」は、ちょっと切ないけど、とても暖かい歌詞が心に残ります。曲の最後

「トイレから戻ると温かいコーヒーが待っていた」
(「笑って僕を許して」より作詞 上地等)

というオチは、恋人どおしの心のつながりを温かいコーヒーというアイテムで表現しているのがとても印象的です。

他にも、彼ららしい応援歌の「明日の朝には」や、ふるさと沖縄のゴザへの愛情を歌う「KOZA」など、とても温かく、そしてアットホームな雰囲気を感じる曲が、このアルバム全体を貫いています。

本格的な音楽と、逆に全く肩肘のはらない温かい歌詞が、BEGINの良さをとてもよく表現しているアルバムだと思います。聴き終わった後、「いやぁ、なんか、いいなぁ・・・」そんな言葉が自然に出てくるような1枚でした。

評価:★★★★★

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2009年9月 6日 (日)

文句なくカッコいい、が。

Title:NITRO X 99-09
Musician:NITRO MICROPHONE UNDERGROUND

NITRO X 99-09

NITRO MICROPHONE UNDERGROUND初のベスト盤。

2000年に出てきた時は、文句なしにカッコいいと思ったんだけどなぁ~。

あ、いや、今でも文句なしにカッコいいんですよ。それは間違いないです。

ただ、あの後、いろいろとカッコいいHIP HOPのミュージシャンたちが日本のシーンにもデビューしてくる中、相対的に、2000年の段階で聴いた時の彼らの印象に比べると、その印象が薄く感じてしまいます。

例えば、今回のベストアルバム。「LIVE 09」「NITRICH」みたいに、彼らの軽快なマイクリレーが聴ける作品など、8MCの彼らならではの作品だと思いますし、「さきっちょだけですけれども」みたいなメロウなインストナンバーを、ハードな楽曲の合間にはさむところあたりも、彼らの大きな魅力だと思います。

もっとも、これはどちらかというと個人的な好みの問題が大きいのかもしれませんが、個人的にTHA BLUE HERBやShig02みたいな、日本語をしっかり一語一語発音するラッパーの方が好きなんですよね。

やはり日本語でラップを聴いている以上、歌詞が一度で頭に入らないのって、どうもはまれなくって・・・。

そうすると、NITROって、日本語で一語一語丁寧にラップする、というよりも、ノリで押していくタイプのラップ。だからいまひとつ、彼らのラップって内容が頭に入ってこないんですよね。

まあ、そういうこともあって、カッコいいことは間違いないんですけども・・・という微妙な感想になってしまいました(^^;;

評価:★★★★

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2009年9月 5日 (土)

脳天直撃!

Title:DANCE FLOOR MONSTERS
Musician:the telephones

DANCE FLOOR MONSTERS

昨日紹介したアルバムが、インパクトが弱いけど・・・というのなら、今日紹介するアルバムは、まさしくインパクトの塊という1枚です。

タイトルといい、ジャケット写真といいわかるように、ダンスミュージックをとことん追及した作品になっています。

ただし、ベースはディスコミュージックではなく、あくまでもロック。アルバムでも1曲目「D.A.N.C.E to the telephones!!!」は、歪んだギターサウンドから入り、テンポのよいドラムへとつないでいます。その後、打ち込みのリズムも加わりますが、バンドサウンドとからんだダイナミックな楽曲が展開してきます。

その後も基本的には、バンドサウンドに打ち込みのサウンドがからみつく構成。リズムはダンスミュージック、サウンドはダイナミックなロックチューン、そしてテンポのよい打ち込みというサウンドは、まさに脳天直撃!「踊れる」ということにターゲットを絞った楽曲が展開していきます。

それだけに、インパクトは抜群だった半面、似たような感じの曲が多く、楽曲の薄っぺらさを感じてしまいました。確かに、ハードロックテイストの「Dance With You」、テクノポップ調の「Hopping Shower」、トランスの影響の強い「HABANERO」と、それなりのバリエーションはあったものの、アレンジのバリエーションの少なさを、ダンスミュージックというわかりやすいリズムでごまかしている感は否めません・・・・・・といったら、少し言いすぎかな?(^^;;

インパクトは強く、最後まで楽しめるだけに、ライブではそれなりに映えそうな印象があります。ただ、CDで繰り返し聴くと、早い段階で飽きがきてしまいそう。まだまだこれがメジャーデビュー作だし、伸びしろは大きい新人バンド。それだけに今後に期待したいところです。

評価:★★★★

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2009年9月 4日 (金)

インパクトは薄いけど

Title:Humbug
Musician:Arctic Monkeys

Humbug

今、最も注目されているイギリスのロックバンドの3枚目となる新作。

う~ん、渋い。渋いなぁ・・・・・・。

3枚目となる今回の作品。デビューアルバムの時のような、ガツンと来るギターリフやバンドサウンドはほとんどありません。2枚目となる前作も、インパクトという面では1枚目より後ろに下がってしまったのですが、本作は、その路線を引き継いだ、ということでしょうか。

ただ、このアルバム、聴き込んでいけば、ユニークなギターのリフや、リズムがとてもおもしろいんですよね。

例えば「Potion Appraching」は、緩急に展開していくリズムが癖になりそうですし、「Pretty Visitors」なども、自在に変わるリズムにのって絡み合うギターとドラムスがとてもユニークです。

一方、「Secret Door」のように哀愁を感じる曲や「The Jeweller's Hands」のようなメロディアスなナンバーなど、どこか憂いをひめたメロディーは、イギリスのロックバンドならでは。ここらへんは日本人好みかも?

スタジアムが似合う売れ筋のバンドじゃなくて、むしろ、タバコの煙でくすんだ小さいライブハウスが似合いそうないかにもインディー系ギターロックバンドという感じ。3枚目にして、より彼らのバンドとしての方向性を鮮明にした作品でした。

評価:★★★★★

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2009年9月 3日 (木)

余裕も出てきたかな?

Title:SA-KA-NA ELECTRIC DEVICE
Musician:VOLA&THE ORIENTAL MACHINE

SA-KA-NA ELECTRIC DEVICE

元ナンバガのアヒト・イナザワ率いるバンドの、フルアルバムとしては2作目となる作品。

フルアルバムとしては、2年3ヶ月ぶりとなるのですが、昨年の10月にミニアルバムを発売しているので、比較的、新譜の販売スパンとしては短め、ということになるでしょうか。

その昨年リリースされたミニアルバムあたりから、VOLA&THE ORIENTAL MACHINEとしての個性が前に出てきた印象を強く受けたのですが、さらに一歩進めて、バンドとしての余裕も感じられる作品でした。

基本的にニューウェーヴの影響の強い、エレクトロ路線に、パンキッシュでエキセントリックなバンドサウンドが加わった彼らの楽曲。タイプ的にはPOLYSICSに近いものを感じますが、POLYSICSよりもポップで、疾走感のあるギターロックの要素も強く見受けられます。

そんな路線を貫きつつも、「The sea of the sand」のような、ディスコ風の作品を作ってきたり、「No Dream」の冒頭のように、ちょっとオーガニックテイストのパーカッションを入れてきたりと、曲に幅を持たせています。

そしてラストの「キラキラ★Future Days」などは、タイトルからしてそのまんまなのですが、まさにアイドルポップ(笑)。彼らの遊び心と余裕がひしひしと感じられます。

こういった余裕や遊び心は、バンドとしてのまとまりが出来てきたからでしょう。元ナンバガの・・・なんて肩書きはそろそろ不要・・・なのですが、傑作というには、バンドとしての迫力も、音の新鮮味もちょっと物足りなさも。もう一歩、ガツンとくるような傑作が欲しいところ。次のアルバムあたり、傑作を聴かせてくれるかな?

評価:★★★★

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2009年9月 2日 (水)

シングルもアルバムも・・・

今週のチャート、かなりすごいことになっています。シングルもアルバムも、ジャニーズ系、アイドル系、アニメ系・・・etcと、極端な固定ファン狙いの作品ばかり。今どきのチャートを凝縮しちゃったようなランキングになっています。

今週のシングルチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/js/w/

まずシングルチャート。デイリーチャートで同日発売のAKB48の「言い訳Maybe」が、SMAPの「そっと きゅっと」を下して1位を獲得した・・・と話題になりましたが、結果、SMAPが初動10万枚、AKB48が初動9万枚で、SMAPが1位、AKB48が2位となりました。ただ・・・オリコンって、ジャニーズ寄りのチャートが以前から疑惑を持たれているだけに、本当に、SMAPの方がAKB48より売れたの?と勘ぐりたくなります。

ただ、一般的な知名度で言えば、SMAPとAKB48では比較にならず、曲の出来も、久保田利伸が提供したSMAPの曲の方が、いつまでたっても80年代アイドルの幻想から抜けられないAKB48よりもいいと思うのですが・・・それでも固定ファンの力でAKB48が(少なくとも1日目では)売れてしまうあたり、今のチャートを反映しているような気がします。

ちなみに前作比較だと、SMAPが前作は初動9万だったので微増、AKB48は前作が10万4千枚だったので微減。前作の比較からも、今週の1位2位の順番は、「本当??」と思ってしまいます・・・。

で、最近おなじみの「けいおん!」キャラクターソングが3位、5位、6位にランクインです。5位中野梓「じゃじゃ馬Way To Go」、5位田井中律「Girly Strom 疾走 Stick」、6位琴吹紬「Dear My Keys~鍵盤の魔法~」と並びました。

そして、やっと「普通のバンド」がランクイン(笑)。7位にスピッツ「君は太陽」が入ってきました。もうちょっとがんばって欲しいんですが・・・。初動は前作の2万7千枚に対して2万4千枚と微減。

初登場はあと2曲。8位にはabingdon boys school「キミノウタ」が、そして最後もアイドル系、10位にBuono!「Take It Easy!」がランクインしています。


今週のアルバムチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/ja/

で、アルバムチャート。アルバムチャートはシングルチャートほど「固定ファン層オンリー」のミュージシャンばかりではないのですが・・・今週は例外。

まず1位は、嵐のベストアルバム「All the BEST! 1999-2009」。2週連続1位で強さを見せつけました。

で、ジャニーズ系は今週もう1枚。8位に「PLAYZONE2009 太陽からの手紙 オリジナルサウンドトラック」がランクインしています。これ、少年隊の錦織一清作・演出で、ジャニーズJrが演じるミュージカルのサントラ。今週はジャニ系が2枚ランクインしました。

2位にはAcid Black Cherry「Q.E.D.」。こちらも固定ファンが多いビジュアル系ミュージシャンですね。

4位5位には、「初音ミクベスト~impacts~」「初音ミクベスト~memories~」がランクイン。動画投稿サイトなどで話題となった初音ミクの曲を集めたベスト盤。こちらも固定ファンの根強い支持を受けてのランクインといった感じでしょうか。

アニメ系は6位にWebアニメのドラマCD「ヘタリア ドラマCDインターバル vol.1『俺様CD』」、さらに9位に神谷浩史「ハレノヒ」がランクイン。9位神谷浩史は、人気男性声優らしいです。声優人気は女性だけに留まらなくなってきた、ということなんでしょうか??

以上。ずらりと固定ファン狙いの作品が並んだ今週のアルバムチャート。うーん、今のシーンを象徴するようなチャートになっていました・・・。

で、今週はあと2枚、アルバムがランクインしています。

まず7位にcapsule「FRASH BEST」がランクインです。ご存知Perfumeのプロデューサー、中田ヤスタカ本人のユニットによるベスト盤。昨年リリースしたオリジナルアルバム「MORE!MORE!MORE!」が初動3万5千枚だったのに対して、本作はベスト盤にも関わらず2万1千枚とダウン。一時期の熱狂的ともいえる中田ヤスタカブームも一段落といった感じでしょうか。

そして10位にはジャマイカ出身のレゲエシンガーSean Paul「Imperial Blaze」が入ってきました。レゲエというジャンルもすっかりヒットシーンに定着しましたね。日本国内のシンガーだけではなく、海外のレゲエシンガーのヒットも続きそうです。

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2009年9月 1日 (火)

どアップ

Title:ATTA
Musician:UA

ATTA

なんか、ここ最近のUAって、どうもシングル単位で聴くと、すばらしい!と思うのですが、アルバム単位で聴くと、どーも、後で印象が残んないんですよね・・・・・・。

約2年ぶりとなるオリジナルアルバム。参加しているミュージシャン勢は相変わらず豪華。little creasuresに半野喜弘、朝本浩文に、細野晴臣。知る人ぞ知る、豪華な面子がズラリと顔を並べています。

アルバムは、オーガニックの薫りを感じるサウンドを中心に、幻想的な雰囲気を漂わせながら、UAの歌声をしっかり聴かせるアレンジになっています。

そんな中でも、どこか東洋風の雰囲気がおもしろい「TIDA」、エレクトロサウンドを聴かせる「Purple Rain」「13番目の月」、ホーンとピアノで幻想的な雰囲気を作り出す「Familia」など、バリエーションの豊富さも特徴的です。

ただ、そんなアルバムでもやはり本作も、1曲1曲はよく出来ているなぁ、と思いながら聴きつつ、聴き終わった後、いまひとつ印象の薄いアルバムになってしまっていました。

これは、彼女のこのアルバムに限らない話なのですが、少々凝りすぎているのではないでしょうか。かといって、UAのボーカルを聴かせるために、サウンドだけで聴かせられるアレンジにもなっていません。

そのため、UAのボーカルとメロディーを楽しむには、サウンドが凝りすぎていて、サウンドを楽しむにはインパクト不足、と、ちょっと中途半端な出来になっているように思います。

よく出来たアルバム・・・だとは思うのですが、ポップスのアルバムとしては、物足りなさを覚えてしまう作品でした。ちょっとこういうタイプの作品が続くのは気になるなぁ。もっと、素直にポップなアルバムを聴きたい・・・。

評価:★★★★

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