20周年!!
Title:20
Musician:電気グルーヴ
で~んき グル~ヴ 20しゅうねぇ~ん しんだネズミをくわえてる~♪
(「電気グルーヴ20周年のうた」より 作詞 Takkyu Ishino/Pierre Taki)
てなわけで、電気グルーヴが、結成20周年を記念してリリースした新作です。
冒頭のフレーズが頭から離れないわけですが(笑)、今回の作品は、全編歌モノ!初期の彼らを彷彿とさせるような、不条理ギャグの世界満載の歌詞が繰り広げられています。
てなわけで、復帰後は真面目なテクノアルバムという路線が続いていた彼らですが、ここに来ての歌モノアルバム、というのは、初期からのファンにとっては、やはりうれしいといったところでしょうか。
不条理な歌詞の世界が頭にこびりつく「電気グルーヴ20周年のうた」を手始めに、ちょっとエロチックながら、どちらかというとシングル向けの「タランチュラ」、さらには「エンジのソファー」は、そのまま80年代歌謡曲風と、テクノがベースながらもバラエティーにとんだユニークな作品が魅力的です。
本編は全編、かつての電気グルーヴの王道ともいえる作風になっています。20周年という意味で、あえてファンに向けて、王道ともいえる作品をつくったのでしょうか?それとも、「いつでもこういう作品もつくれるんだ」という確認作業だったのでしょうか?少々「ベタ」ともいえる作品になっています。
ただ、正直言うと、通常盤のCD1枚9曲のみでは少々物足りなさが否めません。多少ファン向けにつくられた部分もあるだけに、リスナー層を選ぶ部分もあるし・・・。
しかし、初回盤についてくる、CDとDVDを含めると、印象が全く変わってきます。
まずは2枚目のCD。「20」のカラオケバージョンと、他のミュージシャンによるリミックスが収録されているのですが、このカラオケの出来が妙に素晴らしいんです。
ポップでポイントを抑えたテクノサウンドが非常に心地よく、カラオケ、というよりもテクノのインストアルバムとして十分通用する内容。というよりも、もともとそれを狙ったのかも?歌が入ると、後ろに下がってしまってちょっと目立たなくなっていたサウンドが前に出てきて、このアルバムの印象をガラリと一新させられます。
そして、なんといってもDVD!!「電気グルーヴ20周年のうた」「タランチュラ」のPVもさることながら、まずはやはり「ピエール瀧の体操42歳」でしょう!
「体操30歳」「体操36歳」に続く第3弾。ピエール瀧が様々なコスプレで奇妙なダンスを踊りまくる!シュールなギャグの世界で、最初から最後まで笑える作品です。それに続く「みんなの体操42歳」も、これまたシュールな世界がなんとも・・・。
上の画像は、通常盤を貼ってしまっているのですが、出来れば是非とも初回盤を買って聴いて欲しい!!電気グルーヴのユーモラスな部分も、シリアスなテクノミュージシャンとしての部分も、両方楽しめる作品です。
評価:★★★★★
ほかに聴いたアルバム
No Boys,No Cry Original Sound Track/砂原良徳
電グルかつての盟友による新作。タイトル通り、映画「No Boys,No Cry」のサウンドトラックとなっています。前半は、アンビエント風の作品。後半は、オーケストラ風のアレンジなどもあって、いかにも映画音楽といった印象。無難にまとめあげた感が否めず、悪い作品ではないのですが、さほど印象に残りませんでした。ラストはiLLの作品が収録。こちらはテクノポップ風の聴きやすいポップチューンでした。
評価:★★★★
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コメント
こんにちは。レビューへのコメントは初めてです。よろしくお願いします。
私も初回限定盤を購入しました。
1枚目もよかったですが、2枚目のカラオケいいですよね☆
音だけでも十分楽しめて、歌ありと合わせて2度美味しい内容でした!
投稿: ジョー | 2009年9月 5日 (土) 11時57分
>ジョーさん
はじめまして!書き込みありがとうございます。
そうですよね、2枚目のカラオケ、予想外によかったですよね。歌モノとインスト、彼らの曲をいろいろな側面から楽しめて、なかなかおもしろい構成だと思いました。
また、遊びに来てくださいね~。
投稿: ゆういち | 2009年9月 8日 (火) 00時20分