ちちんぷいぷい
Title:HOCUS POCUS
Musician:木村カエラ
「HOCUS POCUS」
なんか、ユニークなアルバムタイトルなのですが、このタイトル、いわゆる「ちちんぷいぷい」といった感じの呪文の言葉だそうです。
そして、このアルバムは、そんなゆかいな言葉そのものの、メロディアスで楽しいポップチューンがつまっています。
前半は、どちらかというとパワーポップなギターロック路線が続きます。
1曲目「Dear Jazzmaster '84」や、2曲目「マスタッシュ」はロック路線で盛り上げていきます。
ただ、その後、「乙女echo」は、タイトルの通り、かわいらしい雰囲気のポップチューンになっていますし、「Butterfly」は、チェンバロの音が印象的でクラシカルな雰囲気をかもし出している結婚式チューン。
その後も、ポップでかわいらしい装飾が施されたような、キュートなナンバーが目立ち、明るく爽やかな雰囲気の曲が続きます。
後半は、「Another World」「キミニアイタイ」など、打ち込みのリズム+ギターロックという、エレクトロロックとも言うべきナンバーが続きます。
こちらのナンバーも、軽快で楽しいポップチューン。4つ打ちのリズムがダンサナブルで、アルバムの最後をどんどんと盛り上げていってくれます。
アルバム全体的には、「ポップでキュート」という印象が強い作品。ギターロック主体ながらも、それ以上にかわいらしい音をサンプリングしたサウンドが印象に残ります。
しかし、その一方、アルバム全体としては、少々大味だよなぁ、ということも感じました。
メロディーはポップで、垢抜けていながらも、一本調子な部分があり、ひねりを感じません。アレンジも、音数が多すぎて、オーバーアレンジ気味。ちょっと雑にも感じました。
ちょっと厳しいことを言ってしまうと、一本調子なメロディーを、アレンジでごまかした・・・なんてことも思ってしまったりもして・・・。
まあ、ポップで素直に楽しめるアルバムなのは間違いないと思います。難しいこと抜きでポップアルバムを楽しみたい方はお勧めです。
評価:★★★★
ほかに聴いたアルバム
空×少年/キマグレン
相変わらず、爽やかなアコースティックナンバーは心地よいんですが、ちょっとワンパターンさを感じてしまいました。ゆずとのコラボがあったり、ラテン風なナンバーがあったりと、それなりに音楽性を広げようとしているのはわかるのですが・・・前作はよかったんだけどなぁ。ちょっと壁に突き当たっちゃったか?
評価:★★★
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