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2009年6月 2日 (火)

エミネム復活!

Title:RELAPSE
Musician:EMINEM

Relapse

エミネム復活!!

一時期は、プロデューサー業に専念し、もう新曲は出さないのかな・・・とも心配されたエミネムでしたが、ついに、4年半ぶりとなる新譜を発売!英語で「再発=RELAPSE」と名づけられた本作は、アメリカはもちろん、イギリス、そしてなんと日本のチャートでも1位を獲得し、エミネム復活を印象づけています。

で、その内容の方もあいかわらず。

先行シングル「WE MADE YOU」は、あいかわらず、アメリカのセレブたちを小馬鹿にした痛快な内容。今回は、あのAMY WINEHOUSEも登場しています(笑)。また、「MY MOM」は、母親への愛憎いりまじる感情を、そのまま歌詞にした内容は、彼の心の闇をそのままさらけ出しており、印象的です。

そんな感じで、ありのままのエミネムを、その奥の奥まで切り売りするスタイルはあいかわらず。そこに、下ネタもまじえたユーモアセンスもつけて、ポップにあじつけしている点、彼の実力を感じさせます。

ただその一方、デビュー当初から変わらないこのスタイル。ある意味、そろそろマンネリ感も漂うのは事実。実際、最初聴いた時は、ちょっとマンネリかな?とも思いました。

しかし、そんなライムをのせるリズミカルなラップ。そして、同じくリズミカルでポップなアレンジ。全部まとめると、聴いていて素直に楽しめる、エンタテイメント性あふれる作品に仕上がっているんですよね。だからこそ、歌詞の内容が直感的にわからない日本人にも、支持されるのでしょう。

そんなこと思いながら何度か聴いているうちに、彼のこのスタイルは、ある意味、「大いなるマンネリ」になりつつあるなぁ・・・と思いました。

それに、マンネリといっても、そのセレブやアメリカの芸能界、また自分の身の回りに対する攻撃的な姿勢はあいかわらず。そんな攻撃性すらエンタテイメントの次元に高める彼の才能。ヘタにこのスタイルを変えるよりも、このスタイルを今後も貫いていった方が、もっともっとおもしろいアルバムが産まれてくるのではないでしょうか。

攻撃的なヤバさをアルバムに漂わせつつも、「ああ、いつものエミネムだ」と安心して聴けてしまうという、この相反する矛盾。でも、それこそがエミネムの大きな魅力ではないでしょうか。

今後もやはりこのスタイルを貫きつつ、ユニークな曲をたくさん聴かせてほしいです。近日中に出る、といわれる「RELAPSE2」も楽しみです。

評価:★★★★★


ほかに聴いたアルバム

Spirit/Leona Lewis

このアルバムからリカットされた「Bleeding Love」が、全世界で大ヒットを記録したイギリスのシンガーソングライター。なんか、雰囲気としては、マライア・キャリーとセリーヌ・ディオンの中間みたいな印象が・・・。R&B風のポップソングといった感じで、日本でも売れそうなタイプ。ここらへん、本格的なR&Bに走らないのが、イギリスのシンガーらしいよな。ただ、それだけにポップで聴きやすかったけど、おもしろみは薄かったかも。これなら、日本のR&Bシンガーで十分かも・・・とも思ってしまいました。

評価:★★★

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