バランスはよく取れているけど
Title:majestical parade
Musician:ナイトメア
ここ最近、すっかり復活し、ヒットシーンに定着した「ビジュアル系」。その中でも、本作がチャート3位を記録するなど、高い人気を誇っているのが彼ら、ナイトメアです。
人気のバンド、ということで、今回はじめてアルバムを聴いてみました。
まずこのアルバムで感じるのは、とてもバランス感覚のとれたアルバムだなぁ、ということでした。
ビジュアル系・・・といっても、そんなに詳しくは聴いていないのですが、個人的な感覚として、例えばDir en greyのような、ヘヴィーコアやメタルからの影響が強いヘヴィー路線のバンドと、Janne Da Arcみたいな、昔のビートロックのような、ベタベタなポップス路線のバンドがいるなぁ、という印象を受けていました。
そんな中で彼らは、「Can you do it?」や「Cynical Re:actor」のような、バンドサウンドを聴かせるヘヴィーなナンバーがあるかと思えば、「MELODY」や「Lost in Blue」のようなポップなナンバーもあります。
そういう意味では、幅広いリスナー層を取り込めそうな楽曲構成をとっていて、バランスの良さを感じますし、いい意味で、「売れる」タイプのバンドではないでしょうか。
ただ、その一方、ちょっと厳しいなぁと思ったのがメロディーライン。
マイナーコード主体のメロディーは、確かにポップで耳なじみはあります。ただ、ほとんど同じような雰囲気のメロディーが続くので、ちょっとワンパターンな印象を受けてしまいました。
また、どちらかというと勢いで押していく雰囲気のメロディーが多く、「これは」といったメロディーが少なく、印象が後に残りません。
「MASQUERADE」などは、歌謡曲風のメロディーを聴かせてくれて、歌謡曲とロックの融合、という路線を狙っているのかなぁ、とも思うのですが、それにしては、少々メロディーの単調さが気になりました。
悪いバンドではないけど、もうちょっとしっかりとしたメロディーを聴かせてほしいなぁ、と思ってしまいました。
評価:★★★
ほかに聴いたアルバム
RGB/NIRGILIS
打ち込み+軽快なポップチューン。ストレートでダンサナブルなポップチューンの連続で、基本的には最後まで飽きずに楽しめるポップアルバムでした。ただ、「楽しい」というだけで、それプラスアルファに少々欠けて、物足りなさも残る印象も。
評価:★★★★
| 固定リンク
「アルバムレビュー(邦楽)2009年」カテゴリの記事
- ハードなバンドサウンド(2009.12.29)
- 日本から世界へ???(2009.12.28)
- 間口は広く(2009.12.27)
- バランス感覚の良さ(2009.12.25)
- 直系ガレージパンク!(2009.12.24)
コメント