なにもかも昔のままだ
Title:LINDBERG XX
Musician:LINDBERG
90年代、「今すぐKiss Me」の大ブレイクで、一躍、人気バンドの仲間入りを果たし、その後も「BELIEVE IN LOVE」や「恋をしようよ Yeah!Yeah!」などのヒット曲を連発したバンド、LINDBERG。
はい。このサイトでも以前から何度か取り上げているように、中学から高校にかけて、私、大ファンでした(^^;;
2002年に、その活動に幕を下ろしたのですが、今年、結成20周年ということで再結成・・・・・・
って、ちょっと再結成が早くないか?
まあ、あくまでも期間限定の再結成なので、「イベント」という意味で、アリといえばアリなんでしょうが。
そして、その再結成にあたってリリースされたのが本作。アルバムとして18枚目ながらもタイトルが連番じゃないのは、「20周年」ということを特に強調しているからでしょう。
内容は、過去のヒット曲をリメイクした12曲+新曲3曲という内容。新曲の方は、往年のヒット曲を中心としたおなじみの選曲で、「POWER」あたりが選ばれているあたり、ライブも意識したのでしょうか?一方、「MINE」が収録されていないところは、少々意外な印象も。
ただ、本作、間違いなくリメイクなのですが、基本的には見事昔のまんまのアレンジで仕上げています。
まあ、あえていえば今風に、重低音部分の音を強調するようなバランスになっているのですが、「Dream On 抱きしめて」など数曲をのぞくと、原曲そのまんま。
リメイクにしてもあまりに忠実な原曲の「コピー」にちょっとビックリしてしまったのですが、再結成があくまでも期間限定の「同窓会的」な位置付けである点と、LINDBERGのファン層を考えると、仕方ないのかなぁ、なんてことも思ったりします。
新曲に関しても、「Re-FLIGHT ~あの日描いていた大人になってるかい?~」は、まさに「LITTLE WING」や「Over The Top」あたりに直結する王道の応援歌路線。また「それでも地球はまわるんです」「行こう!!!」は後期のポップス路線といった感じで、ファンが求めるLINDBERGらしさの壺をついたような作品になっています。
全体的には、あくまでも「昔を懐かしむアイテム」に留まっていて、かつてのファン向けアイテムの枠組みは出ていません。ただ、かつてのファンに対しては、きちんと求めるものをリリースしている点、彼らがいまなおポピュラリティーセンスを持ち続けているんだなぁ、ということを感じると同時に、それが彼らが一時期、かなりの人気を誇っていた理由なのかな、とも思いました。
かつてのファンなら間違いなく「買い」。それ以外の方にはあまりお勧めはできないアイテムといったところかな?かつてのファンだった私には、やはりとても懐かしく感じたのは間違いないのですが。
評価:★★★★
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