典型的な「ヤンキー文化」
Title:湘南乃風~JOKER~
Musician:湘南乃風
先日、某ニュース番組を見ていたら、最近の若者消費をうながすキーワードとして、「ヤンキー」という言葉をキーワードとして取り上げていました。
「ヤンキー」といっても、反社会的な不良・・・というよりも、いわゆるヤンキー漫画などによく取り上げられるような世界にあこがれを持つ、仲間の結びつきを大切にし、地元志向の若者たちが増えている、というお話。
で、ポップスの世界で、典型的なヤンキー系といえるのが湘南乃風ではないでしょうか?
仲間をなによりも大切にする歌詞に、連帯感を強調した前向き志向の歌詞。このアルバムにも、そのものすばり「親友よ」という楽曲まで収録されています。
うーん、でも個人的にはどうしてもこういう世界観には抵抗があるなぁ・・・。
てか、仲間内の連帯感を高らかに歌う傾向って、Dragon Ashのブレイク以降続いているのですが、ただ、本当の仲間なら、わざわざ「仲間が大事」って歌う必要ないですよね?こういうわかりきったような道徳感を、ことさら重要そうに歌うスタイルって、一昔前の教育テレビみたいで、すごく違和感があるんですよね。
ただ、そこらへんの内向きな世界観を差し引くと、意外と彼らの楽曲はポップでダンサナブル。やはり絶大な人気を誇るだけあって、この手の世界観に抵抗がある人でも、メロディーはすんなりと耳に入るような、そんな力を持っています。
もっとも、広い範疇で「ダンスホール・レゲエ」という括りにされそうな彼らのサウンドですが、あまりにポップ志向に走りすぎていて、リズムにもサウンドにもあまり面白みはありません。
ここらへんも、ヤンキー文化にありがちな、保守的な音づくりをしている・・・といったところなんでしょうか?いろいろな意味で、本当に典型的なヤンキー系のバンドだよなぁ・・・ちょうどこのアルバムを聴く直前に、テレビでヤンキー文化のことを取り上げられていたので、そんなことを考えてしまいました。
評価:★★★
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