« 次の次元に | トップページ | 沖縄風味のポップス »

2009年5月15日 (金)

典型的な「ヤンキー文化」

Title:湘南乃風~JOKER~
Musician:湘南乃風

湘南乃風 ~JOKER~

先日、某ニュース番組を見ていたら、最近の若者消費をうながすキーワードとして、「ヤンキー」という言葉をキーワードとして取り上げていました。

「ヤンキー」といっても、反社会的な不良・・・というよりも、いわゆるヤンキー漫画などによく取り上げられるような世界にあこがれを持つ、仲間の結びつきを大切にし、地元志向の若者たちが増えている、というお話。

で、ポップスの世界で、典型的なヤンキー系といえるのが湘南乃風ではないでしょうか?

仲間をなによりも大切にする歌詞に、連帯感を強調した前向き志向の歌詞。このアルバムにも、そのものすばり「親友よ」という楽曲まで収録されています。

うーん、でも個人的にはどうしてもこういう世界観には抵抗があるなぁ・・・。

てか、仲間内の連帯感を高らかに歌う傾向って、Dragon Ashのブレイク以降続いているのですが、ただ、本当の仲間なら、わざわざ「仲間が大事」って歌う必要ないですよね?こういうわかりきったような道徳感を、ことさら重要そうに歌うスタイルって、一昔前の教育テレビみたいで、すごく違和感があるんですよね。

ただ、そこらへんの内向きな世界観を差し引くと、意外と彼らの楽曲はポップでダンサナブル。やはり絶大な人気を誇るだけあって、この手の世界観に抵抗がある人でも、メロディーはすんなりと耳に入るような、そんな力を持っています。

もっとも、広い範疇で「ダンスホール・レゲエ」という括りにされそうな彼らのサウンドですが、あまりにポップ志向に走りすぎていて、リズムにもサウンドにもあまり面白みはありません。

ここらへんも、ヤンキー文化にありがちな、保守的な音づくりをしている・・・といったところなんでしょうか?いろいろな意味で、本当に典型的なヤンキー系のバンドだよなぁ・・・ちょうどこのアルバムを聴く直前に、テレビでヤンキー文化のことを取り上げられていたので、そんなことを考えてしまいました。

評価:★★★

|

« 次の次元に | トップページ | 沖縄風味のポップス »

アルバムレビュー(邦楽)2009年」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 典型的な「ヤンキー文化」:

« 次の次元に | トップページ | 沖縄風味のポップス »