ポップス職人復活!!
Title:Focus
Musician:黒沢健一
なんと、7年ぶりとなる黒沢健一の新譜。その7年前までの黒沢健一は、「KNOCKIN' ON YOUR DOOR」のヒット以降、どこかポップであることに迷っているような、初期のL⇔Rに比べると、物足りなさばかりが感じてしまう作品が続いていました。
しかし、この7年ぶりとなる作品は、久しぶりにポップス職人復活!と宣言したくなるような、傑作に仕上がっていたと思います。
今回の作品は、ヘタに凝った部分のない、メロディーと歌詞で勝負している作品。
そのため、黒沢健一のポップスセンスが存分に発揮された作品に仕上がっていました。
特に前半では「Love Hurts」が、初期のL⇔Rを彷彿とさせるような、キュートなメロディーが特徴的なギターポップチューン。そのキュンとくるようなメロディーが胸に響いてくる至極のポップスに仕上がっていました。
その後も、「Silencio」や、その名もずばり「POP SONG」など、美メロをしっかりと聴かせるナンバーも多く、まさにポップス職人黒沢健一の本領発揮ともいえる作品が続きます。そしてラストの「September Rain」は、打ち込みなどを取り入れつつ、どこかひねくれたメロが印象的。今後の黒沢健一の、さらなる可能性も感じられる作風でした。
それでもやはり、もうちょっと吹っ切れた方がよかったのでは?と思われるような作品もチラホラあり、正直言えば、まだまだこのレベルではないはずだ・・・と感じられる部分もありました。
しかし、後期L⇔R以降、ずっとスランプ続きだった彼が、ようやく長いトンネルを脱した、そう感じられる傑作だったと思います。黒沢健一復活!!これからも、珠玉のポップソングを、次々と聴かせてくれそうです。楽しみ~♪
評価:★★★★★
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