ひねくれポップが耳に残る
Title:monobright two
Musician:monobright
個人的に、今、もっとも注目していて、かつ、勢いのある新人バンドの一組。
とにかくまず、メロディーがなんといってもおもしろいんです。
ひねくれポップとでも言うべきでしょうか?次から次へと展開されるメロディーラインが、妙にひねられていて、先の見えないようなメロディーを次から次へと繰り出してきます。
それなので、一般的な「売れ筋」バンドみたいな、キャッチーなメロディーは出てきません。それにも関わらず、このメロディーが特に耳に残るんです。
コード進行とかに特に詳しくないのですが、Wikipediaによると「Maj7を多用する独特のコード感が特徴」なのだそうで、メロディーを聴いていて感じる不思議な感覚は、こういう独特のコード感によるものなのでしょうか。ただ、変わったコードを使えばいい、というものではないでしょう。おそらく、ここらへんの絶妙なポップセンスは、天性のものなのではないでしょうか。
その中でも本作は、アニメ主題歌になり、自身初のベスト10ヒットとなった「アナタMAGIC」をはじめ、シングル曲を3曲も収録されているなど、かなりポップであることを意識したような作品になっています。
特にディスコチューンの「SGS」からリズミカルなカッティングギターが特徴的な「踊る脳」へと続く序盤は、いきなりアップテンポなダンスチューンの連続で、リスナーを否応なくアルバムに惹きこませる展開となっています。
ベスト10ヒットとなったシングルが、アニメタイアップによるヒットだったこともあり、そのシングルの売上の割りには、いまひとつ売上が伸びなかった本作。ただ、間違いなく、もっともっと注目を集めていいミュージシャンであり、作品だと思っています。今後も楽しみなミュージシャンです。
評価:★★★★★
ほかに聴いたアルバム
Beyond The World/Tokyo No.1 Soul Set
内容云々はとりあえずおいておいて、とりあえず
↑このジャケット写真はどー考えてもセンスないと思うんですが(苦笑)。
で、内容は。BIKKEのラップと渡辺俊美のボーカルのからみがとても美しく、また、聴いていて切なくなるような、少年時代のセピア色の風景を歌ったような歌詞も魅力的・・・なのですが、どうも全体的には、マンネリ感も否めません。
悪いアルバムではないし、それなりに満足でき、聴いて損になるようなアルバムではないと思うのですが。ちょっとワンパターンさが気になりだしてしまった作品でした。
評価:★★★★
| 固定リンク
「アルバムレビュー(邦楽)2009年」カテゴリの記事
- ハードなバンドサウンド(2009.12.29)
- 日本から世界へ???(2009.12.28)
- 間口は広く(2009.12.27)
- バランス感覚の良さ(2009.12.25)
- 直系ガレージパンク!(2009.12.24)
コメント