楽隠居?
Title:FREEDOM
Musician:Dragon Ash
どうもなぁ・・・ここ最近のDragon Ashって、正直、なにか後ろ向きなものを感じてしまうんですよね。
ここ最近、ラテンフレーバーの作品が続いています。この作品も、いわばそんな作品を継承した作風に仕上がっていました。
一方で、いままでの作品と比べると、ロックテイストが強く、メロウで聴かせて、なおかつロックテイストのダイナミズムも持ち合わせた、という意味では、Dragon Ashが徐々に世に出てきたころ・・・「陽はまたのぼりくりかえす」や「Under Age's Song」のあたりの雰囲気も感じられます。
そういう意味では、とても聴きやすい作風のアルバムになっていて、多くのリスナー層が楽しめる作品になっていたとは思います。
ただ・・・それでもどうも、かつての彼らみたいなパワーを、この作品からは感じられないんですよね。
おそらく、「普通」のバンドがこんな作品をつくれば、十二分に佳作として評価できる作品だと思います。
しかし、かつての彼らのような、無理やりリスナーの耳をこじ開けるような、攻撃的な姿勢をこのアルバムからは感じることが出来ません。作風も、この曲を聴かせたい、というような「パワー」というよりも、ラテンという音楽の持った、耳障りのいいメロウな雰囲気に頼ったような作風が多いように感じます。
どうもそんな姿勢が、「後ろ向き」なものを感じてしまうんですよね・・・。
「いつまでも、昔のイメージを引きずっているだけじゃない?」と言われそうですし、いつまでたっても「Deep Impact」みたいな曲もないでしょう。
ただ、ベテランになって、かつての勢いがなくなっても、ベテランならベテランなりの攻撃的な姿勢ってのがあると思うんですよね。今のDragon Ashには、かつての彼らから感じられた、この音楽界に殴りこみをかけようという攻撃的な姿勢がほとんど感じられません。
悪いアルバムじゃないし、十分すぎるほど楽しめるアルバムだと思うのですが、Dragon Ashの作品として考えると、物足りなさが残ってしまうんですよね。自分の、彼らに抱くイメージが、既に「古い」のかなぁ・・・?
評価:★★★★
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