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2009年4月28日 (火)

マドカプからのソロプロジェクト

Title:#1
Musician:AA=

#1

THE MAD CAPSULE MARKETSのベーシストであり、マドカプの曲のほとんどを手がける上田剛士によるソロプロジェクトの、初のアルバム。

現在、活動休止中のマドカプ。ボーカリストのKYONOは既にWAGDUG FUTURISTIC UNITYとしてアルバムもリリースしています。今回は、それに続き、上田剛士もついにソロでのデビューとなりました。

凶暴な爆音で突っ走るWAGDUG FUTURISTIC UNITYと比べると、こちらは比較的メロディアスでポップな作風となっています。そのため、パッと聴き、マドカプや、WAGDUG~と比べると、少々地味な印象を受けるかもしれません。

しかし、マドカプの頭脳であり、ほとんどの曲を手がけた上田剛士のソロなだけあって、基本的には完全にマドカプの路線を引き継いでいます。

ハードなギターサウンドに、テンポのよいリズミカルな電子音、そしてキャッチーとすら表現できるポップなメロディーライン。マドカプが好きなら、間違いなくはまるような曲が並んでいます。

例えば「FREEDOM」など、最初はハードコアな楽曲で爆音をかきならすデジタルハードコアを繰り広げながらも、サビの部分では一転ポップに・・・という展開はマドカプの王道ともいえるような楽曲構成。

他にも、ハードな電子音をかきならしながらも、ポップなメロディーが展開される「LOSER」や、ビートの重い打ち込みが前面に押し出されながらも、メロディーはとことんポップな「ALL ANIMALS ARE EQUAL」など、ポップとハードのバランス感覚が実に見事。マドカプが好きなら、絶対に楽しめる作品になっていました。

ただ一方で、WAGDUG FUTURISTIC UNITYのような即効性があるようなハードコアサウンドにはちょっと欠けていたような印象も受けました。そういう意味ではやはり、マドカプのメンバーが揃って、THE MAD CAPSULE MARKETSとしての作品を出したほうが、より傑作がリリースできるのでは・・・なんてことも考えてしまいました。

よく出来た作品ながらも、マドカプの不在を嘆いてしまう作品。そろそろ活動再開、期待したいのですが。

評価:★★★★★

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