あの話題曲も収録
Title:ANSWER
Musician:アンジェラ・アキ
「みんなのうた」で放送され、徐々に話題となり、昨年の「紅白歌合戦」で披露され、大きな評判を呼んだ「手紙~拝啓 十五の君へ~」。この楽曲も収録されたアルバムが、この作品です。
1曲目にこの作品を持ってきて、いきなりアルバムが盛り上がるわけですが、この楽曲に限らず、やはり、しっかりと歌詞を聴かせるナンバーが多いのが、このアルバムの特徴でした。
この「手紙」と同様、歌詞が印象的で、このアルバムの、ある種「軸」となったのが「レクイエム」。10分以上にも及ぶ長いナンバーなのですが、あの世への旅立ちを前に、この世で世話となった人たちに会いに行く物語を、死者の観点で描いた作品。「手紙」と同様、胸をうつ内容になっています。
同じく歌詞が印象的だったのが「黄昏」で、こちらは、恋愛に関して、何度も過ちを犯してしまう女性を描いた内容。DVを思い起こす描写もあり、ドキッとさせられかつ、リアルを感じてしまう作品になっています。
このように、歌詞に関して印象的な内容が多かったこの作品でしたが、一方、歌詞以外の部分にも様々な試みを感じられる内容になっています。
例えば、「Knockin' On Heven's Door」ではボブ・ディラン、「We're All Alone」ではボズ・スギャッグスのナンバーを、それぞれ日本語訳詞でカバー。
他にも、「リフレクション」はレゲエ風のリズムを入れてきたり、ラストの「ファイター」はスケール感のあるナンバーをアルバムをまとめあげてきたりと、様々な顔を持つアルバムになっています。
力強い彼女のボーカルと歌詞の魅力を楽しめる一方、ソングライターとしての彼女の実力も垣間見れた作品でした。
評価:★★★★
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