しっかりと軸足をつけて
Title:Nexus
Musician:ストレイテナー
4人組となってはじめてとなるニューアルバム。
前作「Immortal」はミニアルバムということもあり、いまひとつ、インパクトの薄さを感じる作品でしたが、この作品は、ストレイテナーとしての本領発揮ともいえる、パワフルでポップな作品に仕上がっていました。
基本的に、ハードでノイジーなギターサウンドに、テンポのよいリズム、そしてポップなメロディーラインというのが彼らの持ち味なのですが、この作品で特に感じたのは、そのうち、メロディーラインの良さでした。
「リニア」では打ち込みを導入し、あらたな音楽性の幅を広げた彼ら。本作でも、先行シングル「Little Miss Weekend」では、リズミカルなダンスロックチューンになっているなど、様々な作風の曲が展開されています。
その後も、ピアノのシンプルなアルペジオの音に、ノイズギターがからんで不協音を奏でる「蝶の夢」、同じくピアノの音が印象的なバラードナンバー「イノセンス」など、パワーポップメインながらも、様々な作風の楽曲がこの作品には収録されています。
ただ、それでもストレイテナーとしての軸足がぶれないのは、彼らの持ち味であるメロディーラインの良さが、このアルバムでは、実によく生かされていたからではないでしょうか。
「Ark」や「Lightning」など、ポップなメロディーラインが印象的な楽曲も多く、この、楽曲をしっかりと支えているメロディーラインが、このアルバムにおける一本の柱となって、アルバム全体のまとまりを作り上げ、楽曲のインパクトを与えています。
アルバムごとに成長を続ける彼らが、また一歩成長した作品でした。ストレイテナー、まだまだこのバンドの持つ容量ははかりしれません・・・。
評価:★★★★★
| 固定リンク
「アルバムレビュー(邦楽)2009年」カテゴリの記事
- ハードなバンドサウンド(2009.12.29)
- 日本から世界へ???(2009.12.28)
- 間口は広く(2009.12.27)
- バランス感覚の良さ(2009.12.25)
- 直系ガレージパンク!(2009.12.24)
コメント