ちょっと物足りない
Title:SUPER ROOTS 10
Musician:BOREDOMS
ボアダムスのSUPER ROOTSシリーズの第10弾。
今回は、46分尺のアルバム・・・なのですが、全6曲入りで、3曲目から6曲目がリミックス。1曲目「SUPER ROOY」が、音なしの内容になっているので、事実上、2曲目「ANT10」のみの内容となっています。
正直、前作「77 BOADRUM」も、内容は素晴らしいながらも、ビミョーに高めの値段設定をしていたり、本作も、新曲1曲のみ(まあ、彼らの場合は、その1曲でアルバム1枚分というスケールの曲も多いのですが、今回の「ANT10」は9分と、彼らにとっては短め(?))。ちょっとこういう商法ってどうよ、と思わざるを得ない部分もあったりして・・・このアルバムに関しては、物足りなさも感じました。
ただし、その唯一(?)の新曲「ANT10」については、文句なしの内容になっているところがさすが、といった感じ。
彼ららしいトランシーなドラムのリズムに、今回はシンセの打ち込みのリズムがのる形。ドラムの大音量とすさまじい勢いで、リスナーを圧巻する、という作風ではなく、スペーシーに音に空間の広がりを感じる楽曲。心地よいリズムを聴いているうちに、いつのまにかトラップしてしまっている、といった印象でしょうか?
音の雰囲気が軽いので、ポップにも感じられるのですが、それだけに、間口が広くて奥行きが深い楽曲だといえるでしょう。過度にマニアックにならず、比較的多くのリスナー層が楽しめる作風になっています。
リミックス作品に関しては、いずれもテクノ色が強い作品で、元曲のイメージをそのままリミキサーの解釈で拡大している感じを受けます。
楽曲の出来自体は悪くないとは思うんですけどね。ただ、やはりアルバムの内容的には物足りなさも感じてしまいました。次はフルアルバムを聴きたいなぁ。
評価:★★★★
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