特撮の新譜がこんなことに・・・(笑)
Title:かくれんぼか鬼ごっこよ
Musician:大槻ケンヂと絶望少女達
オーケンの新作は、彼が楽曲を提供したアニメ「絶望先生」とのコラボレート作品。
収録曲は、声優とのコラボレートとなっていて、そういう意味ではアニメテイストの強い作品となっています。ただ、プロデュースをNARASAKIが行っており、ピアノで三柴理が参加しているなど、事実上、特撮の新譜といってもいい作品になっています。
アニメテイストが強いだけに、少々抵抗感を持つ人も少なくないかも。もっとも、オーケンの世界観は、以前からおたく的だし、筋肉少女帯でも「221B戦記」で声優陣とコラボをしていたりするなどの経験もありますし、おそらく、特撮や筋少のファンも問題なく受け入れられる作品だと思います。
しかし、特撮名義じゃないためか、曲の内容如何を問わず、ある一定層からの売上が確保できるから、と見込んでいるのか、特撮名義の作品よりもある種、狂いまくっています。
序盤からいきなりタイトルが「ニート釣り」だし、アニメ主題歌にもなった曲も「人として軸がぶれている」・・・ってすごいな、これ。また「ヒキツリピカソ・ギリギリピエロ」では
「この世はほぼまやかしだって
生かされているピエロだって
宙ぶらりギリギリ保って
綱綱綱渡り」
(「ヒキツリピカソ・ギリギリピエロ」より 作詞 ノマアキコ)
と、かなり達観しながらも、どこか狂った世界観が・・・って、これ作詞、オーケンじゃないのかよ。
ってか、GO!GO!7188のアッコじゃねーかよ(^^;;
アッコが、こんな風に参加しているという事実もかなりビックリなのですが。そんな狂った世界に、NARASAKIのディストーションギターや、三柴理のピアノがのることによって、狂気を増幅させています。
そして、なによりもおもしろいのが、そんなサウンドや歌詞の世界に対比的な、声優さんたちの「アニメボイス」。
ある意味、かわいらしくて、きれいな声なだけに、そのミスマッチが、逆にこの世界観を、さらなる狂ったものにしています。
アニメの企画モノといえば企画モノなのですが、それが逆に、大槻ケンヂというミュージシャンの世界を、さらに引き出すことに成功したアルバムでした。
ある意味、好き嫌いが相当わかれそうな作品ですが、筋少や特撮が好きなら、聴くべき作品だと思います。
評価:★★★★★
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コメント
お久しぶりです!!
絶望先生のアニメは見てて大槻ケンヂの
主題歌がいい出来だったので買ってみたんですが
去年買ったアルバムの中で一番衝撃を受けました。
特撮はアルバム持ってないんで特撮も聴いてみたいなと思う一枚でした。
このアルバムとは関係ないですが今年は黒沢健一がアルバム、ツアーを行うので楽しみです。
それではまた書き込みしますね
投稿: Toshi | 2009年2月 3日 (火) 23時37分
>Toshiさん
このアルバムが気に入ったら、是非、特撮や筋肉少女帯も聞いてみてください!歌詞もメロディーもサウンドも似てる・・・というか同じなので(^^;;絶対気に入ると思いますよ!オーケンの世界が炸裂しています。
黒沢健一が久しぶりにアルバムですか!それは楽しみです。是非聴いてみたいなぁ~。
投稿: ゆういち | 2009年2月 4日 (水) 23時37分
それはぜひとも聴いてみたくなりました!
今タワーのポイント溜まってるから1枚買おうかな?
黒沢健一は来月発売で公式HPもあるので
チェックしてみてください。
後4月に黒沢兄弟でデコレ村という企画で
パンダとして(笑)アルバムも出すみたいなんで
こちらも期待してます。
投稿: Toshi | 2009年2月 5日 (木) 00時07分
>Toshiさん
黒沢健一のアルバム、来月発売ですか~。それは是非聴いてみたいです。
特撮はベスト盤も出ていますから、それから入るのがお勧めですよ~。
投稿: ゆういち | 2009年2月 5日 (木) 23時53分