ミュージシャン名はユニークだけども。
Title:WONDER WHEEL
Musician:サイプレス上野とロベルト吉野
「サイプレス上野とロベルト吉野」という列記としたミュージシャン名・・・パッと名前だけ見た時は、正直、いわゆるムード歌謡風のポップスを歌っているかと思いました(^^;;・・・彼ら、いま話題の実力派ラッパーたちです。
個人的に、いまだに今の日本のミュージックシーンで、一番勢いがあるのはHIP HOPだと思っていて、ここ最近、アルバムを聴いて衝撃を受ける、なんて経験をするのが一番多いジャンルがHIP HOPだったりします。
以前から、「サイプレス上野とロベルト吉野」という名前と、その高い評判は聞いていただけに、そういう「衝撃」をこのアルバムから期待していたのですが、その点に関しては、期待はずれでした(笑)。
しかし、サイプレス上野とロベルト吉野、彼らが実力のあるラッパーだということは、このアルバムから、実によく理解が出来ました。
彼らの作品は、バラエティーあふれるHIP HOPを、ポップな曲調でまとめあげています。
例えば、女性ボーカルがかわいらしい、ポップな「WONDER WHEEL」、ミニマルなシンセのピアノが印象的な「START LINE」、ロック色の強い「IT'S MY TURN」、テクノテイストの「FEEL LIKE DANCE」に、母親への愛情を歌ったメロウな「Dear MaMa」、そしてラストはアゲアゲなパーティーチューン「ZZ CAMP FIRE」と実にバラエティー豊か。
一方では、様々なナレーションなどの音をサンプリングした「契り外伝 pt.II」など、ユーモラスも、アルバムの随所にちりばめられています。
これだけポピュラーテイストにあふれていながら、基本的なフォーマットはしっかりとHIP HOPというジャンルに足をつけています。単調なポップではなく、様々なサウンドを取り込んだトラックは、楽曲をしっかりと支えており、最後までリスナーを飽きさせません。
結構、ポップテイストのラッパーなので、もっと知名度もあがってもいいと思うんですけどね。やはりHIP HOPというジャンルは、まだまだ私が知らない実力派がたくさんひしめきあっているみたいですね。このシーンからは今後も目が離せなさそうです。
評価:★★★★★
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コメント
はじめまして。日本語ラップの情報を扱うブログを管理しているcorpoといいます。
実は今自分のブログで日本語ラップのレビューブログの記事をまとめたものを作成して公開しています。そのためにいろいろと日本語ラップのレビューを書いているブログを探していまして、ここにたどり着きました。
そこで、今後そこにここの日本語ラップに関するレビュー記事も加えたいと思うのですがよろしいでしょうか?こちらから勝手にリンクを張るだけなので、そちらにはなにも負担をかけることはないと思います。
それでは検討のほどよろしくお願いします。 本題に関係のない内容ですいません。
投稿: corpo | 2009年3月20日 (金) 14時37分
>corpoさん
はじめまして!リンクの件、OKですよ!!どうぞ、こんな記事でよければ、リンクしてやってください。また、遊びに来てくださいね。
投稿: ゆういち | 2009年3月21日 (土) 22時28分
どうもありがとうございます!
それではリンクさせてもらいますのでよろしくです。
また遊びに来させてもらいます。更新楽しみにしています。
投稿: corpo | 2009年3月21日 (土) 23時31分
>corpoさん
いえいえ、こちらこそ、これからもよろしくお願いしますm(_ _)m
投稿: ゆういち | 2009年3月23日 (月) 07時45分