爽やかポップチューン
Title:Distance
Musician:ROUND TABLE featuring Nino
なんかさぁ、ボーカルに若くてかわいい子をもってきて、アニソン歌わせたら売れちゃったから、その後、ずっとそのスタイルのまま・・・ってのは、現実かもしれないけど、ちょっと悲しいよね・・・。
ただ、feat.Ninoになる前のRound Tableって、ポップだったけど、どこかスノッブ臭のするユニットだったんですよね。そのスノッブ的な部分がなくなった、という点では大きな意味があったと思うんですよね。アニソンタイアップとはいえ、feat.Ninoによって売れた、ということを考えると、やはりRound Tableのそのスノッブ臭が、「いまひとつ売れない」要因になっていたのかなぁ、とも考えたり。
実際、feat.Nino名義になってからの作品は、Round Tableのちょっとおしゃれなテイストと、少々ベタなポップテイストがほどよいバランスを取っていた傑作が続いていました。
しかし、この新作に関しては、そのバランスが少々崩れてしまって、「ベタなポップテイスト」という側面があまりにも前に出てしまったような印象を受けます。
前半は結構よかったんですよね。しっとりと聴かせる「Sayonara」や、ダンサナブルな4つ打ちのリズムが心地よかった「時を超えて」、ジャジーで大人っぽい雰囲気をかもし出した「眠れない夜」など、聴かせるナンバーが続きます。
ただ、それに対して少々残念だったのが後半。正直「茜色センチメンタル」や「Oh!Yeah!!」は、いかにも売ることを主眼としたような、キャッチーなだけでありふれたポップチューンでしたし、「ナガレボシ」なども、疾走感のあるテンポのよさが気持ちよかったものの、やはりメロディーやアレンジに面白みは感じられませんでした。
全体的には、少々「売る」ことを目指しすぎちゃった感がある作品でした。いままでfeat.Ninoがいい形で音楽に反映されていただけに、ちょっと残念な作品でした。次は変に狙わずに、素直でポップな名曲を届けてほしいなぁ。
評価:★★★
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