ユーモアたっぷり
Title:俺たちは真心だ!
Musician:真心ブラザーズ
ジャケット写真からして、70年代あたりのテレビドラマを思い出させるユーモアセンスあふれる写真なのですが、真心の新作は、まさしくユーモアセンスあふれるアルバム。その度量の広さは、彼らの実力を感じさせるには十分な内容となっています。
桜井秀俊がM.C.Sakuと名乗ってラップに挑戦した「M.C.Sakuの今夜はラップでパーティー」に、ハードロック風の「戦車でバカがやってくる」。「ノーメル賞ブギ」は、バラクーダの「日本全国酒飲み音頭」を思い起こさせるような昔風のコミックソングですし、「真心のシビレ節」あたりはPerfumeからの影響でしょうか?
その後も、そのまんま70年代フォークの「色」や、ベンチャーズ風のインストロック「ハワイに行きたい」。さらに「Swan on the corner」ではヒューマンビートボックスと、時代を問わない音楽性が楽しめる、実にユニークなナンバーになっています。
あまりにもユニークすぎて、アルバム1本を貫く軸がないのと、コアとなるような曲がないのですが、ただ、それはそれで1つ1つの曲がそれぞれ主張している、というのがこの作品の特徴でしょうか。
遊び心たっぷりで、まず何より「音楽で楽しもう」というスタンスを感じられる作品。ある意味、こういう作品は彼らだからこそ出来るんでしょうな。真心らしさが存分に楽しめる傑作です。
評価:★★★★★
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