« やはり一度「生」で見たいなぁ。 | トップページ | もはやスタンダードナンバー »

2009年1月 5日 (月)

聴かせて笑わせて踊らせる

Title:SCRAP&BUILD
Musician:SEAMO

SCRAP & BUILD

SEAMOって、しっかりと聴かせる曲もあれば、アップテンポのライブ向けの踊らせる曲もあって、それでいて笑わせるユニークなコミックソングもあって・・・本当に幅広いバランス感覚のあるミュージシャンですよね~。

このアルバムでも、スウィートなポップスである「Kiss Kiss Kiss」や、ピアノが印象的なポップスナンバーの「そばに~たいせつなひと~」のように、HIP HOPというよりもポップスの要素が強く、「聴かせる」曲を披露したかと思えば、ライブでのコール&レスポンズを意識している「Girl Is Mine」みたいなアップテンポなナンバーもあります。かと思えば、途中、ユニークなコント風のやり取りから、所属事務所の住所をただ歌っただけの「tbp」へなだれ込むユーモラスな展開もあったりと、バランスが取れた内容になっています。

SEAMOというミュージシャンのイメージとしては、本格的なHIP HOPというよりも「ヒップ・ポップ」というイメージが強いかもしれません。以前に発売されたカップリング集では、意外と硬派な側面を見せていましたが、本作では、どちらかというとイメージ通り、ポップな側面が前に出ていました。

しかし、彼の作品には、本格派だの売れ線だのごちゃごちゃ言う連中を黙らせるだけのポピュラリティーを感じます。とにかく聴いていて楽しいし、最後まで飽きさせません。

この作品の「SCRAP&BUILD」というタイトルはいままでの自分を壊して、新たな自分を作り直そうという気概からつくられたそうです。その気概が反映されたのか、前作「Round About」以上にポップで勢いの感じられる作品に仕上がっていました。

彼の今後への新たな一歩を感じた、そんな新作でした。

評価:★★★★★

|

« やはり一度「生」で見たいなぁ。 | トップページ | もはやスタンダードナンバー »

アルバムレビュー(邦楽)2009年」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 聴かせて笑わせて踊らせる:

« やはり一度「生」で見たいなぁ。 | トップページ | もはやスタンダードナンバー »