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2009年1月

2009年1月31日 (土)

2008年ベストアルバム(洋楽編)

2009年も、既に1ヶ月が過ぎ去ろうとしているのですが・・・おくればせながら、毎年恒例のベストアルバムです。まずは洋楽編ベスト5から。

5位 Car Alarm/The Sea And Cake

Car Alarm

聴いた当時の感想はこちら

決して派手ではないけど、暖かくしみいるようなポップソングがとても魅力的。聴けば聴くほどはまっていくようなスルメのようなアルバムでした。いわゆるインディーポップなのですが、決してマニア向けだけに走らず、かといって奥深いサウンドを楽しめる傑作でした。

4位 That Lucky Old Sun/Brian Wilson

That Lucky Old Sun

聴いた当時の感想はこちら

ケーキのようにポップで甘いメロディーと、分厚いんだけども過剰ではなく、素敵なデコレーションケーキのデコレーションのようなアレンジが見事にフィットした傑作。Brilan Wilsonというミュージシャンの才能をあらためて感じる傑作でした。

3位 Oracular Spectacular/MGMT

Oracular Spectacular

聴いた当時の感想はこちら

ドリーミーなポップソングという意味では4位のBrian Wilsonとかぶるかな?多分、楽曲の出来自体も個人的なはまり具合もBrian Wilsonの方が上なのですが、将来性を見込んで3位にしました。今後が楽しみな大物新人その1です。

2位 Vampire Weekend/Vampire Weekend

Vampire Weekend

聴いた当時の感想はこちら

そしてこちらが、今後が楽しみな大物新人その2。心地よいアフロビートのテンポとポップなメロディーライン、そしてその間に垣間見られるユーモアセンスがとても心地よい作品です。個性といった点でも、ポップスセンスといった点でも、今後のますますの発展が期待できる新人だといえるでしょう。

そして1位は・・・

1位 Viva La Vida or Death And All His Frineds/Coldplay

Viva la Vida

内容でもセールスの面でも、間違いなく今年を代表する傑作でしょう。何度も書いていますが、曲にスケール感と重厚さが増して、Coldplayが一皮向けて、名実ともに「大物」の仲間入りをした作品だと思います。その後発売されたミニアルバム「Prospekt's March」も傑作だったので、今から聴くなら、両者がセットになったバージョンがお勧めです。

以上。

今年の洋楽ベスト5はこんな感じでした。5枚とも、アレンジやバンドサウンドなどを聴かせるというよりは、しっかりとしたメロディーラインを前に押し出しているミュージシャンたちの作品が並んでいます。しかし、じゃあバックはおざなりか、といわれればそうではなく、何気に緻密なサウンドを作り上げている作品ばかり。そういう意味では、ポップと実験性のバランスの取れた作品が並んだのかもしれません。

あらためてベスト5を並べると

1 Viva La Vida or Death And All His Frineds/Coldplay
2 Vampire Weekend/Vampire Weekend
3 Oracular Spectacular/MGMT
4 That Lucky Old Sun/Brilan Wilson
5 Car Alarm/The Sea And Cake

ちなみに参考までに

2007年ベストアルバム(洋楽編)

去年と比べると、今年はR&B、ソウル系でこれは、といった作品はなかったかも。AdeleやDuffyなどはよかったのですが、ベスト5にまでは入れなかったなぁ。ブラック系だとLil Wayneが名盤を出していましたけどね。ただ、昨年今年と、あいかわらずシーンをガラッと変えてしまうようなミュージシャンが登場していないのが特徴的。ここらへんが、長く続く「CD不況」の原因のひとつだとは思うのですが・・・。今年こそ、シーンを大きく変えてしまうようなアルバムに出会いたいですね。

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2009年1月30日 (金)

インスト系アルバム3枚

ちょうど時期を同じくして、インスト系のアルバムを3枚聴いたのでまとめてご紹介。

まずは、あのTKの作品。

Title:WORKS1
Musician:小林武史

WORKS I

昔は、小室哲哉と並び評された彼ですが、すっかり差がついちゃいましたね。自分の商品に次々と手を出して、とっかえひっかえしている点だけは一緒ですが(^^;;

映画に提供した作品などを中心に集めたインストアルバム。ピアノやオーケストラメインのオーソドックスな作風。まあ、あくまでも映画やテレビ番組などの主体が別にあっての作品なだけに、いささか曲自体が地味めになるのは否めないんでしょうが。

悪くはないけど、曲はオーソドックスで新鮮味はないし、部屋のBGM向けかな?

評価:★★★

2作目は、暖かいキモチになるアルバム。

Title:遠くの友達
Musician:栗コーダーカルテット

遠くの友達

いつものように、ウクレレや、リコーダーをつかった、暖かく懐かしいナンバーも健在なのですが、一方で、湯川潮音やUAをゲストに招いた、女性ボーカルのウタモノが多く収録され、バラエティー豊かになっているのが特徴的。

女性ボーカル曲は、いずれも、童話的、ファンタジックな雰囲気のナンバーで、ちょっと幻想的な雰囲気をかもしだしているのが魅力的です。

また、GOING UNDER GROUND松本素生を迎えた「サヨナラのおまじない」も印象的・・・ってか、まんまGOING UNDER GROUNDだったんですけどね。何気に、個性の強いシンガーだなぁ、彼は。

評価:★★★★

そして最後は・・・

Title:デパフユ~晴れ時どき雪~
Musician:DEPAPEPE

デパフユ~晴れ時どき雪~

冬にまつわる曲をまとめた企画盤・・・・・・ってまた企画盤かよ!

いい加減、新譜をもっと出してほしいなぁ。なんか、こういういかにもライトリスナーを狙ったような商法を取られるところあたりが、インストバンドだから、といって軽くみられているような感じがしちゃうんだよなぁ。

内容は申し分なく、初心者にもお勧めなのですが、ちょっとこの企画の安直さには閉口してしまいます。

評価:★★★

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2009年1月29日 (木)

PARTY IS OVER

Title:SINGLE COLLECTION-2006~2008- A-side trax
Musician:DJ OZMA

SINGLE COLLECTION-2006~2008-~A-side trax~(仮)

DJ OZMAは、どー考えても「売れすぎちゃった」よなぁ・・・。

もともと、DJ OZMAというミュージシャンは、決して万人受けを目指すタイプではなく、どちらかというと、おたく的なノリ-わかる人にはわかるみたいなのりの-を目指すタイプのミュージシャンだったと思います。

これは、氣志團でもその傾向は顕著に見られます。もともと、氣志團の面白さは、80年代文化のパロディーにあって、そこをわからないと、ヘタすれば「時代遅れのヤンキースタイル」とすらとらえかねられません。

DJ OZMAが不幸だったのは、例の紅白騒動によって、DJ OZMAという「人物」に注目する層が、一部のファンから、一気にお茶の間レベルにまで広がってしまったことでしょう。

実際、その後のDJ OZMAに対する、特にワイドショーレベルの報道は酷いものでした。本人は、おそらく100%ジョークでやっている行動を、額面どおりに受け止めて報道するスタイルが目立ち、DJ OZMAのジョークがからまわりし、痛々しくすら感じてしまいました。

それでも、最後の最後まで、「一部の層に受ける」スタイルを維持した彼は立派だと思いますが・・・。

ただ、このベストアルバムから感じられるのは、そんな「売れすぎてしまった」DJ OZMAが、やめるにやめられず、売れた曲の縮小再生産を続ける姿。

どう考えても、DJ OZMAとして長く続けすぎたんだよなぁ・・・。辞め時を間違えちゃいましたね。本人も、うすうす感じていたとは思うのですが。

しかし、最後に発売された↓このアルバムは、最後である、ということもあり、はじけまくっています。

Title:I LOVE PARTY PEOPLE 3
Musician:DJ OZMA

I LOVE PARTY PEOPLE3(DVD付)

DJ OZMAこと綾小路翔は、実は私と同じ年(らしい)。そうすると、ちょうど思春期に90年代初頭の音楽に触れていたと思います。

このアルバム、冒頭からいきなりバリバリのユーロビートで飛ばしまくります。そう、ちょうど90年代あたりにはやっていた雰囲気の音で。

はっきりいって、「軽薄」の一言につきるようなダンスナンバーなのですが、あくまでもノルことを主眼とした吹っ切れたナンバー。それだけに、その軽薄さがかえって曲にパワーを与えています。

「シリョン」のようなHIP HOP風のナンバーがあったり、hideの「ever free」を、デジロック風にカバーするなどのバリエーションも楽しめるのですが、全編通じて90年代のテイストを感じるアルバム。おそらく、彼の音楽の原点である時代の音を、そのままパーティーチューンとして再現したのではないでしょうか。はっきりいって、アルバム全編通じて、吹っ切れまくっています。ラストアルバムであるからこそ、彼のやりたいように、自由につくったアルバムなのではないでしょうか。心の底から楽しめる、最高のパーティーアルバムでした。

次はどうもまた、氣志團が復活するらしいのですが・・・。このDJ OZMAとしての活動が、どう氣志團にフィードバックされるのか・・・正直、氣志團も既にマンネリ気味なだけに、今後、どう活動をすすめていくのか、注目しあいところです。

評価:
「SINGLE COLLECTION」★★★★
「I LOVE PARTY PEOPLE 3」★★★★★

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2009年1月28日 (水)

今時のヒットチャート

今週のシングルチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/js/w/

今週は、またしても新曲ラッシュ。10曲中、なんと7曲が初登場というチャートになりました。

そして、特にシングルチャートは、いかにも今時というチャート。アイドル・アニメソング・ビジュアル系という、固定ファンが非常に強い(だけど固定ファン以外はほとんど名前すら知らない)ミュージシャンの新曲が続々ランクインしています。

まずアイドル系は、1位東方神起「Bolero」、4位Buono!「co・no・mi・chi」とランクイン。東方神起はこれが5作目の1位。紅白出場で、お茶の間レベルにもなんとか名前くらいは知られるようになりました。その結果は・・・前作初動7万枚から8万9千枚にアップ・・・うーん、効果があったかなかったか、微妙なところ・・・。

次にアニメソング系は、2位水樹奈々「深愛」、9位ALI PROJECT「裸々イヴ新世紀」、そして10位南春香、南夏奈、南千秋「経験値速上々↑↑」がランクインしています。

水樹奈々は、前作に続いての2位。ただ、初動売上は、前作5万7千枚から4万2千枚と微妙にダウンしています。一方、10位は、テレビ東京系アニメ「みなみけおかえり」のキャラクターソング。このタイプのキャラクターソングも最近、ヒットチャートの常連ですね。

最後、ビジュアル系。6位D「Snow White」がランクインしています。ある意味、一般受けしそうなポップス路線じゃなくて、ゴリゴリのゴス系みたいですね。

そんな中で、唯一の例外が(笑)5位秦基博「朝が来る前に」。このラインナップの中だと浮く浮く(笑)。ただ、彼も最近、ヒットチャートの常連になってきていますね。コブクロといい、いきものがかりといい、最近、この手の正統派ポップスもまた、売れているような印象があります。アイドルやアニソンやビジュアル系にも興味はない。だけども、HIP HOPだとか今風のミクスチャーロック、R&Bもいまひとつ・・・という層に支持を受けているのでしょうか?今後も、このタイプのミュージシャンのヒットが増える、かも。


今週のアルバムチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/ja/

今週のアルバムチャート1位は・・・ってか、久しぶりに聞く名前なのですが・・・倉木麻衣「touch Me!」がランクインしました。前作は、チャート14位初登場だったので大躍進!!

という訳じゃなくて、前作は1月1日に発売。フライング販売込みで売上をあげ、チャート上位に食い込もうという、以前のビーイングの常套手段をつかってきたのですが、これが裏目に出てしまい、初動6万枚を売上ながらも、14位という順位に終ってしまいました。

しかし今回は、初動5万枚ながらもチャートの谷間を縫って、見事1位を獲得。で、オリコンではこんな感じで取り上げられているのだから、作戦勝ちといったところ。ニュースの中では「健在ぶりを示した」と書いているのですが、凋落傾向なのは相変わらず(まあ、とはいっても、そこそこ安定した売上を確保し、固定ファンをつけているという見方も出来るのえすが)。しかし、オリコンがここらへんのからくりを一番わかっているはずなんですけどね・・・。

2位May'nは、「マクロスF」のキャラクターソングなどでおなじみ。シングルチャートでも上位にランクインしています。これが、メジャーデビュー作。初動2万5千枚で2位というのは・・・もちろんデビュー作としては十分なのですが、シングルでヒット連発ということを考えると、どうなんでしょうか?

6位フランツ・フェルディナンド「トゥナイト」がランクイン。ご存知イギリスのギターロックバンド。日本でも人気が出てきたのですが・・・こちらもおもったほどは伸びなかったなぁ。もっとも6位は自己最高位なので、着実に人気は確保しているようなのですが。

逆に大健闘が8位サカナクション「シンシロ」でしょう。自身初のベスト10ヒットを記録しています。本当に、最近、このタイプのギターロックバンドが、次々とヒットを飛ばしていますね。もちろん、ベスト10入りに必要な売上の水準が落ちたことも大きな要因なんでしょうが、がんばってほしいところです。

最後。9位にオムニバスアルバム「モバうた」がランクイン。いわゆる着うたからヒットした曲を集めたコンピ盤。そのまんまなのですが・・・ありそうでなかったオムニバスって感じでしょうか?

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2009年1月27日 (火)

爽やかポップチューン

Title:Distance
Musician:ROUND TABLE featuring Nino

Distance

なんかさぁ、ボーカルに若くてかわいい子をもってきて、アニソン歌わせたら売れちゃったから、その後、ずっとそのスタイルのまま・・・ってのは、現実かもしれないけど、ちょっと悲しいよね・・・。

ただ、feat.Ninoになる前のRound Tableって、ポップだったけど、どこかスノッブ臭のするユニットだったんですよね。そのスノッブ的な部分がなくなった、という点では大きな意味があったと思うんですよね。アニソンタイアップとはいえ、feat.Ninoによって売れた、ということを考えると、やはりRound Tableのそのスノッブ臭が、「いまひとつ売れない」要因になっていたのかなぁ、とも考えたり。

実際、feat.Nino名義になってからの作品は、Round Tableのちょっとおしゃれなテイストと、少々ベタなポップテイストがほどよいバランスを取っていた傑作が続いていました。

しかし、この新作に関しては、そのバランスが少々崩れてしまって、「ベタなポップテイスト」という側面があまりにも前に出てしまったような印象を受けます。

前半は結構よかったんですよね。しっとりと聴かせる「Sayonara」や、ダンサナブルな4つ打ちのリズムが心地よかった「時を超えて」、ジャジーで大人っぽい雰囲気をかもし出した「眠れない夜」など、聴かせるナンバーが続きます。

ただ、それに対して少々残念だったのが後半。正直「茜色センチメンタル」「Oh!Yeah!!」は、いかにも売ることを主眼としたような、キャッチーなだけでありふれたポップチューンでしたし、「ナガレボシ」なども、疾走感のあるテンポのよさが気持ちよかったものの、やはりメロディーやアレンジに面白みは感じられませんでした。

全体的には、少々「売る」ことを目指しすぎちゃった感がある作品でした。いままでfeat.Ninoがいい形で音楽に反映されていただけに、ちょっと残念な作品でした。次は変に狙わずに、素直でポップな名曲を届けてほしいなぁ。

評価:★★★

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2009年1月26日 (月)

キヨシロー参加も話題に

Title:銀河
Musician:原田郁子

銀河

原田郁子のソロ3部作の最後を飾る作品。

とにかく表題曲「銀河」が圧巻。13分にも及ぶ大作なのですが、アコースティックギターで静かに楽曲はスタート。その後、原田郁子のボーカルに、ここで話題の忌野清志郎がデゥオで参加!ただ、お互い、決して必要以上に主張するのではなく、静かに音を綴っていくような雰囲気。

その後、ピアノやギターの音が美しく重なり合います。しずかに淡々と楽曲がすすみながらも、音の合間合間に、「銀河」というタイトルの通り、広大な世界が広がっていくような不思議なナンバーになっていました。

その後は、ピアノやアコースティックギターなどを用いて、「銀河」と同様、シンプルな音づくりながらも、音と音の間に大きく広がる空間を見せてくれるような、そんな広がりのある楽曲が続きます。

ピアノのミニマルサウンドが続く「あるかたち」や、ピアノが歪んだ音像をつむぐ「charm point」、ハープの音色が美しい「青い闇をまっさかさまにおちてゆく流れ星を知っている(blue darkness)」などなど。独特の世界が繰り広げられていきます。

で。そんな訳で、評価が高いのは、よくはわかるのですが・・・

私個人としては、あまりはまれなかった、というのが素直な感想。

ちょっと実験的、観念的に走りすぎていて、ポピュラリティーの観点から、少々物足りなかったような印象を受けました。

クラムボンの魅力って、先駆的なサウンドと、とことんポピュラーなメロディーのバランス、と思っていたので、ソロとしての原田郁子にも、そういうバランスを求めているのですが。

ただ、次はそろそろクラムボンとしての新作を聴きたいなぁ。

評価:★★★★

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2009年1月25日 (日)

ジャケットとはイメージが異なります

Title:Oracular Spectacular
Musician:MGMT

Oracular Spectacular

イギリスの音専誌「NME」で、年間1位に選ばれたり、日本のクロスビートでも1位に選ばれたりと、とにかく評判が高い本作。ちょっと気になったので聴いてみたのですが、amazonのレビューにも書いている方がいるのですが、ジャケットの印象は、ポップ・グループ。

つーか、完全に、↓のジャケ写のイメージなのですが・・・

Y(最後の警告)

ただ、CDのプレイボタンを押した直後から、その印象は大きく裏切られます。

鳥の鳴き声のようなエフェクトから、シンセの響きが入りだして、やがてポップなメロディーが流れ始める「Time To Pretend」・・・

その後も、ドリーミーなエフェクトに、とことん甘くポップなメロディーライン。これまた多くの方が指摘していますが、フレーミングリップスを彷彿させるような、夢の世界が繰り広げられます。

ただ、鮮やかなエフェクトが印象的だった前半に比べると、中盤以降は少々、彼らの違う顔が見えてきます。

「Kids」では、シンセのリフが心地よい、4つ打ちのダンサナブルなナンバーを聴かせてくれたかと思えば、続く「4th Dimensional Transition」も、打ち込みのドラムスのリズムが心地よいナンバー。

かと思えば、後半、「Pieces of What」はアコギメインでしっかりと聴かせるナンバーですし、「Of Moons,Birds&Monsters」は、60年代のギターポップを思い起こさせるようなナンバー。どこか歌謡曲的ですらあり、日本人にも耳なじみやすいナンバーになっています。

しかしラストは、また、彼らの王道とも呼べるナンバーに戻ってきます。

「The Handshake」「Future Reflections」いずれも、このアルバムの集大成ともいえる、ポップでドリーミーな音の世界を楽しめるナンバー。この夢のようなアルバムの幕引きにふさわしい展開となっています。

冒頭から最後まで、ポップで甘いメロディーラインは一貫していて、ジャケ写からは想像できないような(笑)、夢のような、そしてどこか暖かみを感じる世界を体験できる、素敵な1枚です。

各地での高い評価も納得の、極上のポップスアルバム。そんな大ヒットしたわけではないので、まだチェックしていない方もいるかもしれませんが・・・まだ聴いていない方は、新譜ラッシュがはじまる前に是非。

評価:★★★★★

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2009年1月24日 (土)

ついに大ブレイク

Title:My Song Your Song
Musician:いきものがかり

My song Your song

このアルバムで、チャート1位に輝き、名実共に大ブレイクしたいきものがかり。

正直、最初のうちはソニーがむりやり売り出そうとしているハイプの感が否めなかったのですが、最近はシングルもコンスタントにヒットして、「人気ミュージシャン」の一組になったのは間違いないでしょうね。

いきものがかりといえば、女性ボーカル+バックに男性のポップスバンド、というスタイルから、LINDBERGやJUDY&MARYみたいなガールズバンドと比較されることが多いような印象を受けます。

ただ、このアルバムを聴くと、LINDBERGやジュディマリみたいな、はじけたロックテイストのポップというよりは、しっかりと聴かせるポップソングが多いな、という印象を受けます。

そもそも、このアルバムも、1曲目のピアノとストリングスでしんみり聴かせる「プラネタリウム」からはじまり、2曲目の「気まぐれロマンチック」こそアップテンポなナンバーですが、「ブルーバード」「スパイス・マジック」としんみりと聴かせるナンバーが続きます。

また、ガールズバンドがあくまでも「バンド」としてのスタイルにこだわるのに対して、彼女たちは、ピアノやストリングス、ホーンなども積極的に入れてきます。逆に「バンド」としての臨場感はほとんどありません。つーか、そもそもボーカル+ギター×2でバンドじゃないし。

そういう意味でも、いきものがかりって、ガールズバンドの流れというよりも、純然としたポップユニット。タイプ的には、最近人気のコブクロに近いものを感じました。ま、むしろ辛島美登里や永井真理子、谷村有美あたりのガールズポップに近いのかもしれません。

コブクロに近い、といったのは、楽曲のタイプも近いものを感じた、という点。1度聴いたら忘れられないような、凝ったメロディーを書いているわけでもありませんし、ドラマ性のあるインパクトある歌詞を書いているわけでもありません。

ただ、コンスタントに、聴いていて安心できるポップソングを歌い続けています。

肩肘あらず、どんな環境でも、そして広い層が楽しめるポップソングを書けるミュージシャン。だからこそ、チャート1位という高い支持を集めたのでしょう。

また、バラードや聴かせる曲がメインながらも、ロックテイストの強い、ユニコーンあたりを彷彿とさせるユーモアのあるナンバー「ブギウグ」や、マイナーコードで危うさを感じさせる「幻」など、ほどよく楽曲に幅を持たせている点も、人気の秘訣といった点でしょうか?

なんとな~く、高い人気の理由がわかるようなポップスアルバムでした。ひょっとしたら、コブクロ並みの、ミリオンアーティストになっていく、のかな??

評価:★★★★

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2009年1月23日 (金)

現代の成り上がり

Title:Dream and Drama
Musician:Anarchy

Dream and Drama

昨年、日本のHIP HOPシーンで大きな話題となった作品。その評判の高さに、いまさらながら聴いてみました。

で、遅ればせながらその作品に衝撃を受けたわけですが。

なんか、いまだに日本のHIP HOPでは、衝撃を受けるような「新たなスタイル」を見せてくれるアルバムが次々と続いているんですよね。なんだかんだいっても、HIP HOPは、(特に日本では)もっとも先駆的で勢いのあるジャンルなんだなぁ、ということをあらためて感じます。

Anarchyの特徴は、決して斬新なトラックではなく、あくまでもそのリリック。

まず、言葉をひとつひとつかみ締めながら綴るラップは、内容がしっかりとリスナーの頭の中に入ってきます。ここらへん、日本のHIP HOPって、リズムを重視するあまり、聴いていて内容がわかんないラップが多いんですよね。その点、彼のラップはいい意味で「わかりやすい」ラップを綴ってくれています。

また、次々繰り広げられるライムが、ラップの大きな核になっている事実がとてもわかりやすいのも特徴的。これは、「内容がわかりやすい」という特徴から来ているのですが、HIP HOPをあまり聴いたことないリスナーにも、「ライム」とは何か、というのがよくわかるラップが繰り広げられています。

しかし、これらの要素は、あくまでも彼のラップの魅力の入り口の部分でしかありません。

彼のラップの魅力は、何よりもその内容にあります。

リリックの内容が、徹底した成り上がり主義。例えば、いかにもなブランド名や、「セレブ」なアイテムを並べた「60 Bars Dream」などが典型なのですが、いわゆる底辺に生きる人たちが、上を目指そうとする上昇志向を、隠すことなく素直に描いています。

しかし、もし彼の書くリリックが、単なる成り上がりであったなら、彼のリリックは必ずしも魅力的にはうつらなかったのではないでしょうか。底辺に生きる人たちの、粋がった上昇志向では、当事者にとってはリアルかもしれませんが、それ以外の人たちには共感を得られないからです。

彼の書くリリックが、単なる成り上がりに終らず、魅力的にうつるのは、底辺で日々を生きる人たちの心境を、ありがままにリアルに描写しているからだと思います。

例えば、そんな底辺で生きる人たちの日常をありのままに描いた「Fate」でも

「笑っているけど悲しい目
夜中の公園に裸足で
余裕なフリも頼もしいね
横には仲間がいて
バラバラでも家族あったかい家
夢掴め働いて
下向けば悲しいね」

(「Fate」より 作詞 K.Kitaoka)

と、どこか心の奥の心境も素直に描いています。

そんな心境をありのままに描いているからこそ、その境遇は異なっても、どこか共感を覚えるリアリティーがそのリリックから伝わってくるのです。

いままでの日本のHIP HOP、特にハードコアといわれるラップって、ともすれば悪ぶったり粋がったりするだけの歌詞が多かったように思います。しかし、そんな中で、間違いなく次の段階に大きく歩を進めた作品ではないでしょうか。

間違いなく、日本のHIP HOPシーンに大きな足跡を残した傑作です。

評価:★★★★★

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2009年1月22日 (木)

変わらない

Title:NEW TOWN STREET
Musician:木根尚登

NEW TOWN STREET

昨年、驚きと共に日本中をかけまわった小室哲哉逮捕のニュース。

かつての時代のスターの、あまりの凋落振りにショックを受けた方も少なくないのではないでしょうか。

しかし、そんなすっかりかわってしまった小室先生とは裏腹に、小室先生の盟友、木根尚登は、いまだに全く変わっていません。

アコースティックベースのシンプルで、フォーキーな雰囲気のポップスに、学生時代の素朴で純粋な恋愛を思い起こさせるようなラブソングや、前向きで暖かい歌詞の世界は、TM時代のキネバラの世界そのもの。少々チャイルディッシュな部分も含めて、木根尚登らしいアルバムに仕上がっています。

しかしその一方で、ロック風なサウンドとメッセージ性の強い歌詞が特徴的な「フリー」や、社会派な歌詞が印象に残る「悲しみのチルドレン」など、社会性の強い作品も目立ちました。変わらない、といってもその一方では自らの世界観を崩さない程度に、新たな世界も模索する姿も見受けられる作品でした。

個人的には、結婚する友達に対して歌った「心の花束」などが、素敵な雰囲気の曲で彼らしくて気に入りました。素直でシンプル、暖かい雰囲気の楽しめる、素敵なポップスアルバムだと思います。

評価:★★★★

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2009年1月21日 (水)

ついに1位・・・。

今週のシングルチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/js/w/

ついに!今週のシングルチャートは、年末からロングヒットを続けていた、秋元順子「愛のままで・・・」が1位を獲得しました!それも、年末初の新譜ラッシュとなり、大量の新譜がランクインしてきた週に1位を獲得するとは・・・。まだまだロングヒットは続いていきそうです。

で。すごかったのが2位以下。今週は、2位から10位まで、すべて初登場というとてつもないチャートになっています。

以下、2位Aqua Timez「Velonica」、3位シド「2℃目の彼女」、4位AAA「旅ダチノウタ」、5位里田マイwith合田兄妹「バイバイ」と来て・・・

6位BUCK-TICK「GALAXY」、7位tacica「人鳥哀歌e.p.」、8位ストレイテナー「Lightning」、9位monobright「アナタMAGIC」、そして10位スチャダラパー+木村カエラ「Hey!Hey!Alright」と続きました。

注目は9位monobright。以前から音楽ファンを中心に注目を集めていたギターロックバンドなのですが、なんと初のベスト10を記録しています!ただ、ちょっと気になるのは、アニメタイアップに伴ったヒットなんですよね・・・きちんとミュージシャンにファンがつくのかなぁ・・・。

で、もっと気になったのが、10位スチャダラパー。木村カエラと組んだとはいえ、ひょっとして、デビュー21年目にして、初のベスト10ヒットか???未確認なのですが、オザケンと組んだ、あの「今夜はブギーバック」でも最高位15位(それもオザケンメインの方で)、電グルとのコラボでも最高位12位なので・・・。もし、そうだとしたらすごいなぁ、と思うと同時に、20年以上、日本のHIP HOPシーンの第一線で活躍してきた彼らだけに、売上という記録が伴った、というのはうれしい話ですね。

さらに7位初登場してきたのがtacicaという北海道出身の3ピースバンド。ちょっとバンプっぽい雰囲気はあるのですが、かなり正統派のギターロックバンドで、インディーズ時代から話題になっていたのですが、ストレイテナーを上回っての7位というのはちょっとビックリ。いきなりの大ブレイクとなりました。


今週のアルバムチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/ja/

今週のアルバムチャートは、テレビアニメ「コードギアス 反逆のルルージュ」のベストアルバム「CODE GEASS COMPLETE BEST」が1位を獲得。根強い人気を見せると共に、相変わらずアニメ系の強さを感じるチャートとなりました。

3位には、3年ぶり、久々となる坂本真綾のアルバム「かぜよみ」がランクイン。こちらも相変わらず強いですね。

アルバムチャート、今週はあと6位にMAY'S「Dreaming」、7位にアリス九號.「VANDALIZE」が、それぞれランクインしています。

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2009年1月20日 (火)

正直、みぐびってました。

Title:ZOMBIE BEST
Musician:SBK

ZOMBIE BEST

SBKっていうバンド、正直言うと、いままでは、どちらかというと「ヒップポップ」とカテゴライズされそうなタイプのバンド・・・というイメージを強く持っていました。

いわば、HIP HOPの体裁を借りたポップスバンド。

で。そんな彼らが中途半端に「本格派」に手を出して、大失敗してしまったのが、活動休止前の「EVERYTHING IS MY FAULT」であり「RED FLASH」である、と。

そう勝手に思っていました。

「RED FLASH」を最後に活動休止した彼ら。そんな彼らが5年ぶりに活動再会!!そして、それを機に発売されたのが今回のベスト盤だったのですが・・・

はっきりいって、彼らのイメージがガラリと変わりました。

いや、確かにポップスの要素が強いのは間違いないんですよ。でも、それ以上に、既存の音楽スタイルに満足せず、様々な音楽のスタイルにチャレンジする、実験精神豊富のバンド、それがSBKだ、ということにあらためて気がつかされました。

例えば坂本美雨をゲストに迎えた「Finally」は、ハードコア風のHIP HOPと、幻想的な女性ボーカルのアンバランスが実に見事。普通、ハードコアHIP HOPにフューチャーする女性ボーカルって、ハスキーボイスのソウル系ミュージシャンを使うケースが多い中、既存のスタイルとは全く異なるフューチャリング像を提示しています。

他にも、発売当時の話題になった「ラブストーリーは突然に」をサンプリングした「TOKYO LV」なども、当時は話題性が先行してしまった印象がありますが、今聴くと、あれだけインパクトのある癖のある楽曲をサンプリングしながらも、しっかりと自分たちの音楽にしてしまう手法は実に見事だなぁ、と感じました。

ただ、それでも「EVERYTHING IS MY FAULT」や「RED FLASH」の時期の作品は、少々辛い・・・。

もともと実験精神と同じだけのサービス精神を持っていた彼らが、サービス精神だけ置いてしまった印象を受ける、実験性だけ先走ったような作品が多く、やはり、今聴いても、楽しめないものがありました。

まあ、それだけにその後の活動休止という自体は、ある意味、彼らが行き詰ってしまったのかなぁ、と感じ、「さもありなん」と受け止めたのですが・・・

そして、5年ぶりの復活!!

Title:RETURNS
Musician:SBK

RETURNS

この作品は、本当に素晴らしい傑作です!

いわば「EVERYTHING IS MY FAULT」や「RED FLASH」の時の実験性をそのままに、エンタテイメント性を加味したような作品、といった感じでしょうか。

全面、打ち込みのエレクトロサウンドの内容なのですが

少々時代を感じさせるような、80年代ディスコチューンの「load the disc」に続く「episode V」は、中田ヤスタカサウンドに影響を受けたのか?と思う、今風のフレンチテクノ風。かと思えば、「casette」ではハウスのテイストを入れてきたり、「revibubble」はユーロビート風味を入れてきたりと実にバリエーション豊富でユニーク。

また、「energy flow」をサンプリングして話題となった「energy train」はかつての「TOKYO LV」を思い起こさせるようなポップでユニークながらも、絶妙なサンプリングセンスが光りますし、「u and i」のような、しっかりメロディーを聴かせるナンバーも収録されていたりと、ポップで聴きやすく、かつインパクトも備えたナンバーが多く収録されています。

一方ではベートーベンの「悲愴」をエレクトロニカ風にサンプリングした上で、バラバラに解体してしまった「white sonata no.8」や、同様に実験テイストの強いエレクトロニカ風の「slash/slash」など、チャレンジ精神旺盛なナンバーもアルバムにちりばめられています。

以前はこういった曲の主張が強すぎたのですが、今回はアルバムのほどよいスパイスとなっていてとても魅力的。まさにポップと実験性のバランスが絶妙に取れた傑作だったと思います。

唯一残念だったのは、個性的で彼らの強みだと思われるSHIGEOのハイトーンボイスがあまり生かされていなかった点でしょうか。でも、間違いなく、今後のシーンに対する大きな一歩となるアルバムだったと思います。

ベスト盤と「RETURNS」でSBKに対する認識が完全にかわってしまいました。今後の活躍もとても楽しみです。

評価:
「ZOMBIE BEST」★★★★
「RETURNS」★★★★★

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2009年1月19日 (月)

デビュー作超えられず

Title:Best Angel for the Pianist-SUEMITSU&THE SUEMITH 05-08-
Musician:SUEMITSU&THE SUEMITH

Best Angle for the Pianist-SUEMITSU&THE SUEMITH 05-08-

SUEMITSU&THE SUEMITHといえば、デビュー当初、個人的にはまりまくってしまい、メジャーデビュー作「Man Here Plays The Piano」を一時期毎日のように聴きまくっていました。

しかしその後、アルバムがリリースされるごとに、残念ながら私の彼に対する熱は徐々に醒めていきました。その最大の理由は楽曲のバリエーションの少なさ。「ピアノ・エモ」ともいうべきテンポのよいピアノが心地よいポップスなのですが、ピアノの音色や、楽曲のテンポの良さなどに頼りがち。似たような楽曲が並んでしまい、どうもデビュー作を超える出来の作品には出逢えませんでした。

レコード会社や事務所も、デビュー当初からドラマタイアップや人気アニメのテーマ曲など、かなり「売ってきた」のですが、残念ながら、いまひとつブレイクにはむすびつかず。2ndアルバム「The Piano It's Me」の最高位18位という記録が、残念ながら(今のところの)自身最高位となってしまいました。

そして、残念ながら、このベスト盤を最後に、レコード会社と所属事務所から離れることに。デビュー当初、はまっていた身としてはとても残念なニュースなのですが・・・。ただ、あらためてベスト盤で彼の過去の作品を通して聴くと、いまひとつブレイクしきれなかったのは仕方ないのかなぁ、という印象を抱いてしまいました。

結局、最大の理由は前にも書いたとおり、楽曲のバリエーションの少なさ。デビューアルバムに収録されていた「Irony」「Arabesque」の出来があまりにも素晴らしい反面、その後リリースされた楽曲は、これらの作品の縮小再生産になってしまった部分が否めません。

「ピアノ」って楽器は、その音色だけで人をひきつけられるだけのパワーを持っているだけに、メロディー自体が少々弱くても、テンポの良さで押し切れちゃう部分があると思うんです。デビュー当初こそ、メロディーをきちんと作りこんできたのに、その後、ピアノの特性に頼りすぎて、メロディー自体の作りこみが弱くなってしまったのかなぁ。

デビュー作の作品をドラマタイアップやアニメタイアップに持ってこれれば、もうちょっとブレイクできたかもしれないんですけどね(ただ、それでも一発屋に終っていた可能性が高いけど)。残念な限り。新たなレコード会社と事務所で、再起を期待したいところです。

評価:★★★★

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2009年1月18日 (日)

77台のドラムス

Title:77 BOADRUM
Musician:BOREDOMS

77 BOADRUM(DVD付)

2007年7月7日、ニューヨークのブルックリン橋のたもとでおこなわれた、ボアダムスのメンバーを中心に、77台(!)のドラムスを並べて行われたライブの模様を収録したCD+DVD。アイディアだけでも圧巻の、その「音」の模様がCDでは約100分にわたって収録されています。

絶え間なく続く、ドラムスの迫力に、ただただ圧巻の1枚。

ある意味「アイディア勝負」の部分があって、「ここまでやられたら何も言えないよ・・・」みたいな、ある種「いっちゃっている」すごさみたいなものを感じられるのですが、ただ、77台のドラムスが鳴っているその世界って、不思議なもので、ある種の均衡がなりたって、「音楽」として成立しているんですよね。

特に後半以降、コーラスが入っていたり、ドラムス以外の音が入っていたり、より「音楽」として成り立たせようとしている部分が見受けられるのですが、しかし、77台のドラムスがただ鳴り響いている瞬間の方が、音の羅列の中でトリップできるような快感を味わうことが出来ました。

生で聴いたらすごかったんだろうなぁ・・・と思いつつ、不思議な音世界を体験できる作品です。

ただ、DVD付とはいえ、7,777円の定価はどう考えても高すぎると思うんですが・・・。評価のマイナス1は少々時代錯誤的な価格設定に。それだけが少々残念です。

評価:★★★★


ほかに聴いたアルバム

ミュージック/板尾創路

あの板尾創路が、銀杏BOYZの峯田と組んでリリースした5曲入りのミニアルバム。メロディーは至って正統派のポップスなのですが、歌詞の世界がとにかくシュール。タイトルで大体内容が想像できる(笑)「陰部第三高等学校校歌」やら「ホテル住まいの小学生」やら「砂渡し爺」やら・・・。

あまりにも独特の世界観で、好き嫌いは明確にわかれそう。正直言うと、その不条理な世界観は、個人的にはいまひとつピンと来ませんでした。ただ、amazonレビューでも絶賛されているみたいに、壺にはまる人にはたまらないのかも。下の評価はあくまで私個人の感想。人によっては最高傑作・・・かもしれません。

評価:★★★

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2009年1月17日 (土)

ユーモアたっぷり

Title:俺たちは真心だ!
Musician:真心ブラザーズ

俺たちは真心だ!

ジャケット写真からして、70年代あたりのテレビドラマを思い出させるユーモアセンスあふれる写真なのですが、真心の新作は、まさしくユーモアセンスあふれるアルバム。その度量の広さは、彼らの実力を感じさせるには十分な内容となっています。

桜井秀俊がM.C.Sakuと名乗ってラップに挑戦した「M.C.Sakuの今夜はラップでパーティー」に、ハードロック風の「戦車でバカがやってくる」「ノーメル賞ブギ」は、バラクーダの「日本全国酒飲み音頭」を思い起こさせるような昔風のコミックソングですし、「真心のシビレ節」あたりはPerfumeからの影響でしょうか?

その後も、そのまんま70年代フォークの「色」や、ベンチャーズ風のインストロック「ハワイに行きたい」。さらに「Swan on the corner」ではヒューマンビートボックスと、時代を問わない音楽性が楽しめる、実にユニークなナンバーになっています。

あまりにもユニークすぎて、アルバム1本を貫く軸がないのと、コアとなるような曲がないのですが、ただ、それはそれで1つ1つの曲がそれぞれ主張している、というのがこの作品の特徴でしょうか。

遊び心たっぷりで、まず何より「音楽で楽しもう」というスタンスを感じられる作品。ある意味、こういう作品は彼らだからこそ出来るんでしょうな。真心らしさが存分に楽しめる傑作です。

評価:★★★★★

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2009年1月16日 (金)

美声相変わらず

Title:静夜~オムニバス・ラブソングス~
Musician:佐藤竹善

静夜~オムニバス・ラブソングス~

ボーカリストとして、その「声」だけで勝っているな、と感じるボーカリストは数多くいます。ボーカリストって、「上手い」という以上に、声が特徴的かどうかで勝敗をわけたりするんですよね。変に無色透明なボーカルよりも、嫌いな人があらわれても、癖が多いボーカリストの方が、生き残ったりして。

佐藤竹善に関しては、完全にその「声」で圧勝しています。一度聴いたらわすれられない、爽やかな、透き通るような、(言い過ぎかもしれないけど)宝石のようなその声。さらに彼の場合、声が特徴的にも関わらず、癖がないため、余計、多くのファンを引き寄せることが出来ます。

さらに彼の場合は、プラスしてボーカリストとして必要な、声量も表現力も併せ持っているわけですから、かなわないですよね。そんな彼は、ボーカリストとしての実力を存分に発揮しているカバーアルバムを多く発売しています。で、本作はそのうちラブソングをメインに、オリジナル曲もからめて集めたベストアルバムです。

個人的には、特に切なく歌い上げる「雪の華」のカバーが絶品だったなぁ。セルフカバーでリメイクした「Coloveration~the spirit of love」も、原曲とは雰囲気が異なっていて、なかなかよかったです。

耳なじみのあるヒット曲のカバーも多く収録されているため、万人に勧めやすいアルバムだと思います。佐藤竹善のボーカルの魅力を是非このアルバムで味わってみてください。

評価:★★★★★

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2009年1月15日 (木)

暗い時代だからこそミッチーを!

Title:RAINBOW-MAN
Musician:及川光博

RAINBOW-MAN

リーマンショック、サブプライム問題、派遣切り、株価暴落・・・昨年後半から今なお、暗いニュースが世の中を覆っています。未来に対して漠然とした不安をかかえる今日この頃。だからこそ、世の中を明るくしたい!・・・・・・彼がそう思ったかどうかは定かではありません。しかし、ミッチーの最新アルバム「RAINBOW-MAN」は、とことん聴いていて明るくハッピーになれる曲がつまっています!!!

1曲こそ、なにか中田ヤスタカサウンドに影響されたかのような、今風のエレクトロポップスからスタートし、少々「露骨すぎるんじゃないのか??」と心配になってしまったのですが、その後は、底抜けに明るいポップソングが続き、どんどんワクワクさせられます。

特にユーモアで明るくあったのが、小西康陽が楽曲を提供した「ザッツ・エンタテインメント。」で、とことん前向きのラブソング。特に、途中、子供たちのコーラスによって歌われる

「たとえ何が起きても  ハッピーエンドです。
きっとうまく行くはず ハッピーエンドです。」

(「ザッツ・エンタテインメント。」より 作詞 小西康陽)

なんてフレーズは、この暗い世の中だからこそ、ラブソングという枠を超えて、心に響いてくるようです。

その後も、歌詞がユニークなメタル調の「ポン酢・ポンザー・ポンゼスト」みたいなユーモアたっぷりのナンバー(歌詞の内容はタイトルから押して知るべしです(笑))や、じっくりとミッチー節を聴かせる「運命のひと」などと続き、ラスト「Sparkling Girl」は、ミッチーらしい王道のファンクナンバーで締めくくってくれます。

エレクトロポップにファンクにメタルに聴かせるナンバーに、わずか7曲のミニアルバムですが、ミッチーらしさを随所にちらばめた作品になっていました。本当に聴いているだけで楽しくなってくるナンバー。この暗い時代だからこそ、ミッチーを!!このアルバムを聴いて、明るくなりましょう!

評価:★★★★★


ほかに聴いたアルバム

DESTROY THE DESTRUCTION-mash up&remixes-/WAGDUG FUTURISTIC UNITY

WAGDUG FUTURISTIC UNITYの楽曲をリミックス&マッシュアップした企画盤。うーん、リミックスアルバムなのですが、イメージとしてはオリジナルアルバムと変わらないなぁ。

爆音の連続+ポップなメロディーで、直感的な快感は得られるのですが、サウンドとしての幅に物足りなさを感じてしまいます。聴いている最中は楽しめるのですが、後にあまり残らない、といった感じですね。

評価:★★★

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2009年1月14日 (水)

期待の新人バンドが本格的にブレイク!

今週のシングルチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/js/w/

新春2回目のヒットチャート。今週も紅白の影響をまだ引きずりながらも、新譜も徐々に増えてきたチャートとなりました。

そんな中で、今週は、期待の新人バンド2組の新作がチャート上位にランクインし、音楽ファンを驚かせています。

まずはBase Ball Bear

前作「changes」でもチャート10位にランクインしていましたが、この時はアニメタイアップの要素が強く、「本格的ブレイク」とは言い難い状況でした。しかし、新作「LOVE MATHMATICS」は、テレビ東京系「JAPAN COUNTDOWN」テーマ曲というタイアップながらも、なんと今週、シングルチャート5位にランクインしました!

また、インディーズ時代の曲を収録したアルバム「完全版『バンドBについて』」も、企画盤ながらもなんとアルバムチャート10位にランクイン!どちらも決して「売り」を狙ったような内容ではないながらも、この好順位。これで完全にブレイクといっていいでしょう。

そしてもう1組は・・・・・・(以下、アルバムチャートへ続く)。

さて、シングルチャートで1位を獲得したのがタッキーこと滝沢秀明の初ソロシングル「愛・革命」でした。初動5万7千枚。タッキー&翼名義の前作「恋詩-コイウタ-」は初動6万8千枚だったので、ソロになって微減といった感じでしょうか。本人作詞作曲の意欲作なのですが、ジャニーズ側の売り出しの割りには、いまひとつCDの売上が伸びませんね。

以下、3位にレミオロメン「夢の蕾」、4位THE ポッシボー「幸せの形」、7位にキュンキュンアイドリング!!!バンバンアイドリング!!!「ベタな失恋~渋谷に降る雪」が、それぞれ初登場でランクインしています。

そして今週も続く紅白効果。秋元順子「愛のままで・・・」が、今週はついに2位にランクアップ!ついに1位目前となりました・・・が、来週は新年初の新譜ラッシュが襲ってきそうなので1位は厳しいか??それとも・・・。

また、アンジェラ・アキ「手紙~拝啓 十五の君へ~」が先週16位から10位にランクアップし、ベスト10に返り咲いています。こちらも紅白で多くのリスナーのハートをつかんだか?さらなるロングヒットも期待できそうです。


今週のアルバムチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/ja/

(シングルチャートからの続き)・・・なんと、相対性理論「ハイファイ新書」が7位にランクイン!前作「シフォン主義」が一部で話題となったバンドなのですが、新作がまさかのベスト10ヒットです。

しかしここ最近、本当にちょっと火がつくと、一気にブレイクしちゃいますよね。いいバンドがどんどんチャート上位に来て、世間の注目を集めるのはうれしい反面、ヒットの敷居が低くなったというのは、少々複雑な心境も。ただ、Base Ball Bearも相対性理論も実力のあるバンドなのは間違いないと思うだけに、ヒットに左右されずに今後もさらなる名曲を生み出してほしいところです。

アルバムチャート1位は先週2位の、EXILE「EXILE BALLAD BEST」が1位に返り咲き。売上を伸ばしています。

また、先週23位から、オムニバスアルバム「V.I.P.-ホット・R&B/ヒップホップ・トラックス-ベストミックス」が8位に一気にランクアップ。タイトル通り、R&BやHIP HOPのヒットチューンを集めたオムニバス「V.I.P.」シリーズの、これまたベスト盤。発売日の関係で先週は出遅れたのですが、今週、見事にベスト10入りしてきました。

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2009年1月13日 (火)

爽やかなインストポップ

Title:ホニャララ
Musician:SAKEROCK

ホニャララ

「晴れ渡る青空のような、爽やかなインストポップ」

SAKEROCKのニューアルバムは、まさにそんな表現がピッタリと来るような、爽やかなポップソングでした。

基本的に、リズム隊のギター、ベース、ドラムスにのせてトロンボーンでメロディーを奏でるシンプルな構成。そこにマリンバが印象的な美しい音色をのせたり、シンセの音を効果的に載せてきたりしています。

シンプルなだけに、メロディーやリズムがしっかりと伝わってくるんですよね。それも、楽しいポップなメロディーラインだから、とても印象に残ります。インストポップでありながら、メロディーからは「歌心」も感じられ、ライブだと一緒に踊れそうだなぁ、と感じながらも、しっかりと聴き入ってしまうような、そんなメロディーが多く演奏されています。

「爽やか」といっても、決してコンビニのBGMみたいに、薬にも毒にもならないようなインストポップではありません。爽やかな中にも、個々の楽器がいろいろと自己主張を繰り広げています。そんな個々のメンバーの主張が、メロディーの「歌心」につながっているのかもしれません。

また、トロンボーンにミュートをかぶせた音の表現がとてもユーモラス。特に、ストリングスとミュートをかぶせたトロンボーンを競演させた「におい」などは、インストながらもユーモアをたっぷり感じられる作品で、タイトル通り、なにか「におい」が漂ってきそうな(笑)作品でした。

「インストだから・・・」なんて忌避するのがもったいない。文句なしに最上級のポップスアルバムです。とても楽しく、踊れて、でもどこかしんみりとしてしまうようなアルバムでした。

評価:★★★★★

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2009年1月12日 (月)

兄弟仲良く

Title:KIRINJI 19982008 10th Anniversary Celebration
Musician:キリンジ

KIRINJI 19982008 10th Anniversary Celebration

デビュー10周年でリリースされた、集大成的なベストアルバム。2枚組になっていて、1枚目は堀込泰行の、2枚目は堀込高樹の作品が収録されていて、兄弟の作品を比較できるような内容になっています。

具体的かつやわらかな文体の多い堀込泰行作品に対して、抽象的かつ、堅い文体での表現で、独特の作風を作り上げている堀込高樹作品という対比・・・という特徴を2枚組のアルバムからは感じることが出来ます・・・が、正直、そうやって強調するほどの差異は意外となく、どちらも同じ「キリンジらしさ」を曲に出そうとしているんだなぁ、ということを感じます。

ここらへん、両者、あえて必要以上に差を出さない、ということなのでしょうか?ただ、通して聴くと、やはり具体的な物語性がある作品は、泰行氏の方が上手く表現しているし、抽象的な作品は高樹氏の作品の方が印象深いと思うんですが。

文句なしの名曲、傑作揃いのベスト盤。キリンジを知るための最初のアルバムとしても最適だと思います。キリンジって、そこそこ知名度はあがってきているけど、まだまだ知る人ぞ知る的側面も大きいんだよなぁ・・・是非ともこのアルバムで、稀代のポップス職人キリンジの作品に触れてみてください!

評価:★★★★★

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2009年1月11日 (日)

ロックの未来、模索中

Title:Dear Science
Musician:TV On The Radio

Dear Science

「ロックは死んだ」・・・はっきりいってかなり陳腐な言い回しで、ジョン・ライドンをはじめ、こういう発言がなされて久しいのですが、ここ最近、「ロック」というジャンルがひとつの行き詰まりをみせているような印象を受けます。

グランジムーブメントははるか昔。ラップ・ロックというジャンルも一息つき、エレクトロニカ、ポストロックという流れも、結局は一部の音楽マニアに受けたという領域にすぎず。次につながるロックの新しい流れというのを、今のシーンは提示できていません。

話はかわって私事。年末から年始にかけて、新譜がほとんど発売されていない状況が続いているのですが、この隙に(?)、2008年に評価の高いアルバムで未聴の作品をあさりまくっています。

そんな中、聴いてみたのがこの作品。発売当初も気になって、聴こうかどうか迷ったのですが、本作。で、聴いてみて、良くも悪くも話題になっている理由を強烈に感じることが出来ました。ぶっちゃけていうと、「評論家筋や音楽マニア系の受けがよさそうな作品だなぁ」と感じたからです。

ロックというカテゴライズをされているのですが、とにかくジャンルレスなのが特徴的。ロックが主軸になっているのでしょうが、エレクトロニカ風の電子音ながらも4つ打ちのリズムがダンスミュージックを意図しているようにも感じる「Crying」やら、ラップを取り入れ、HIP HOPからの影響を感じる「Dancing Choose」やら、テクノの影響を感じる「Golden Age」やら、メロディーをじっくりと聴かせて、AORなんていうジャンルすら頭に浮かぶ「Family Tree」やら・・・

アルバム全体としては、ブリストルサウンドからの影響やら、フリージャズやらといった言葉も出てくるのかもしれませんが、とにかく、ありとあらゆるジャンルをぶちまけた感じ。しかし、必要以上に頭でっかちにならず、そこにポップという要素を強く加えることによって、聴きやすい内容に仕上がっています。ちょっと意地悪な言い方をしちゃうと、この手の「新しい雰囲気があるけどポップな音」って、評論化筋や音楽マニア受けがいいんだよなぁ。ま、人のことはいえないけど(^^;;

で、話は冒頭に戻って。

意図しているのか意図していないのかはわからないのですが、彼らは今、様々なジャンルを取り込むことによって、ロックの未来を模索しているように感じました。

もともと「ロック」というジャンル自体、R&Bとカントリーの融合から生まれ、その後もジャズやらクラッシックやらレゲエやらHIP HOPやら、様々なジャンルを飲み込んで今に至っています。

しかし、様々なジャンルを飲み込んでしまった今、ロックは行き詰まりを見せています。そしてそんな中、ロックが次に何を飲み込めばロックはさらなる進化を迎えるのか、このアルバムで探しているようにも感じました。

現段階では、正直、まだ次の一歩は発見できていないように感じます。なにより「ジャンルレスでごちゃまぜ」と感じてしまう点が、まだ、ロックの新たな進化形として体系化していない証拠でしょう。

ただ、新たなジャンルを産み出すような、混沌とした雰囲気の中から、一種のパワーを感じました。「評論家筋受けする」なんて皮肉めいた書き方をしましたが、素直にお勧めできるアルバムなのは間違いないでしょう。とりあえず、チェックしておきたい1枚です。

評価:★★★★★

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2009年1月10日 (土)

王者の貫禄??

Title:Prospekt's March
Musician:Coldplay

Prospekt's March

昨年リリースされた「Viva La Vida Or Death And All His Friends」が売上、評価共に絶好調なColdplayが早くもリリースしたミニアルバム・・・なのですが、ミュージシャン側の意図としては、あくまでも「Viva La Vida」の続編的扱いだそうで、このアルバムも、単品としては全世界25万枚の限定発売。今後は、「Viva La Vida」と1セットとして売っていくそうです。

アルバム「Viva La Vida~」も文句なしに素晴らしい作品だったのですが、この作品も、その続編として、勝るとも劣らない素晴らしい内容になっています。

基本的には、序盤、アコースティックなサウンドで控えめにスタートし、その後、徐々に音数を増やしていき、盛り上がっていくというスタイル。ピアノやストリングスなどを大胆に導入したそのサウンドは、まるで夢の世界のよう。この盛り上げ方にはある種の「わかりやすさ」もあって、実にリスナーの壺をついたサウンド、メロディーになっています。

また、この作品でおもしろいのは、Jay-Zとコラボレートした「Lost+」で、HIP HOPとコラボレートすることにより、Coldplayの音楽の世界をより広げています。こういう挑戦精神があるからこそ、今のColdplayの人気につながっているのかもしれません。

「Viva La Vida~」を聴いた方は、まず聴いておくべき作品。「Viva La Vida~」をまだ聴いていない方は、既にセットでの販売もはじまっているみたいなので、本作とセットにしたアルバムを是非とも聴いてみてください。

ある意味、Coldplayが、さらに上の段階へ進化した・・・大げさな言い方かもしれませんが、そうとも感じてしまったミニアルバムでした。

評価:★★★★★

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はじまりと終わり(?)

まずは最近話題のニュース。

ユニコーン復活!
http://www.uc2009.jp/

バンドの復活が最近相次いでいるけど、X JAPANとか米米CLUBとか、どー考えてもソロ活動が上手くいっていない人たちばかりで、ユニコーンみたいに、ソロで成功しているバンドが、活動を再開するケースは珍しいかも。

でも、正直言って複雑な気分で手放しには喜べないんですよね。中途半端にノスタルジックだけで復帰するのって、すごく後ろ向きな選択だと思うし、なにより、80年代~90年代に一世を風靡したバンドの再結成に、ヒットシーンの活性化を頼るのって、すごく不健全な傾向だと思います。

ただ、テレビとかで流れていた先行シングルが、曲といいPVの出来といい、非常にいいんだよねぇ~。復帰が複雑という心境である一方、純粋にアルバムは楽しみだったりはします。

一方・・・

CHAGE&ASKA解散!

・・・というニュースが入ってきたかと思ったら、公式サイトでは報道の内容を否定しましたね。

でも、そういう話はあったんじゃないかな、多分。「活動休止」という話を拡大解釈されたか、それか、切りのいいところで発表しようと考えていたら、マスコミに先にすっぱ抜かれちゃったって感じで。なんとな~く、解散ではなく「無期限の活動休止」という形で発表されそうな予感が・・・。

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2009年1月 9日 (金)

「あの曲」は未収録・・・(T_T)

Title:CAN YOU COLLABORATE?~best collaboration songs&music clips~
Musician:スチャダラパー

CAN YOU COLLABORATE?~best collaboration songs&music clips~(DVD付)

スチャダラパーが他のミュージシャンと組んだコラボレーション曲を集めた2枚組のCDに、PV集のDVDを加えた企画盤。スチャダラが、数々のミュージシャンたちと組んだ曲が数多く収録されている、のですが・・・・・・

残念ながら、小沢健二との「今夜はブギー・バック」は収録されていません(T_T)

一応、THE HELLO WORKS名義でハナレグミと組んでカバーしたバージョンは収録されていて、こちらのバージョンも悪くはないのですが、

やはり90年代を感じる、あの名コラボを収録してほしかったなぁ・・・。

オザケン本人が許可しなかったのかなぁ・・・残念です。

しかし、「ブギー・バック」以外にも名曲・珍曲(?)が多い彼らのコラボレート作。どの曲にも共通しているのは、他のミュージシャンへの客演として参加している曲に関しては、あくまでも客演として曲に溶け込んでいるんですよね。

スチャダラパー自体、個性の強いミュージシャンですし、MCボーズもスチャダラアニも、個性的な声を持ったラッパーなのですが、状況に応じたプレイが出来るからこそ、客演として招かれることが多いのではないでしょうか。

曲はHIP HOPメインながらも、テクノやR&B、メタル風の曲(まあ、正統派というよりもメタルのパロディーっぽいですが)もあり、ユニーク。あくまでもメインとなるミュージシャンの色を前に出しているため、アルバムとしての統一感は悪いものの、それはそれ。様々な作風の曲に最後まで飽きることなく楽しめました。

余談。アルファと電気グルーヴとのコラボ曲がそれぞれおさめられているのですが、同じテクノ系ながらも並べて聴いてしまうと、差がはっきりしちゃってますね。電グルの曲のトラック、個性的でひきこまれます。アルファには悪いけど、実力の差を感じてしまうなぁ・・・(^^;;

評価:★★★★★

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2009年1月 8日 (木)

懐かしさも感じます

Title:Glasvegas
Musician:Glasvegas

Glasvegas

「アラン・マッギー絶賛」というあおり文句と、パッと聴き、まんまジザメリのシューゲイザーサウンドに、以前から気になっていたのですが、ようやく聴いてみました。最近話題のグラスゴー出身の4人組ロックバンド。

いやもうホントに、アラン・マッギーってこの手の音が好きなんだなぁ、とよくわかるサウンド。サウンドは、そのまんま80年代~90年代のシューゲイザー系サウンド。それも、The Jesus And Mary Chainそのまんまの雰囲気がアルバムを通じて感じられました。

ただジザメリが、特にシューゲイザーの傑作「PSYCHO CANDY」では、甘美なノイズの中に溶け込みそうな、甘くポップなメロディーラインが特徴的だったのに対して、彼らは、ノイズこそ甘美なれど、メロディーはむしろ甘いノイズに飲み込まれないように主張する、意外と骨太のメロディーを書いていました。

また、特に特徴的だったのが終盤。ベートーベンの「月光」をバックにボーカルの語りが入る「Stabbed」から雰囲気が変わり、メロディーをしっかりと聴かせる「S.A.D.Light」を経てラストの「Ice Cream Van」への流れが真骨頂。ラストの「Ice Cream Van」は、それまでの楽曲にない荘厳さをかもし出していて、シューゲイザー以上に教会音楽の影響すら感じました。

ジザメリ、マイブラなどシューゲイザー大好きの私には、文句なく壺だったアルバムでした。ただ・・・それでも既存のシューゲイザーの焼き直しという枠組みからはちょっと出ていなかったなぁ。ラスト3曲の流れみたいなものをベースに、Glasvegas独特のサウンドをもっと表に出してこればおもしろいのかもしれないけど・・・。

この手のバンドは、1枚絶賛されてもなかなかその後が続かないんだよなぁ。2作目が勝負ですね。

評価:★★★★★

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2009年1月 7日 (水)

紅白効果

今週のシングルチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/js/w/

あけましておめでとうございます。というわけで、新年1発目のチャートは例年通り、年末のテレビ番組-特に紅白の影響に、年末年始で新譜がほとんどない、という傾向が加わって、2008年のヒット曲が多くランクアップしてきたチャートとなりました。

ベスト10圏内では・・・

4位→3位 秋元順子「愛のままで・・・」
7位→6位 平原綾香「ノクターン」
15位→10位 矢島美容室「ニホンノミカタ-ネバダカラキマシタ」

の3曲がランクアップしています。

特に秋元順子は史上最年長のトップ3入りだそうです。「団塊世代の星」と言われているそうなのですが、演歌とも違う「昔の歌謡曲」というスタンスが、今時のJ-POPは馴染めないけど、かといって演歌も馴染めないという層にピッタリはまったのでしょうか?

デイリーチャートでは既に1位を獲得しており、まだまだロングヒットが続きそう。来週あたり、ひょっとしたら1位という可能性がありそうです。

以下。秋元順子のヒットで感じたことをつらつらと書いていたら、長くなってしまったので、別項としました。よかったら読んでやってくださいまし。

ちなみに興味深いのが、10位にランクアップしてきた矢島美容室。ご存知とんねるず+DJ OZMAのユニットなのですが、当然(笑)紅白には出ていません。でも、ロングヒットの兆しがあるんですよね。曲の評判も結構いいみたいなので、今後もヒットが続いていきそうです。

以上、紅白効果のランクアップ組・・・思ったより少ないなぁ。でも、ベスト10以下やデイリーチャートでは、紅白効果と思われる曲のランクアップ傾向はまだ見られます。来週あたり、ベスト10返り咲き組が増えるかも。

で。ようやく今週の1位。倖田來未「stay with me」でした。

初動5万8千枚で、前作「MOON」の初動6万6千枚に比べて、微減・・・といいたいけど、これ、2週間の集計だよね??これって、前作に比べて大幅減なのでは??

以下、初登場3曲はいずれもアニメ系。7位シェリル・ノーム、ボビー・マルゴ「シェリルの宇宙兄弟船など。」と8位ランカ・リーwithボビー・マルゴ「ランカとボビーのSMS小隊の歌など。」は、いずれもアニメ「マクロスF」のアニメソング。9位Kalafina「fairytale」は、アニメ映画「空の境界」主題歌となっています。


今週のアルバムチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/ja/

今週1位は、なんといきものがかりのニューアルバム「My Song Your Song」が獲得しました。派手な大ヒットこそないものの、確実にファンを獲得し、ついにチャート1位に輝きました。ある意味、いい意味でひねりのない、ストレートでスタンダードなガールズポップだからこそ、幅広い支持を集めた、ということでしょうか?

予想以上に好調だったのがいきものがかりだったに対して、予想外に不調だったのがGIRL NEXT DOORのデビュー作「GIRL NEXT DOOR」。EXILEのベストにも負け、3位初登場となりました。まあ、デビュー作で初動17万枚売っているので、不調といってしまうのも申し訳ないのですが、avexが社運をかけて、徹底的にプロモーションをかけ、紅白にレコ大に出ずっぱりだった結果としては・・・・・・。まあ、前にも書いたのですが、「社運をかけた」ミュージシャンの売り方が、10年以上前の小室系や、ELTあたりが売れてきた頃の手法と全く変わらないというあたり、東証1部の会社として、avexは正直どうなの??と思ってしまうのですが。

アルバムチャート初登場ラスト。10位にオムニバスアルバム「クライマッスク 80's BLUE」がランクイン。タイトルの通り、80年代のヒット曲のオムニバスアルバムで、同シリーズで「YELLOW」も同時発売。こちらは今週、12位にランクインしています。

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秋元順子のヒットに思う。

ヒットチャートで紹介したとおり、秋元順子の曲がロングヒットを記録しています。

で、この手の曲がヒットすると、必ず出ている論調が

「だから、レコード会社は、もっと30代や40代以上の大人に受け入れられる曲に力を入れるべきだ」

という意見。確かにわかる気はします。特に90年代のメガヒット時代以降、10代後半から20代前半にヒット曲を頼りすぎるイビツな構造が続いているように感じます。

ただ、レコード会社側からすると、おそらく、この手の「大人に受け入れられる曲」ってのは、普通、口コミベースでロングヒットしていくのが常なので、いくら売れるかの数字が読みにくいんでしょうね。

逆に例えばジャニーズ系などは極端な例なのですが、若者向けの曲って、ミュージシャン自身にファンがついているから、大ヒットとはいかなくても数字が読みやすい。また、初動が大きいだけに、結局のところ、売上も大きくなってしまう。だからこそ、結果的に数字が読みやすいミュージシャンにばかり力を入れてしまうんでしょう。

昨年、あれだけポニョやジェロがロングヒットを飛ばしても、結局年間1位は初動で大半を稼いだ嵐だったのが象徴的なのですが・・・。そのため、「大人向け」といっても、結局は「Around 40」やら「R35」やらといった数字が簡単に取りやすい過去のヒット曲を集めたコンピレーションに頼らざるを得ないのでしょう。

また、「大人向けの音楽に力を入れるべき」という意見に、個人的には半分しか賛成できません。

確かに、少子高齢化の現在、10代20代よりも、購買力があり絶対的な人数が多い30代40代以上にターゲットを向けるという選択肢は、ヒットシーンを盛り上げるという意味では間違いないと思います。

ただ、それはあくまでも「ビジネス」の話。

ポピュラーミュージックというのは、必ず若者世代から新しいムーブメントが生まれています。

ビートルズ、ピストルズ、ニルヴァナ、GS、フォーク、パンク、HIP HOP・・・すべて若者文化から生まれています。「大人向けの音楽」というのは、AORしかり演歌しかり、曲の良し悪しは別として、文化としては行き止まりに近いものがあります。

大人になれば当然仕事も忙しく、いろいろな音楽に触れられなくなります。また、残念ながら年をとると保守的になり、新しい音を受け入れられなくなります。だからどうしても「大人向け」の音楽というのは、保守的な、既存の音楽を再構築したものになってしまいます。

一方、「新しい音楽」は「大人たち」にはなかなか受け入れられません。実際、ビートルズにしろフォークにしろHIP HOPにしろ、出てきた頃は「良識ある大人たち」には、全く受け入れられませんでした。(HIP HOPは今も?)

そして、あくまでも長い目でみて、ヒットシーンを活性化させるのは、新しい音なのです。いままで聴いたことないような音楽がシーンを活性化させ、新たな音楽ファンを産んでいくのです。

だから、30代以上の世代にターゲットを絞った楽曲を売り込むのは悪くはないと思います。しかし、あくまでもヒット曲の中心には若い世代の支持を得るような「今の音」が鳴っていなければ、長期的にはポップス文化は衰退してしまうと思います。だからこそ「大人向けの曲を」という意見には私は半分しか賛同できません。

むしろシーンが停滞している今、本当に求められているのは、「良識ある大人」が眉をひそめるような刺激的な新しい音楽かもしれません。

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2009年1月 6日 (火)

もはやスタンダードナンバー

Title:スタジオジブリの歌

スタジオジブリの歌

今回はいつも紹介するのとは、少々趣向が異なるのですが・・・。

ご存知国民的人気を誇る、スタジオジブリ制作のアニメにつかわれた楽曲を集めた、まさに「スタジオジブリのベストアルバム」。少々意地悪な見方をしちゃうと、「崖の上のポニョ」のヒットに便乗してリリースしたか?もちろん「ポニョ」もしっかり収録されています。

ジブリソングとしてすっかりおなじみのナンバーが数多く収録されています。特に「となりのトトロ」に使われた「さんぽ」「となりのトトロ」なんかは、もう既にスタンダードナンバーの領域ですね。おそらく、誰もが一度は耳にしたことある曲だと思います。

一方、「トトロ」のような、アニメのためにつくられた曲もある一方で、ユーミンの「ルージュの伝言」やCHAGE&ASKAの「On Your Mark」のように、ジブリアニメに跡付けで採用されたような曲や、矢野顕子の「ひとりぼっちはやめた」やつじあやのの「かぜになる」のように、アニメとの紐付けが弱く、独立したポップスソングとして楽しめる曲も多く収録されて・・・・・・というか、こちらの方が多数派ですね(^^;;

そのため、アルバム全体として、アニメソング集として映画を思い出しながら楽しめる一方で、純粋な、そして上質なポップスのオムニバスとしても楽しめるアルバムになっています。

ジブリファンならずとも、ジブリソング目当てではないポップスファンでも楽しめるアルバムだと思います。こういう音楽まで手を抜かず、上質なポップソングを採用するあたりが、ジブリの映画の完成度を高めているんでしょうね。

評価:★★★★★

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2009年1月 5日 (月)

聴かせて笑わせて踊らせる

Title:SCRAP&BUILD
Musician:SEAMO

SCRAP & BUILD

SEAMOって、しっかりと聴かせる曲もあれば、アップテンポのライブ向けの踊らせる曲もあって、それでいて笑わせるユニークなコミックソングもあって・・・本当に幅広いバランス感覚のあるミュージシャンですよね~。

このアルバムでも、スウィートなポップスである「Kiss Kiss Kiss」や、ピアノが印象的なポップスナンバーの「そばに~たいせつなひと~」のように、HIP HOPというよりもポップスの要素が強く、「聴かせる」曲を披露したかと思えば、ライブでのコール&レスポンズを意識している「Girl Is Mine」みたいなアップテンポなナンバーもあります。かと思えば、途中、ユニークなコント風のやり取りから、所属事務所の住所をただ歌っただけの「tbp」へなだれ込むユーモラスな展開もあったりと、バランスが取れた内容になっています。

SEAMOというミュージシャンのイメージとしては、本格的なHIP HOPというよりも「ヒップ・ポップ」というイメージが強いかもしれません。以前に発売されたカップリング集では、意外と硬派な側面を見せていましたが、本作では、どちらかというとイメージ通り、ポップな側面が前に出ていました。

しかし、彼の作品には、本格派だの売れ線だのごちゃごちゃ言う連中を黙らせるだけのポピュラリティーを感じます。とにかく聴いていて楽しいし、最後まで飽きさせません。

この作品の「SCRAP&BUILD」というタイトルはいままでの自分を壊して、新たな自分を作り直そうという気概からつくられたそうです。その気概が反映されたのか、前作「Round About」以上にポップで勢いの感じられる作品に仕上がっていました。

彼の今後への新たな一歩を感じた、そんな新作でした。

評価:★★★★★

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2009年1月 4日 (日)

やはり一度「生」で見たいなぁ。

Title:ライブ!!
Musician:ミドリ

ライブ!!

ここ最近、自分の身の回りにいろいろと変化があって、落ち着かなかった関係で、ライブからすっかり足が遠のいています。

そんな私が、今、最もライブに足を運びたいミュージシャンがミドリ。その圧倒的なライブパフォーマンスが高い評判を呼んでいるらしく、一度、ライブを見てみたいなぁ、と思っています。

本作は、ミドリ初となるライブCDで、昨年行われた日比谷野音でのライブ音源を収録したもの。当日は土砂降りという悪天候だったため、ギターを使わない、独特のライブパフォーマンスとなったそうです。

しかし、残念ながら、このライブアルバムからは、その熱気はあまり感じられませんでした。もともと、スタジオ音源でも、十分迫力のある演奏を聴かせてくれる彼女たちだけに、ライブではそれを超える熱狂を期待していました。確かにスタジオ音源と同様の熱気は感じられます。しかし、それ以上のものは、このライブアルバムからは感じられませんでした。

多分、本物のライブはこのレベルではないと思うんですけどね。それだけに、逆にますますライブを見てみたくなってしまいます。やはりライブの熱狂をそのまま音源におさめるのは難しいなぁ。

評価:★★★★

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2009年1月 3日 (土)

ベテランの余裕?

Title:LOLIPOP
Musician:カジヒデキ

LOLLIPOP

カジヒデキで最近の話題といえば、やはり「デトロイト・メタル・シティ」でしょう。漫画原作にあきらかに本人をモデルとしたキャラクターが出てきた縁で、映画版が作成された際、劇中、主人公が歌う「キモチ悪い渋谷系風の楽曲」を提供した上、本人も映画に出演しています。

その劇中の挿入歌として提供した「甘い恋人」「ラズベリー・キッス」の2曲も本作では収録されています。

しっかし、ステレオタイプな渋谷系の曲を歌わされたあげく、「キモチ悪い」だの「耳が腐る」とまで言われる扱いを受けながらも楽曲を提供し、本人が出演までしてしまっている点に、カジヒデキ本人の度量の大きさを感じて、正直、見直しました。

余談だけども、「甘い恋人」も「ラズベリー・キッス」も原作者若林公徳の作詞なのですが、ステレオタイプな渋谷系風な歌詞ながらも、ビミョーにキモチ悪い内容に仕上げていて、上手いなぁ、と思います。この歌詞のビミョーなキモチ悪さが、また逆に耳に残るんですよね・・・。

このアルバム、構成的にはインタールード的な「Half Time」を折り返し地点として、A面B面とわかれているような構成になっています。「甘い恋人」「ラズベリー・キッス」がそれぞれA面B面の1曲目に配置され、アルバム全体を引っ張っていくような構成となっています。

映画挿入歌ということもあってか、いつも以上にポップでキャッチーであることを意識したような「甘い恋人」や「ラズベリー・キッス」に引っ張られる形で、アルバム全体としてポップで耳なじむ作品が並んでいました。

どこか「ビューティフル・サンデー」を思い起こすような「いとしのファニー・ガール」や、小島麻由美とのデゥオが魅力的な「ありがとうはママンのぬくもり」あたりが典型例でしょうか。

また、「甘い恋人」「ラズベリー・キッス」が典型的な渋谷系楽曲だった影響でしょうか。それ以外の曲は、渋谷系風のポップソングという枠組みに捕らわれない自由な曲づくりをしていたように感じます。特に、打ち込みを使ったエレクトロポップ風の作風が多かったのが特徴的。「エンジェリック・シンフォニー」など、今はやりの、Perfume/中田ヤスタカあたりの影響でしょうか??

ここ最近の作品の中ではもっともポップで聴きやすく、カジヒデキの良さが表に出ていた印象を受けます。それもまた、映画への楽曲提供で、いつも以上にポップであることを意識した結果、といえるのではないでしょうか。映画への参加が、いい影響を与えたといえるでしょうね。「ラ・ブーム」のヒットの頃にファンだった方も、久しぶりに聴いてみてほしい作品です。

評価:★★★★★

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2009年1月 2日 (金)

期待の新人

Title:Umbrella
Musician:清水翔太

Umbrella

アメリカの「アポロシアター」でのアマチュアナイトで、平成生まれの日本人としてはじめて出演したり(ただし、プロモーション枠での出演だったみたいですが・・・)、10代の男性シンガーソングライターのデビュー作としては、初のベスト5ヒットとなったりと、デビュー作から様々な話題を振りまいている若干19歳のシンガーソングライターのデビュー作。平成産まれだって。若いなぁ・・・(^^;;

ただ、アルバムとしての出来に関しては、今風のR&Bをなぞった感じという程度に留まっており、決して新鮮だったり、斬新だったりする訳ではありません。R&Bがすっかり日本のチャートに浸透した今の時点では、目新しいという印象は受けません。

特に前半に関しては、「ラップ」+「メロウでポップなメロディーライン」という、いかにも今時の売れ線風の曲が並んでいて、少々興ざめ気味。ここらへんは、売るために強制されたと思いたいところなのですが、「売る」狙いが見えすぎていて、はっきりいって聴いていて辛いものがありました。

しかし一転、後半に関しては、ジャズ風なバラードで聴かせる「Rainy Day's Morning」や、アコースティックなサウンドが魅力的な「My Love」など、魅力的な彼のボーカルをしっかりと聴かせるバラードナンバーが続きます。彼の澄んだボーカルも魅力的ですし、また、しっかと聴かせるメロディーラインも心に残ります。清水翔太というミュージシャンの魅力をしっかり詰め込んだ内容になっていました。

正直、曲のバリエーションとして、「ラップを取り込んだポップス」か「バラード」かの2パターンしかなく、また、少々「売る」ための狙いが露骨に鼻につく内容になっており、少々ハイプ的な売り方も含めて、周りにコントロールされて無理やり売り出されているという印象は否めません。

ただ、その点を差し引いても、実力のあるミュージシャンなのは間違いないでしょう。まだまだ今後、表現力が課題となるボーカルといい、バリエーションを増やしていきたいソングライターとしての実力といい、乗り越えたい壁は多いものの、逆に伸びしろの多さも感じられ、それもまた、今後の彼の成長が楽しみになってくる大きな要素となっています。

今後の成長が期待のシンガーのデビュー作としては及第点といったところでしょうか。2作目3作目に期待したいところです。

評価:★★★★

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2009年1月 1日 (木)

あけましておめでとうございます!

本年も、「ゆういちの音楽研究所」をよろしくお願いしますm(_ _)m

世の中は、不況不況で世知辛い時代になってしまいましたが、せめて音楽だけは、明るく楽しい曲をたくさん聴きたいものです。

大晦日から正月にかけては、近くの温泉宿に出かけてきました。

大晦日の夜はゆっくり紅白。

ミスチルとか平井堅とか、しっかり見てきました。

なんか、ここ最近の紅白って、「痛い」応援合戦が減って、音楽だけがメインになってきましたね。まあ、前にも書いたけど、いろいろ言われているけど、難しいことを考えず、片手間にテレビを見るには、ちょうどいい番組だと思います。

ただ、今年は、これといって特筆するような目玉な出来事はなかったなぁ(^^;;

「ポニョ」はやはりよかった。久石譲のメドレーが聴けたのはよかった。

ミスチルはあの演出がしたいのと、応援等にかりだされるのが嫌だったから、別枠だったのかなぁ。

小林幸子の衣装はマンネリ気味で少々飽きた。

「おふくろさん」を解禁するのは、ちょっと早すぎるのでは?

そんな感じかな?

この3日間はのんび~りと過ごします。

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