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2008年12月21日 (日)

絶妙のバランス感覚

Title:Car Alarm
Musician:The Sea And Cake

Car Alarm

「しっかりと耳に残るメロディーを書く」ことと、「オリジナリティー」があること。どちらも実力のあるミュージシャンには欠かせない要素です。しかし、両者を両立させることは簡単ではありません。「ポップ」なメロディーにばかり頼ると、凡庸な作品になりがちですし、「オリジナリティー」は時として、楽曲をポップという言葉から遠ざけます。

しかし、その両者の要素が、絶妙のバランスで成り立っているのがこのアルバム。

・・・つーか、THE SEA AND CAKEといえば、シカゴ音響派のバンドで・・・なんてことから、小難しいイメージで聴き始めたのですが、これが大間違いでした!メロディーは全く派手さはないものの、妙に心にひっかかり、徐々にはまっていってしまいますし、次から次へと繰り広げられる音の世界は、シンプルながらも、これまた聴きこむほどに深みを感じる音になっています。

アルバムは、基本的にギターロックの作風とアコースティックな作風が交互に繰り広げられるような構成になっています。そんな中でも、比較的明るくポップな作風の「The Staircase」や、ストリングスの響きが怪しげな「Pages」、アコギのみで演奏された渋い作風の「Also Ran」など、様々な作風の曲がアルバムを彩ります。

知らず知らずに聴いていて「中毒」のようになってしまう魅力を感じるアルバム。その奥の深さは何度も聴いてみたくなります。しかしメロディーはいたってポップでシングルなので、幅広い層に聴いてほしい作品。「シカゴ音響派」「ポストロック」に高い壁を感じないで、是非とも聴いてみてほしい作品です。

評価:★★★★★


ほかに聴いた作品

ALIVE!!/Becca

なんちゃってアヴィリル・ラヴィーン。先行シングルが日本のアニメ主題歌になっていたり、妙に日本で売りに走っているんだけど、外国で売ってるの、これ??ポップで耳なじみはあって聴きやすいけど、面白みが皆無でした。

評価:★★★

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