聴きやすいクラブサウンド
Title:Contact
Musician:福富幸宏
日本のハウスシーンの雄、福富幸宏による4年ぶりのニューアルバム
ま、いわゆるクラブ系といった感じでカテゴライズされるのでしょう。このアルバムも、前半は、ミニマルサウンドをベースとしたハウスの楽曲が続き、まさにクラブのフロアで聴くのがピッタリとはまりそうな作風が続いています。
ただ、中盤以降、「歌モノ」の作品が続き、ポップスとしてもとても聴きやすい作風の楽曲が続きます。
アップテンポなダンスチューン「That Music」や、今風のR&Bチューン「Beautiful People」、ファンクテイストあふれる「Here And Now」など、決してフロア志向に留まらず、しっかりと聴かせるポップチューンが続いていきます。
一方、後半は、テクノ風の「Nesting」「A Nodal Point」に、ジャズ風の「Out of Nowhere」と続き、ラストはソウルテイストの歌モノ「Time for Change」と、ここらへんは、クロスオーバーが特徴的な彼ならでは。次から次へと違う作風の曲が続き、リスナーを楽しませてくれます。
また、これだけクロスオーバーな作風ながらも、アルバム全体としてバラバラに感じず、最後まで楽しめるのは、楽曲すべてに福富幸宏としての個性が通っているからでしょうか。それは決して前に前にと押し出されるようなアクの強いものではないのですが、必要以上にスノッブとならず、さらりとポップに楽しめる点が、このアルバムの最大の魅力に感じます。
タイトル通り、とても聴きやすい1枚。クラブ系をあまり聴かないポップリスナーでも十分楽しめる作品だと思います。
評価:★★★★★
| 固定リンク
「アルバムレビュー(邦楽)2008年」カテゴリの記事
- 堀込弟脱退!(2013.03.03)
- マイラバらしい作品(2009.12.26)
- ロックンロールの楽しさを伝える(2008.12.30)
- がんばる真夜ちゃん!(2008.12.28)
- 手堅いポップソング(2008.12.27)
コメント