各駅停車江ノ電の旅(?)
Title:サーフ ブンガク カマクラ
Musician:ASIAN KUNG-FU GENERATION
前作からわずか5ヶ月のインターバルで発売されたASIAN KUNG-FU GENERATIONの新作は、曲名がとにかくユニーク。
収録曲を順番に並べると・・・
藤沢ルーザー→鵠沼サーフ→江ノ島エスカー→腰越クライベイビー→・・・・・・
・・・と並べられても、どうユニークなのか、よほどの鉄っちゃんじゃないとわからないと思いますが、本作の曲順、江ノ電の駅を曲名にいれ、順番に並べたのだとか。
お前らはくるりか。
さて、そんな新作。ここ最近、以前と比べてポップ路線が鮮明になりましたが、本作も、以前に増してポップス路線を貫いています。
特に本作は、10曲入りのアルバムながら、わずか30分程度という長さ。テンポのよい短いポップスソングが並んでいます。普通、10曲入りのアルバムなら、1曲2曲、無駄に凝った楽曲などを入れてきそうなものですが、そこらへんの割り切りがあったからこそ、アルバム全体として最後までダレルことなくテンポの良さを保ち続けることに成功しています。
ただ一方では、「鵠沼サーフ」も「江ノ島エスカー」も、ポップでありながらも裏になっているギターが妙に歪んでいて印象的ですし、「長谷サンズ」も、Aメロの部分や間奏に不協和音を入れてくるなど、単なる耳障りのいいポップとは異なるという、彼らの主張も聴いてとることが出来ます。
ポップ路線に関しては賛否あるみたいなのですが、個人的には、ここ数作で、ASIAN KUNG-FU GENERATIONとしての独自性が、確固たるものになってきているように感じます。デビュー当初は、ナンバガをはじめとした他のミュージシャンからの影響が露骨でしたが、その後、その露骨な影響も薄れ、そしてさらに、アジカンしか出せないような「味」が、明確に出てきたように感じました。
ASIAN KUNG-FU GENERATIONのさらなる成長を感じさせます。前作とのインターバルの短さといい、ここに来て、さらに勢いが増している彼ら。今後の活躍も楽しみです。
評価:★★★★★
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コメント
ゆういちさん、こんにちは。
鋭くて熱いレビュー、いつも楽しみに読んでいます。
さて、私が運営しているサイトで、過去の名曲を振り返る投票企画を始めました。今回は1992年度/1993年度が対象です。ぜひぜひ参加してみてください。
ブログをごらんの皆さんも、よかったらぜひ参加してみてくださいね。
投稿: リスト係 | 2008年11月30日 (日) 07時54分
>リスト係さん
どうもありがとうございます!
1992年、1993年ちょうどポップスをたくさん聴き始めた頃です。懐かしいなぁ・・・。
投稿: ゆういち | 2008年11月30日 (日) 17時11分