暖かいメロディー
Title:Personal Soundtracks
Musician:槇原敬之
前作は、比較的デビュー当初を彷彿とさせるようなラヴソングが多く、個人的には久々のヒット作と感じたマッキーのアルバム。それに続く1年ぶりの新作は、「Personal Soundtracks」というタイトルといい、手書きの絵のジャケット写真といい、どこか暖かい雰囲気を感じさせますが、収録されている楽曲も、メロディーを聴かせる暖かいナンバーが多く収録されていました。
また、マッキーらしいラヴソングは本作でもしっかり健在で、恋人と2人でクルマを買うというイベントを暖かい視点で歌った「幸せはタイヤを穿いてやってくる」などはまさに王道路線。
さらに、「君の後ろ姿」などは
「振り返らないことを願いけど
一度も振り返ったことなんてない
君の後ろ姿を見送っている
笑ってしまうくらい片思いだ」
(「君の後ろ姿」より 作詞 槇原敬之)
など、まさにマッキーの本領発揮ともいえる片想いソングで、聴いているだけで胸がキュンとなってしまう名曲です。
ただ、全体としては悪くはないのですが、なにか物足りないんですよね。
いや、はっきりいって、これだけのメロディーを書いていれば、普通のミュージシャンなら十分すぎるくらいの傑作だと思います。でも、彼にはもっと上のレベルを求めてしまうんですよね・・・。
安定感はあって、1曲1曲は名曲なのですが、いまひとつインパクトが薄く、また、似たタイプの曲が多いこともあって、アルバム全体としては地味に感じてしまいます。
マッキーが好きなら聴いて損のない内容だと思います。ただ、前作のような、さらなる傑作を聴きたいなぁ、やはり。
評価:★★★★
ほかに聴いたアルバム
KING OF ZIPANG~ROAD TO KING/S-WORD
「KING」というには、いささかフツーのアルバムだよなぁ。悪くはないけど、「ヤバさ」みたいなものも感じられない、少々薄いハードコア。ポップで聴きやすい内容ではあるのですが。
評価:★★★
Blooming Harvest/dustbox
ポップで勢いのあるメロコア。テンポがよくて、あっという間に聴けて、最後まで飽きることがないけど、このタイプのバンドはよくいるんだよね。その中で、プラスアルファに欠けているような印象を受けてしまいました。
評価:★★★
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