恋愛の神様
Title:IN LOVE AGAIN
Musician:古内東子
最近、名前を見なかったなぁ、と思ったらいつのまにかavexに移籍していました。古内東子の3年ぶりとなるニューアルバム。久しぶりの新作となる本作ですが、「恋愛の神様」と呼ばれたそのライティングスキルは、いささかも衰えていません。
「今夜ベッドに就く時 あなたはどんなことを想って
思い出して眠るのでしょう その記憶の片隅でいい
長い夢の一瞬でいい、私も居たい」
(「今夜ベッドで」より 作詞 Toko Furuuchi)
と、片想いを切なく歌ったり
「何冊も呼んだ小説
何本も観た映画
たくさんの言葉を深く心に刻んできたはずなのに
まだ選べない あなたに届けたいメッセージ」
(「半分だけ」より 作詞 Toko Furuuchi)
と好きな人に伝えたい気持ちの大きさを歌ったり
どちらも誰もが一度は感じるような恋愛感情なのですが、その表現がユニークでかつわかりやすく、心に響いてきます。
アルバム全体としては、片想いや失恋の曲が多いのは、いつもの古内東子らしいといった感じでしょうか?概して、かなわない恋の切ない感情を描写するのが本当に上手いですしね、彼女は。
一方、メロディーやサウンドの方も、上手くまとめあげているといった印象。
AORのサウンドを主体としながら、打ち込みのリズムを取り入れたり、ちょっとブラジリアンなテイストを入れてきたりと、幅を持たせています。3年前のアルバム「CASHMERE MUSIC」では、いままでにない幅広い音楽性に挑戦した彼女ですが、その経験を、古内東子らしさに上手くまとめあげています。
久しぶりの新作だったのですが、内容は、ここ最近では一番よかったかも。古内東子としての本領を発揮できた作品だったと思います。
評価:★★★★★
で、最近聴いた女性ポップスシンガーだと・・・。
Title:ひとヒナタ
Musician:熊木杏里
最近、駅のポスターでやたら見かけて、売りたいのはわかるけど、まだまだ厳しいなぁ、といった感じで。
1曲目「モウイチド」は、途中に入る転調の妙が非常におもしろい作品だったのですが、その後は、よくありがちなバラード系のポップソングばかり。歌詞も、よりありがちな、「応援歌」系前向きソングで、個性を感じられません。
確かに、耳触りはいいし、売れても不思議ではないタイプかもしれないけど、売れても一発で終りそう・・・。ルックスとあわさって、昔のガールズポップみたいな人気を狙っているのはわかるけど(苦笑)。
評価:★★★
| 固定リンク
「アルバムレビュー(邦楽)2008年」カテゴリの記事
- 堀込弟脱退!(2013.03.03)
- マイラバらしい作品(2009.12.26)
- ロックンロールの楽しさを伝える(2008.12.30)
- がんばる真夜ちゃん!(2008.12.28)
- 手堅いポップソング(2008.12.27)
コメント