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2008年11月20日 (木)

NIRVANA meets pillows??

Title:牙をみせろ
Musician:THE PREDATORS

牙をみせろ

まさか第2弾がリリースされるとは思いませんでした・・・。the pillowsの山中さわお、GLAYのJIRO、ストレイテナーのナカヤマシンペイの3人からなるTHE PREDATORS。2005年にリリースした前作から3年、なんと新作が発売されました!

今回の作品で、彼らは、3人が大好きなNIRVANAを意識したそうです。そのため、サウンドは、同じオルタナ、グランジ志向でも、軽い雰囲気のサウンドで、Pixiesからの影響を感じるthe pillowsのバンドサウンドとは異なり、ヘヴィーな、メタル方面からの影響も感じる、NIRVANA風のサウンドを強く意識したサウンドに仕上げています。

特に「C.R.S.」は、(パクリ、という感じではありませんが)NIRVANAの代表曲「Smells Like Teen Spirit」そのまんまで、NIRVANAからの露骨な影響に笑ってしまうほど。

ただ、一方では、疾走感がありポップな「LIVE DRIVE」は、the pillowsの曲としても十分に通用しそう。また、一番印象に残ったのが「ISLAND」の歌詞で

「しつこくカラスが囁くんだ
オマエの光る宝物をくれ
これ以上ない痛みの中
オレに何が出来るんだ
神よ 救いをくれ」

とどこか社会に溶け込めない自分の姿を嘆きながらも

「飢えたオオカミが急かすんだ
オマエの熱く赤い心臓をよこせ
差し出してやる 平らげろよ
でも心はここにある
誰にも触れない」

(以上斜字「ISLAND」より 作詞 SAWAO YAMANAKA)

と、自分の中に、決して他人に従わない、一つの核を持ち続ける姿は、the pillowsの楽曲として山中さわおが歌い続けてきた姿。the pillowsファンにも、十分楽しめる作品でした。

ここ最近、少々停滞気味なthe pillowsと比べると、わずか7曲入りのミニアルバムという短さも加えて、勢いを感じられるアルバムでした。まあ、前述のような、まんまNIRVANAというお遊びが許されるのも、あくまでもこのバンドがサイドプロジェクトだから、という点も否定できないのですが・・・the pillowsのファンも、ストレイテナーのファンも、そしてGLAYのファンも、聴いて欲しい1枚です。

評価:★★★★★


ほかに聴いたアルバム

理由なき反抗/おとぎ話

60年代風のサイケなサウンドに、GSっぽい雰囲気+ガレージパンクの要素を加えて、今風に再アレンジした感じ・・・かな?ここらへんの彼らの核となる各種音楽からの影響を、まだ上手く出し切っていない感じもするのですが、懐かしくも新しい、なかなかおもしろい音を出すバンドだと思います。今後に期待。

評価:★★★★

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