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2008年10月19日 (日)

渡辺美里の今

Title:Dear My Songs
Musician:渡辺美里

Dear My Songs

デビュー25周年にむけてリリースされた企画盤。彼女の過去の名曲を、リアレンジしてカバーしたセルフカバーアルバムです。

まず聴いて感じたこと。

ファンとして、こういうことを言うのは禁句かもしれないのですが・・・彼女、歌、下手になってない??(苦笑)

ボーカリストとして類まれなる声量を持っているのは間違いないと思うんです。もちろん音痴でもない。だから安定感があって、安心して聴いていられるボーカルというのは間違いありません。

ただ、感情表現が乏しいというのか、どの曲もパワフルなボーカルに頼っていて、少々ワンパターンな感じがするんですよね。下手すれば、声量は少々乏しいものの、初々しくくて、それが強みになっていた、初期の頃の方がボーカリストとして特徴があってうまかったかも?とも思ってしまうくらいで。

それだけに、曲によっては、原曲の方がよかったのでは?なんて思ってしまう曲もチラホラ。

もうひとつ、アレンジに関しては、よく出来たアレンジと、酷い出来だったのが二極化しているように感じました。

「Lovin' You」とか「悲しきボーイフレンド」などはもとの曲の良さを生かした、いいアレンジだったと思います。

一方で、酷かったのがまず「PAJAMA TIME」。あのメロディーで、ニューオリンズジャズ風のアレンジってのはありえないだろ?曲の雰囲気をズタズタにしていて、曲とアレンジの雰囲気が乖離している酷いアレンジでした。

そして一番酷かったのは「悲しいね」でした。もともとメロディー自体がドラマチックな曲なのに、アレンジを、あんなサスペンスドラマばりの仰々しいアレンジにしてしまっていて、全体のバランスがすごく悪くなってしまっています。

全体的に小室哲哉作曲の曲に関してはアレンジが酷かったなぁ。小室哲哉の曲って、もともとからドラマチックだから、アレンジは少々抑え目の方が曲が引き立つと思うのですが、どのアレンジもアレンジャーの自己主張を強くした結果、曲としてバランスが悪くなっていました。

原曲がよいナンバーが並んでいるだけに、聴いていて楽しめるアルバムだったのは間違いありませんが、セルフカバーとしては、いまひとつ・・・というより曲により差が出てしまったアルバムでした。渡辺美里の今が、いい意味でも悪い意味でもわかるアルバムだと思います。

評価:★★★★

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