音楽性の広さを感じる
Title:23
Musician:RYTHEM
23歳となった2人がつくりあげたアルバム・・・
23歳かぁ。若いなぁ(笑)。
ただ、もうデビューから5年が経過しているんですよね。5年といえば、ミュージシャンのキャリア的には既に「中堅」の領域。そして、事実このアルバムも、以前の作品に比べて、より音楽的な「幅」を感じられる作品に仕上がっていました。
まず目立つのが、キマグレンとのコラボレートによる「Love Call」。キマグレンという他のミュージシャンとのコラボにより、曲の幅がグッと広がっています。
また、RYTHEMといえば、アコースティックな印象も強いのですが、本作では、「東京メトロガール」ではいきなりイントロ、エレクトロサウンドからスタート。中田ヤスタカの影響すら感じられるサウンドに驚かされます。
その後も「Joyful」はアメリカンハードロック風、「Like a Friend」はニューオーリンズジャズ風、そして「Banana moon」では、またシンセのサウンドを用いてくるなど、音楽性の広がりを強く感じさせてくれます。
一方では、「首すじライン」のような、ストリングスのアレンジが印象的なバラードナンバーなど、RYTHEMらしい作風も貫かれていて、根本の部分はいままでと変わっていないなぁ、とも感じられます。
メロディーやアレンジといった部分では、既に女性ポップスシンガーの中では、トップクラスの実力の持ち主ではないでしょうか?ただ、一方、少々弱さを感じてしまったのが歌詞。もちろん、彼女の等身大のリアルなラブソングが楽しめます。しかし、少々ドラマ性が弱く、ハッとさせられるような描写には出会えません。ポップスシンガーとしては、やはりもうひとひねりふたひねりの歌詞が欲しいところ。今の歌詞も決して悪い訳じゃないんですけどね・・・大ブレイクまであと一歩足りないのは、この歌詞のような印象を受けました。
評価:★★★★
| 固定リンク
「アルバムレビュー(邦楽)2008年」カテゴリの記事
- 堀込弟脱退!(2013.03.03)
- マイラバらしい作品(2009.12.26)
- ロックンロールの楽しさを伝える(2008.12.30)
- がんばる真夜ちゃん!(2008.12.28)
- 手堅いポップソング(2008.12.27)
コメント