失った人気を取り戻せるか??
Title:Color Change!
Musician:Crystal Kay
個人的に残念なことなのですが、ここ最近、どうしたんだ、というほど、Crystal Kayの人気が急降下してしまっています。
前作「ALL YOURS」では、初のチャート1位を獲得し、その高い人気を見せ付けたにもかかわらず、その後リリースされた「Shining」は企画盤とはいえ、最高位21位と一気に低調になり、この作品も最高位8位と、少々元気がありません。
「ALL YOURS」は、かなり本格的なR&B志向だっただけに、それ以前のポップス志向をもとめるファンが離れてしまったのでしょうか??
しかし本作では一転、以前を髣髴とさせる、ポップス志向の路線に復帰しています。
というよりも、ポップなメロディー、R&Bなサウンドをベースに、様々な路線に挑戦した作品と言えるかもしれません。
1曲目「涙のさきに」から、ギターサウンドからスタート。ロックテイストを加味したような曲からスタートしていますし、「帰り道」では、和風テイストの曲を歌い上げています。また、「It's a crime」では、テクノポップ風の曲にもチャレンジ。様々な作風に挑戦しています。
一方で、「I Can't Wait」では、あのJam&Lewisを作家陣にまねき、かなり本格的なHIP HOP/R&B路線にも挑戦し、シンガーとしての実力をみせつけたかと思えば、一方では、「ONE」「Good Times」は、聴きやすいR&B風のポップス。幅の広い層にアピールできる曲風に仕上げています。
個人的には、彼女らしい、ポピュラリティーと実験精神を両立させた、よく出来た傑作だったと思います。ただ、厳しい視点から見ると、少々迷走気味、とも見えちゃうかも?前作の評判がいまひとつだったので、元の路線に戻した、とも捉えかねられないかもしれません。「Color Change!」というタイトルからして、迷走気味な今の状況をあらわしている、とも捉えることが不可能ではありません。
そういう意味では、次の作品が彼女にとって重要な意味を持っているかもしれませんね。今後のCrystal Kayはどの路線をとるのか、明確に示す意味でも、また、この作品で失った人気を取り戻せたか、という意味でも、次の作品は注目したいところです。
ただ、この作品だけで言えば、個人的にはいい作品だと思うんですけどね。
評価:★★★★★
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