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2008年9月18日 (木)

向井秀徳暴走中??

Title:ZAZEN BOYS 4
Musician:ZAZEN BOYS

音のあまりの緊張感から、CDをじっと聴きながら動けなくなってしまったアルバムは久しぶりです。

シンセによる電子音が全快のどしょっぱな「Asobi」から、このアルバムが、いままでのZAZEN BOYSとは全く違う一歩を踏み出した、ということを否応なしに感じさせてくれます。

「The Drifting/I Don't Wanna Be With You」や、(ちょっとレイハラカミっぽい部分もある)「Sabaku」などが特に顕著なのですが、全体的にシンセの、それもスペーシーな音作りが展開される曲が多く、どこか80年代のニューウェーヴテイストも感じされる部分もある本作。向井秀徳の現段階での興味のありかが如実に感じられるのですが、バンドサウンドよりもあまりに打ち込みのサウンドが目立つ本作は、ZAZEN BOYSというバンドよりも、向井秀徳の作品、ということを強く感じる作品になっていました。

そういう意味では、少々向井秀徳が暴走気味では?とも思える作品なのですが、その暴走をしっかり許容し、包み込めるだけのバンドとしての実力もしっかりと感じることが出来ました。

「Weekend」のギターや「Idiot Funk」のドラムスの、そのあまりにファンキーなリズムに耳が釘付けになりましたし、特に「Taratine」で感じるバンドの緊迫感がすさまじい。いまのZAZEN BOYSのバンドの中の空気が、メンバーそれぞれの個性がぶつかり合い、緊張感を保っている状況なんだなぁ、ということが曲を通じて嫌というほど感じられます。

おそらく、バンドとしての受け皿がしっかりしているからこそ、向井秀徳が暴走できるのではないでしょうか。ZAZEN BOYSのいままでの3枚のアルバムから、次の一歩に到達した傑作だと思います。

評価:★★★★★


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ちなみに今回のアルバム、タワーレコードで買うと、先着で、「ZAZEN BOYS 4」の完成の前段階の音源や、このCDのためのスタジオセッションの音源を集めた「Matsuri Session Basement Tages」がついてくるのですが、私ももちろん、発売初日でタワレコで購入!このCDを無事入手しました。

こちらもかなり充実した内容。このCDのためのセッションも魅力的なのですが、「ZAZEN BOYS 4」に収録された曲の原型となっている「Honnojiの原型」「Asobiが生まれた瞬間」など、かなり興味深く魅力的。ダイヤの原石のような・・・磨かれていない、独特の輝きを感じさせる作品です。

ただ、この手の企画を、他のレコード屋でもやっているみたいで・・・思わず複数枚買いそうになったけど(笑)、でも、これじゃあ、ジャニーズ系のアイドルと同じ売り方で、ちょっと残念。CDの内容がとてもよかったけど、手放しでは喜べない企画だなぁ。

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