60年代ポップスが現在によみがえる??
Title:ROCKFERRY
Musician:Duffy
イギリスで大ヒットを記録している話題の女性ボーカリスト。元スウェードのバーナード・バトラーがプロデュース、作曲を手がけたことでも話題になっています。
楽曲は、60年代風のブラックミュージックを、現代によみがえらせた感じ、といったところでしょうか。広い層に聴きやすいポップテイストにまとめあげられたソウルミュージックで、雰囲気としては、モータウンに通じるところがあるのかな?ただ、憂いをおびたジャジーな雰囲気が加わるところが、イギリスらしいといったところでしょうか。
最近、イギリスではこの手のシンガーのブレイクが続いているみたいで、グラミー受賞で話題となったAmy Winehouseといい、Adeleといい、今、アメリカでブラックミュージックの本流がHIP HOPだったり、HIP HOP色の強いR&Bだったりするだけに、「古き良きソウル」が逆にイギリスでブレイクする、という現象は皮肉的でもあり、ある意味、イギリスの音楽シーンらしいなぁ、と思ったりします。
さて、そんな中でブレイクしたDuffyなのですが、AmyやAdeleに勝るとも劣らない実力の持ち主でした。音的には、ちょっと棘のある(それがいいのですが)Amyに比べると、ポップステイストが強く、なによりもそのボーカルに強い魅力を感じます。優しく、でも芯の強さを感じさせるボーカルは、表現力も豊かで、曲の世界をより奥深いものにしているように感じました。
2匹目のどじょうどころか、3匹目のどじょうになりかねない立ち位置なのですが、それでも売れてしまう理由のわかるアルバム。むしろ、心へ響いたという意味では、Amy、Adele以上ではないか?とも思ってしまう傑作。日本では、ようやく近日中に国内盤が発売されるそうですが、これを機に、日本でも盛り上がってほしいなぁ。
評価:★★★★★
ほかに聴いたアルバム
STRANGE FOLK/KULA SHAKER
再結成後、初となる8年ぶりの新作。インド音楽の影響をストレートに受けて話題となった前作と比べると、フツーのギターロックに回帰していて、ポップで聴きやすい内容。ただ、ところどころサイケデリックな雰囲気をかもしだしていたり、エキゾチック風なアレンジが顔を出したりと、前作の路線からの影響を感じさせる点もチラホラ。
評価:★★★★
無題/KORN
インダストリアルテイストも強くて、個人的には聴きやすかった印象。そこらへんは賛否あるみたいですが・・・。轟音の連続が、素直に耳に心地はよかったです。
評価:★★★★
| 固定リンク
「アルバムレビュー(洋楽)2008年」カテゴリの記事
- ちょっとナゾのライブ盤(2008.12.29)
- 絶妙のバランス感覚(2008.12.21)
- ビヨンセの光と影???(2008.12.08)
- あのDream Girlsの・・・(2008.11.17)
- ふっきれた?(2008.11.08)
コメント