個性の強弱
Title:VIBES
Musician:Jackson Vibe
Jackson Vibeの新譜は、5曲入りのミニアルバム。しかし!ただのミニアルバムではありません。なんと、5曲が5曲とも、他のミュージシャンたちとのコラボレーションを実現!!具体的には、以下の通りのコラボレーションとなっています。
「LOVER'S ROCK」・・・曽我部恵一
「愛のバラ」・・・スネオヘアー
「SEASIDE RAIN」・・・西寺郷太(NONA REEVES)
「ONE WAY SOLDIER」・・・Herman H.&The Pacemakers
「ミス・ブランニュー・デイ」・・・yoheyOKAMOTO(Herman H.&The Pacemakers)
どうです!この豪華な顔ぶれ!サブカル好きの音楽ファンには特に、ビビっと来るものがありませんか?そしてなんといっても注目はHerman H.&The Pacemakers!現在、活動休止中のバンドなのですが、今回は、このコラボのためだけに活動再開し、新曲を提供しています。
しかし、これだけ豪華なミュージシャンが共演していながら、実際に聴いてみると、意外と、個々のミュージシャンの「顔」が見えてこないんですよね。
いや、よくよく聴くと、確かに「愛のバラ」はスネオヘアーらしい、ダウナーなギターロックになっていますし、「SEASIDE RAIN」はNONA REEVESからの流れを感じるダンスチューンになっているし、「ONE WAY SOLDIER」は、ヘルマンらしいポップチューンに仕上がっているんですよね。
でも、通して聴くと、淡泊なギターロックになってしまっているんですよ。
それは単純にJackson Vibeの力不足かもしれないのですが、しかしラストの「ミス・ブランニュー・デイ」。いわずと知れたサザンの名曲のカバーなのですが、黙っていても、桑田佳祐の個性が端々から感じるナンバーで、誰がやっても桑田らしさが強烈に曲に残っています。
もちろん、自分たちが歌う曲と、他人に提供した曲を単純比較は出来ません。ただ、ヘルマンにしてもスネオヘアーにしてもNONA REEVESにしても、またJackson Vibeにしても、いい曲を書いていてもいまひとつブレイクしきれないのって、黙っていてもそれぞれのミュージシャンの顔が見えてくるような個性が薄いから、なんじゃないかなぁ。そんなことを感じてしまいました。
ただ、ヘルマンは完全復活してほしいなぁ・・・。
評価:★★★
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