職人技
Title:ギャルソン
Musician:COIL
最近、ミュージシャンへの楽曲提供や、福耳への参加などではその名前を耳にするのですが、単独でのCDリリースなどが途絶えてしまっていた彼ら。今後、どうするんだろう、と心配していたのですが、久しぶりにCOIL名義でのアルバムがリリースされました。
女性ミュージシャンへの楽曲提供曲を集めたセルフカバーアルバムである本作は、タイトル
「ギャルソン」
・・・そのままですね(^^;;まあ、それもまたCOILらしいということで。
しかし、いまさらなのですが、COILというミュージシャンはポップス職人という称号がふさわしいなぁ、ということを、このセルフカバーアルバムを聴いて、より強く感じました。
ここに収録されている曲は、いずれも完成度が高く、非常に隙のないポップス。それも、提供するミュージシャンにあわせて、ロック、ポップスから、民謡の要素を入れてきたり、ニューウェーヴの要素を入れてきたりと自由自在。さらに、どの曲も、COILというミュージシャンの個性をあまり感じさせません。
「個性を感じさせない」というのは、ミュージシャンとしてはマイナス点なのですが、他人への楽曲提供曲に関しては、大きなプラス要素となるのは言うまでもないでしょう。これだけの作品群を聴き、かつ、残念ながらCOILとしてはいまひとつブレイクしきれていない現状を考えると、COILって、どちらかというと、職業作家のような位置付けが天職なのかもしれないなぁ、なんて思ってしまいます。
とはいえ、そろそろCOILとしての新作も聴きたい今日このごろ。なにげにオリジナルアルバムは3年のインターバルがあいているんですよね。次は純然たるオリジナルアルバムを期待したいところです。
評価:★★★★
ほかに聴いたアルバム
よすが/渚にて
現代流のフォークソング+シティーポップ。あまりにも静かで、淡々と流れるポップス。聴いていて心地がいいが、少々、内向きすぎるような感じもするなぁ。
評価:★★★★
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