幻想的な世界観はおもしろいが
Title:灰色とわたし
Musician:湯川潮音
西洋のおとぎばなしの世界を思い起こさせるようなファンタジックな雰囲気に、アコースティックなサウンド、そして彼女のウィスパーボイスが特徴的な作品。
フルアルバムとしては、前作という位置付けになる、セルフタイトルの「湯川潮音」では、彼女の作り出した、ファンタジックな世界観と、彼女のウィスパーボイスをうまくむすびつけ、かつ、ポピュラリティーもしっかりと確保した名作に仕上がっていました。
本作に関しても、基本的には、「湯川潮音」の路線を引き継いだ作風に仕上がっていましたが。
が、厳しいことを言ってしまうと本作は、「湯川潮音」の縮小再生産的な仕上がりになっていた、といわざるを得ません。
メロディーにしろサウンドにしろ、ほとんど新たな発見は見受けらませんでした。むしろ、よりベタなポップになってしまった結果、メロディーばかりに主眼が置かれて、彼女のウィスパーボイスを聴かせるという点では、大きく後退してしまったようにも感じてしまいました。
悪く言ってしまうと「普通のポップスアルバムになってしまったなぁ」そう感じてしまう作品でした。
評価:★★★
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