洋楽に興味をもった方に
このサイトは、最初、邦楽オンリーのサイトとしてスタートしたので、おそらく、読んでくださっている方にも邦楽メインのリスナーが多いかと思います。
そんな普段、邦楽メインで聴いている方が、洋楽も聴いてみようかなぁ、と思った時に、とりあえず、ガイドブック的にお勧めしたいのがこの新書本。
この50枚から始めるロック入門 (中公新書ラクレ 265) 販売元:中央公論新社 |
とりあえず、最近、いわゆる名盤ガイドみたいなたぐいの本をいろいろと読んでいるのですが、この本は決して名盤ガイドではありません。
タイトル通り、あくまでも「洋楽のロックを聴いたことない人のための入門書」という位置づけを徹底しています。だから、THE BEACH BOYSも、名盤中の名盤だけれども、少々マニア向けの「PET SOUNDS」を取り上げないで、ポップで聴きやすい「Surfin' U.S.A」を紹介していますし、多分、普通のロック名盤ガイドでは絶対選ばれないような、アヴィリル・ラヴィーンの作品も取り上げたりしています。
また、アルバム紹介の間に、ロック史を簡単に紹介していて、この本を読みながら、紹介されている50枚を聴けば、自然にロックの歴史を知ることが出来る、よく出来た新書本だなぁ、と思います。
ただ、一方で、欠点としては、「ロック」と定義づけられるものが狭く、純然たるロックの作品しか取り上げられていない点。ソウルやブルースはほとんど取り上げられていないし、テクノなども、ちらっとコラムだけで取り上げられているのは残念。特にソウルやブルースは、ロックに多大な影響を与えているジャンルなだけに、もうちょっと取り上げてもよかったんじゃないかなぁ。
とりあえず、洋楽に、特にロックに興味を持った方が、最初に参考とするのには、よく出来た本だと思います。まあ、ある程度、ロックの名盤を聴きあさった方には物足りない本だとは思いますが・・・。ただ、再確認のため、読んでみるのも悪くないかも。
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